
本記事では、引き戸の特徴とメリット・デメリット、修理・リフォームの相場価格をお伝えしています。
実際に開き戸から引き戸へリフォームされた方の体験談も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
玄関ドアから室内の扉まで、引き戸にはたくさんのメリットがあるよ。
将来のことも考えて、使いやすい引き戸を探してみてね♪
引き戸の構造は?

引き戸の構造は、
・戸
・レール
・戸車(とぐるま)
に大きく分けられます。
戸の下部や上部に「戸車」と呼ばれるローラーがついていて、このローラーがレール内を動くことで、引き戸が開閉します。
引き戸がおしゃれに!操作性もアップ
昔の引き戸といえば、襖(ふすま)や障子に代表されるように、選べるデザインは少ないものでした。
ですが、現在の引き戸はデザインや素材のバリエーションも増え、扉・枠・取手・鍵とパーツごとに違う素材を選ぶことも可能です。
引き戸の種類や扉の枚数によっても、お部屋の印象はガラリと変わります。
下記のポイントをおさえて、ご自身のライフスタイルに合う引き戸を選びましょう。
特徴 | |
---|---|
引き戸の種類 | 片引き戸:扉を左右どちらかにスライドさせて開閉させる 玄関の引き戸に多い 戸袋引き込み戸:開けた扉を戸袋(壁の中)に収納する 引き違い戸:障子のように連続した複数の扉で構成されていて、左右どちらにでも開閉できる(レールは2本) 引き分け戸(両引き戸):1本のレール上にある2枚扉をそれぞれ左右に開閉する |
戸の数 | 1枚引き戸・2枚引き戸・3枚引き戸 など 扉の数が多いほど、開放面積が大きくなる |
レール | 一般的なタイプ:レールが床面についているタイプ 上吊りタイプ:レールが上部についているバリアフリータイプ |
ベースの素材 | 金属製:耐久性が高く、デザインも豊富 木製:インテリアに馴染み、ナチュラルな雰囲気になる |
デザイン例 | ・ガラス窓やスリットを入れた採光性のあるデザイン ・和のテイストを取り入れた格子状のデザイン ・木とアルミを組み合わせた和モダンデザイン など |
おすすめの機能 | ・【玄関の引き戸に】防犯性を高めたリモコンやカードキーで施錠できる機能 ・【小さいお子さんがいる家庭に】チャイルドロック機能 |
引き戸のメリット・デメリット

引き戸には様々な種類があるため、実際に選ぶときには迷ってしまいますよね。
リフォームするならデザイン性だけでなく、引き戸のメリット・デメリットをしっかり把握することが大切です。
引き戸のメリット
まず、引き戸のメリットとして、以下の8つのことが挙げられます。
①スペースが有効活用できる
②扉の開閉が人通りの邪魔にならない
③スムーズな開閉
④静かな開閉音
⑤デザイン性が高い
⑥力がなくても容易に開けられる
⑦開放することで、空間を広く使うことができる
⑧風通しがよい
①スペースが有効活用できる
引き戸は扉を開くためのスペースが必要ありません。
そのため、扉のまわりに家具や物を置くなど、空間を有効活用できます。
②扉の開閉が人通りの邪魔にならない
開き戸を狭い廊下や近くに別のドアがある部屋に設置すると、開閉の時に外の人やドアノブにぶつかってしまうことがあります。
しかし、引き戸では急にドアを開閉しても、外にいる人や物を傷つける心配がありません。
③スムーズな開閉
大きい荷物を出し入れするとき、引き戸なら扉を開いたままにしておけばスムーズにおこなえます。
車いすや自転車の移動も簡単にできることから、玄関を引き戸にリフォームする方も増えています。
介助が必要なご家庭では、床面にレールのない上吊り型引き戸(バリアフリータイプ)がおすすめ!
その際は、車椅子・介護ベッドなどを通せる幅の引き戸を選ぶようにしましょう。
④静かな開閉音
開き戸がバタンとしまる音は、意外と家の中に響くもの。
扉がゆっくりと閉まるソフトクローサー付きの引き戸であれば、開閉音も気になりません。
⑤デザイン性が高い
引き戸はデザインが豊富なので、内装のワンポイントとしておしゃれ度をアップすることも可能です。
オリジナルデザインの引き戸で個性的なお部屋作りを目指すのも◎。
⑥力がなくても容易に開けられる
引き戸は力がなくても比較的簡単に開閉できるので、高齢者やお子さんがいる家庭に向いています。
また、開き戸に比べてドアに指を挟む事故が少ないことも、安心材料の一つです。
⑦開放することで、空間を広く使うことができる
引き戸を「リビングと隣接する部屋の間仕切り」として設置するケースが増えています。
この場合、扉を開放して空間を広く使ったり、扉を閉めて一方の部屋を隠したりと、生活スタイルにあわせたフレキシブルな使い方ができます。
これは、開き戸にはない引き戸ならではの魅力です。
⑧風通しがよい
引き戸は扉が邪魔にならないので、開けっ放しにして家中に風を通すこともできます。
風通しの良さを重視する人には、引き戸はうってつけですよ。
引き戸のデメリット
このようにメリットがたくさんある反面、引き戸ゆえのデメリットもあります。
引き戸のデメリットは下記の3つです。
①気密性・防音性が低い
②引き戸の玄関は防犯面に要注意
③引き戸まわりの細かい掃除が大変
①気密性・防音性が低い
引き戸は、開き戸に比べると気密性・防音性が低くなります。
日常生活程度の音であれば、防音・遮音する機能のついた引き戸で防ぐこともできますが、音に敏感な方の寝室は開き戸にした方が良いかもしれません。
②引き戸の玄関は防犯面に要注意
引き戸は扉と壁の間に、どうしても隙間ができてしまいます。
その隙間から鍵を開けられてしまう可能性があるので、玄関扉を引き戸にする際は注意が必要です。
そんな場合は、防犯性に優れた最新のリモコンやカードキー付きの鍵に変更することを検討しましょう。
ガラスを使用したデザイン扉は外から覗かれたり、割られたりすることも。
玄関を引き戸にリフォームするときは、専門業者に防犯対策を相談するのがおすすめ!
③引き戸まわりの細かい掃除が大変
床面にあるレールや引き込み戸の戸袋は、ほこりや汚れが溜まりやすい場所です。
掃除機では段差や隙間のほこりを取りにくく、掃除の手間がかかってしまうことも。
引き戸にリフォームするには?

「開き戸から引き戸に変えてみたい」という気持ちになりましたか?
そこで気になるのが、引き戸のリフォームにどのくらい費用がかかるのかという点です。
ここでは、実際にリフォームをするときのポイントと費用の相場をみていきましょう。
引き戸をリフォームするときのポイント
引き戸をリフォームする際は、
・引き戸の機能
・デザイン
・費用
などをしっかりと検討しましょう。
「音が気にならないか」
「光が入り込みすぎないデザインか」
「防犯面は大丈夫か」
など、リフォームに求める条件は、人それぞれ違います。
引き戸にもデメリットがありますが、それを上回る機能がついている製品も次々と販売されています。
リフォーム担当者としっかりコミュニケーションをとっていくことが大切ですよ。
引き戸リフォームの相場目安
気になる引き戸リフォーム費用の目安を以下にまとめました。
項目 | 費用の目安 |
---|---|
部品の交換 | 部品代+作業料+出張費 |
室内ドア・クローゼット扉の交換 | 3万~5万円 |
開き戸から引き戸への交換 | 3万~10万円 壁のリフォームが必要な場合は20万~30万円 |
新規で引き戸を設置する場合 | 6万~35万円 |
バリアフリーに特化した引き戸の場合 | 30万~50万円 |
引き戸のリフォーム費用は、壁の厚さやドアのデザイン、機能などによって費用が異なります。
リフォームを検討する際は、必ず複数の業者から見積もりをとりましょう。
引き戸のリフォーム体験談

それでは、実際に引き戸のリフォームをした人の体験談をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
【古い引き戸を新しくリフォーム】
築40年の我が家は、玄関引き戸の滑りが悪く鍵もかかりづらくなっていたので、取り換えることに。操作性が良くなり、ピッキング対応の鍵に予算内で交換できたので、性能にはとても満足しています。
一つだけ失敗したなあと思っているのは、以前の引き戸と比べて有効幅が少し狭くなってしまったこと。大きな荷物を入れるときに初めて気づきました。
【室内ドアを引き戸へリフォーム】
風でドアがバタンと閉まるのがイヤで、室内ドアをすべて引き戸に。
間取りの都合上、1階トイレだけは開き戸になったが、引き戸は開けっ放しにしておいても邪魔にならないので、とても快適!
【室内ドアを引き戸へリフォーム】
リビングのドアをハイタイプの2枚扉に。重厚感があって満足。
できる限り引き戸にしたので、将来車椅子になっても安心。
【購入マンションのリフォーム】
引き戸のメリットは、戸を全開にしても全く邪魔にならないこと。全開だけでなく、中途半端に開けた時や閉め忘れた時であっても、邪魔になりません。
私はたまに、ドアノブに上着のポケットが引っかかってしまうことや、腕をぶつけてしまうことがあるのですが、引き戸はドアノブのように出っ張りがないので、引っかかることもありません。
【購入マンションのリノベーション】
現在の「引き戸」は、昔のものと全く違いました。
引き戸についているストッパー(ソフトクローサー)は、力いっぱい閉めても直前で「急減速」して、音もなくピタッと閉まります。本当に凄いですよ。
リフォーム後の生活をイメージして

引き戸と開き戸には、それぞれ一長一短があります。
リフォームが完成したあとに「こんなはずじゃなかった」と思わないためにも、室内ドアや玄関扉に求める条件を事前に洗い出しておきましょう。
今、不便なこと・困っていることを整理して、生活動線やライフスタイルを明確にすることで、リフォームは成功に近づきます。
また、室内ドアの耐久年数は8年といわれているので、リフォームの目安にしてみてくださいね。
賢いリフォーム業者の見つけ方は、こちらの記事を参考にどうぞ。
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・よいリフォーム会社を選ぶポイント
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