屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

この記事では、屋根葺き替え費用の相場と計算方法をはじめ、坪数別(30坪・40坪)表目安、見積書で確認すべきポイントを解説します。

補助金や火災保険を活用して費用を抑える方法も紹介しますので、予算感をつかみながら、納得できる業者選びに役立ててください。



屋根葺き替え費用の相場相場は約80万〜250万円|内訳・屋根面積の算出方法

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

屋根葺き替え工事の費用は、屋根の面積や選ぶ材料によって大きく変わります。屋根の葺き替え費用の相場をはじめ、費用の内訳や屋根面積の算出方法を詳しく解説します。

・屋根葺き替え工事の相場は約80万〜250万円
・費用内訳は材料費35〜45%・施工費30〜40%が目安
・屋根面積の算出方法

見積もりを依頼する前におおよその費用感を把握しておくと、業者との交渉がスムーズになります。

屋根葺き替え工事の相場は約80万〜250万円

一戸建て住宅の屋根葺き替え工事の相場は、約80万〜250万円が目安です。屋根材と建物の面積によって屋根葺き替え工事の相場は大きく変わります。

屋根材の種類は、主にスレート屋根、金属屋根、瓦屋根が一般的です。屋根材別の費用目安は以下のとおりです。

屋根材 費用目安
スレート屋根 約100万〜150万円
金属屋根(ガルバリウム鋼板) 約130万〜180万円
瓦屋根 約150万〜200万円

スレート屋根なら100万〜150万円程度で工事が可能です。

一方、金属屋根は約130万〜180万円、瓦屋根は約150万〜200万円と高い傾向にあります。

上記の費用はあくまで目安であり、実際の費用は屋根の劣化状態や下地の補修範囲によって変わります。

屋根修理の費用相場については、以下の記事でも解説しているので、あわせて参考にしてください。

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屋根修理費用の相場はいくら?リフォーム業者選びのコツも紹介!

費用内訳は材料費35〜45%・施工費30〜40%が目安

屋根の葺き替え費用には新しい屋根材の施工費用に加えて、以下の費用がかかります。

材料費や施工費以外にかかる費用内訳は以下のとおりです。

葺き替え費用の内訳 費用相場
足場設置費用 約900~1,500円/㎡
防水シート材料・施工費 約500~1,500円/㎡
既存屋根材の撤去費 約1,500~3,000円/㎡
既存屋根材の処分費 約1,500~3,000円/㎡

費用内訳には、足場設置費用に加えて、防水シートの材料費、施工費、既存屋根の撤去費や処分費などが含まれます。

屋根材の種類によって必要な工程や費用が異なるため、見積書に記載される項目や金額も変わります。

屋根面積の算出方法

屋根面積は、建物の建築面積に屋根の勾配(傾斜)に応じた係数をかけて算出します。屋根には勾配があり、真上から見た面積(投影面積)よりも、実際の表面積のほうが広くなるためです。

屋根を真上から見た面積は床面積とほぼ同じですが、斜めになる部分だけ表面積が増えます。この増加分を考慮するため、勾配の角度に応じて以下のように係数を用いるのが一般的です。

屋根の種類 計算式 特徴
緩勾配の屋根(3寸勾配以下) 床面積×1.1 傾斜が緩やかで、施工やメンテナンスがしやすい
急勾配の屋根(6寸勾配以上) 床面積×1.2 雨水や雪が流れ落ちやすく、雨漏りしにくい

緩勾配とは、3寸勾配以下の屋根を指します。一方、急勾配の屋根は6寸以上の屋根で、雨水や雪が流れ落ちやすく、雨漏りしにくい形状が特徴です。(※寸勾配とは、屋根の水平距離10に対して高さが何寸(約3cm)上がるかを表した勾配の単位のこと)

たとえば、床面積100㎡の住宅の場合、緩勾配なら約110㎡、急勾配で約120㎡が屋根面積の目安です。

正確な面積は業者に実測してもらう必要がありますが、事前に概算を把握しておくと見積もり金額が適正かどうか判断しやすくなります。

【屋根材別】屋根葺き替え費用単価

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

屋根葺き替え工事では、選ぶ屋根材によって費用と性能が大きく異なります。単価の安さだけで判断せず、「今後どれくらい住み続ける予定があるのか」を踏まえて、バランスを考えることが大切です。

代表的な屋根材の特徴と費用単価を比較します。

・スレート屋根|約4,000〜9,000円/㎡
・ガルバリウム鋼板|約6,000〜12,000円/㎡
・瓦屋根|約8,000〜12,000円/㎡
・断熱材一体型・アスファルトシングル

スレート屋根|約4,000〜9,000円/㎡

スレート屋根の単価目安や特徴は以下のとおりです。

スレート屋根 内容
特徴 セメントを主成分としており、軽量で建物への負担が少ない屋根材
単価目安 約4,000〜9,000円/㎡
耐用年数 約15〜30年
重量 約20kg/㎡

スレートの葺き替え費用は1㎡あたり約4,000〜9,000円が相場です。セメントと繊維質を混合した軽量な屋根材で、初期費用を抑えたい方に向いています。

厚さ約5mm、重さは1㎡あたり約20kgと軽く、建物への負担が少ない点が特徴です。施工しやすい一方で、使用から10年ほどで経年劣化により色あせや苔症状が見られることもあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

耐用年数は製造時期によって異なり、1990年代製は15〜25年、2000年代以降は約30年が目安です。適切な手入れを行わない場合、劣化が早まる可能性があるため注意が必要です。

スレート屋根の特徴や種類、メリット・デメリットは以下の記事をご覧ください。

▶関連記事
スレート屋根とは?種類、メリット、寿命やメンテナンス時期を解説

ガルバリウム鋼板|約6,000〜12,000円/㎡

ガルバリウム鋼板の葺き替え費用は1㎡あたり約6,000〜12,000円が相場です。

ガルバリウム鋼板 内容
特徴 水分を吸収しない金属製の素材からできており、耐久性があり錆びにくい屋根材
単価 約6,000〜12,000円/㎡
耐用年数 約30~40年
重量 約5kg/㎡

ガルバリウム鋼板は1㎡あたり約5kgと非常に軽量で、建物への負担を大きく軽減できる屋根材です。

耐用年数は30〜40年と長く、耐食性に優れているため、サビにも強い点が特徴です。

一方で、初期費用はスレート屋根より高めになる傾向があります。また、経年劣化や傷によりサビが発生しやすい点には注意が必要です。

葺き替え費用は、施工方法によって異なり、横葺きか縦葺きかで単価が変わります。横葺きは、横長の鋼板を軒先から重ねる工法で、横方向のラインが入った外観に仕上がります。

一方、縦葺きは1枚の長尺鋼板を重ねて施工する工法で、継ぎ目が少なく、横葺きよりも工事費用を抑えやすいのが特徴です。

ガルバリウム鋼板の特徴や後悔しない選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

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ガルバリウム鋼板の屋根は後悔する?価格や種類、メンテナンス方法を紹介

瓦屋根|約8,000〜20,000円/㎡

瓦屋根の葺き替え費用は1㎡あたり約8,000〜20,000円が相場です。初期費用は他の屋根材より高くなります。

瓦屋根 内容
特徴 粘土を高温の窯で焼き固めてつくられた材料で、断熱性や遮音性に優れた伝統的な屋根材
単価 約8,000〜20,000円/㎡
耐用年数 約60年
重量 約60kg/㎡

瓦屋根は、粘土瓦やいぶし瓦など種類によって価格に幅があり、土葺き工法を採用する場合は追加費用が発生します。

一方で、耐用年数は60年以上と非常に長く、塗装などの定期的なメンテナンスがほぼ必要ない点が特徴です。

耐火性や断熱性に優れており、防火地域でも採用されています。

ただし、1㎡あたり約60kgと重量があるため、建物の構造への影響を考慮する必要があります。地震の揺れが心配な方は、屋根の軽量化を目的として、金属屋根への葺き替えを検討するのも一つの方法です。

断熱材一体型・アスファルトシングル

主要な3種類以外にも、「断熱材一体型」や「アスファルトシングル」といった屋根材があります。

断熱材一体型は、ガルバリウム鋼板などの金属屋根材に断熱材を組み合わせた製品です。厚み16mm以上の断熱材を使った製品は断熱効果が高く、屋根からの熱損失を抑えられます。費用は1㎡あたり9,000〜16,000円程度です。

アスファルトシングルは、ガラス繊維基材にアスファルトを浸透させた軽量な屋根材で、1㎡あたり5,000〜7,000円が相場です。ただし、耐用年数は20〜30年とやや短めになります。

断熱性を重視するなら断熱材一体型、複雑な形状の屋根にはアスファルトシングルが向いているでしょう。

屋根材ごとの葺き替えの手順は、以下の記事で分かりやすく説明しています。

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屋根葺き替えの流れと注意点|瓦・ガルバリウム・スレート別の交換ポイント

【坪数別】30坪・40坪の屋根葺き替え費用の相場

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

屋根葺き替えの費用は、建物の広さによって大きく変わります。30坪と40坪の住宅を例に、費用相場をシミュレーションします。

・【30坪】屋根葺き替え費用|約100万〜250万円
・【40坪】屋根葺き替え費用|約140万〜290万円

自宅に近い坪数を確認すれば、現実的な予算を立てやすくなるでしょう。

【30坪】屋根葺き替え費用|約100万〜250万円

30坪の住宅の屋根葺き替え費用は、約100万〜200万円が相場です。30坪の屋根面積は約100〜120㎡が一般的で、選ぶ屋根材によっても総額が変わります。

屋根材別の費用目安は以下のとおりです。

屋根材 費用目安
スレート屋根 100万〜170万円
ガルバリウム鋼板 100万〜200万円
瓦屋根 150万〜250万円

上記の費用には足場代10万〜20万円程度が含まれています。30坪では足場面積が約200㎡となるため、見積額に影響しやすい項目の一つです。

また、既存屋根の撤去費用や下地補修の内容・補修範囲によっても工事費用は変動するため、あくまで目安として参考にしてください。

【40坪】屋根葺き替え費用|約140万〜290万円

40坪の住宅では、葺き替え費用の相場は140万〜290万円程度です。屋根材別の費用目安は、以下のとおりです。

屋根材 費用目安
スレート屋根 140万〜200万円
ガルバリウム鋼板 150万〜220万円
瓦屋根 200万〜290万円

屋根面積は平均で130㎡となり、30坪の住宅と比べて屋根材の使用量や工事規模が大きくなるため、費用も高くなる傾向です。40坪の場合、足場費用は20万〜28万円前後が目安です。

足場代は総額の10〜20%程度を占めることが多く、建物の形状や屋根の勾配によって金額が前後します。

葺き替えとカバー工法どちらを選ぶべき?判断基準を解説

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

カバー工法とは、既存の屋根を剥がさずに、新しい屋根材を上からかぶせて施工する方法です。葺き替えに比べて費用を抑えやすい工法ですが、安易に選ぶのはおすすめできません。

既存屋根の下にある下地が劣化・腐食している場合、上から屋根材を重ねることで問題を見逃し、被害が進行する恐れがあります。

葺き替えとカバー工法の費用差や判断基準を解説します。

・予算を抑えたい場合はカバー工法がおすすめ
・築15〜25年で下地が健全ならカバー工法がおすすめ
・下地劣化がある場合は葺き替えが必須
・葺き替えが必要な劣化状態の判断基準

それぞれの特徴を確認して、自宅に合った工法を選びましょう。

予算を抑えたい場合はカバー工法がおすすめ

カバー工法と葺き替えの費用の違いは、以下のとおりです。

工法 費用目安
カバー工法 約80万〜110万円
葺き替え 約80万〜250万円

カバー工法の費用相場は約80万〜110万円で、葺き替えと比べると30〜40%安くなるケースが一般的です。

費用を抑えられる主な理由は、既存屋根の撤去や廃材処分が不要な点にあります。

葺き替えの場合、撤去・処分費だけで10万〜30万円ほどかかることもありますが、カバー工法ではこうした費用が発生しません。

予算を抑えたい場合は、屋根の下地が健全な状態であることを確認したうえで、カバー工法を検討するとよいでしょう。

築15〜25年で下地が健全ならカバー工法がおすすめ

築15〜25年の住宅で、屋根の下地に問題がなければ、カバー工法が費用面で有利です。この築年数であれば、屋根材の表面に劣化が見られても、野地板や防水シートはまだ健全なケースが多いためです。

カバー工法の工期は5日~7日程度で、屋根を葺き替える場合は一般的に7日ほどかかるため、短期間で工事が完了する点もメリットといえるでしょう。

ただし、いくつかの注意点もあります。既存の屋根が瓦屋根の場合、カバー工法は不向きです。

瓦は重量があるため、上から新しい屋根材を重ねることで建物への負担が増し、耐震性に影響を及ぼす可能性があります。また、表面が凸凹とした形状であるため、新しい屋根材や防水シートの固定が難しく、施工不良や雨漏りにつながる恐れもあります。

屋根の下地が腐食したり、強度が著しく低下している場合も、カバー工法はできません。

カバー工法の詳しい費用や施工の流れは、以下の記事で詳しく解説しています。

▶関連記事
外壁カバー工法とは?金属サイディング(ガルバリウム)の費用・補助金を解説

下地劣化がある場合は葺き替え工事が必須

屋根には「下葺き材」と呼ばれる防水シート(ルーフィング)が使用されており、屋根材の下に敷いて雨水の侵入を防ぐ役割を持っています。

しかし、この防水シートに劣化がある場合はカバー工法は適用できず、葺き替えが必要になります。下地が劣化したままカバー工法をすると新しい屋根材の下で腐食が進み、雨漏りや構造上の問題が発生しやすくなるため注意が必要です。

下地の劣化の主なサインは、以下のとおりです。

・防水シートのひび割れ・浮き・剥がれ
・屋根材の浮きや反り(野地板の腐食が原因となるケース)
・雨水が下地まで侵入している形跡

下地補修をともなう葺き替え工事では、野地板の補修として約3,000〜4,000円/㎡、30坪の場合およそ20万〜30万円ほどの追加費用がかかります。

なお、屋根に登って自分で状態を確認するのは非常に危険です。

屋根裏からの目視点検や、ドローンを使った調査など、専門業者による安全な点検方法で確認してもらいましょう。

葺き替えが必要な劣化状態の判断基準

屋根の葺き替えが必要になるのは、屋根材や下地に深刻な劣化が見られる場合です。主な判断基準は以下のとおりです。

・屋根裏に水染みや黒ずみがある
・天井や壁に雨染みが発生している
・屋根裏に湿気がこもり、カビや苔が発生している
・築20年以上が経過し、一度もメンテナンスしていない住宅

外観から確認できる劣化サインとしては、屋根材の複数箇所にひび割れがある場合や、広範囲にわたる色あせが挙げられます。

また、苔やカビが大量に発生している場合は、屋根材が水分を含みやすくなり、劣化が進行している可能性があり、金属屋根ではサビや屋根材の浮きが目立つようになります。

さらに、築30〜40年以上経過している住宅では、見た目に大きな問題がなくても、下地の劣化が進んでいるケースが少なくありません。

このような時期に差し掛かっている場合は、部分補修ではなく、葺き替えを検討するタイミングといえるでしょう。

葺き替え費用を抑える方法|補助金・火災保険・相見積もりを活用

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

屋根の葺き替え工事は高額になりやすいですが、補助金や火災保険を活用し、適切な業者を選ぶことで費用負担を軽減できる可能性があります。

葺き替え費用を抑えるための、実践的な方法を紹介します。

・みらいエコ住宅2026事業|最大110万円の補助を受けられる
・火災保険|風災・雹災等であれば20万円以上から適用できる
・相見積もり|適正価格を判断する
・外窓断熱改修との併用|補助額を増やせる可能性あり

使える制度をしっかり確認して、費用負担を賢く抑えましょう。

みらいエコ住宅2026事業|最大110万円の補助を受けられる

みらいエコ住宅2026事業は、国土交通省・環境省・経済産業省が連携して実施する補助金制度(※1)です。

屋根や天井の断熱改修が対象工事に含まれており、葺き替えと同時に断熱性能を高めることで補助が受けられる可能性があります。

補助額は住宅の性能や実施する工事内容によって異なり、省エネ性能の水準や世帯区分に応じて上限額が設定されています。

住宅の性能 補助額上限
GX志向型住宅 最大110万円
長期優良住宅 ※子育て世帯または若者夫婦世帯 最大75万円
※古家の除去をおこなう場合 最大95万円
ZEH水準住宅 ※子育て世帯または若者夫婦世帯 最大35万円
※古家の除去をおこなう場合 最大55万円

引用:みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)の概要

認定を受けるには、断熱等性能等級5以上(※2 ZEH住宅の場合)など、所定の省エネ基準を満たす必要があります。

また、申請には事業者登録と統括アカウントの取得が必要で、予算上限に達し次第、受付は終了します。

補助金の活用を検討している場合は早めに制度内容を確認し、対応可能な業者に相談しておくと安心です。

※1参照:国土交通省|みらいエコ住宅2026事業について
※2参照:国土交通省|みらいエコ住宅 2026 事業(Me住宅 2026)の内容について

火災保険|風災・雹災等であれば20万円以上から適用できる

火災保険を利用すれば、台風や雹(ひょう)などの自然災害による屋根の損害を修理費用として保証してもらえる場合があります。

ただし、フランチャイズ方式の契約では、免責金額が20万円に設定されているケースが多く、被害額が20万円を超えなければ保険金は支払われません。

火災保険の補償対象となりやすい被害事例は以下のとおりです。

・暴風雨により屋根材が破損し、雨水が室内に浸入した場合
・雹で屋根瓦が割れ、穴が開いた状態
・強風で屋根材が飛散、脱落した被害

参照:日本損害保険協会|損害保険Q&A

一方で、経年劣化による雨漏りや老朽化が原因の不具合は火災保険の対象外です。

「屋根が古くなったから保険で直そう」という理由では、保険金は支払われません。火災保険金を申請する際は、被害発生後できるだけ早く保険会社へ連絡し、鑑定人による現地調査を受けてください。

火災保険を利用した屋根修理の条件や箇所別の費用相場は、以下の記事で詳しく説明しています。

▶関連記事
火災保険で屋根修理ができる条件は?箇所別の費用相場や申請手順、業者選びまで徹底解説

相見積もり|適正価格を判断する

複数の業者から見積もりを取ることで、提示された金額が妥当かどうかを客観的に判断できます。最低でも3社から取得し、金額だけでなく工事内容や使用する屋根材まで比較しましょう。

見積もりで確認しておくべき項目は、以下のとおりです。

・屋根材のメーカー名・品番・数量が具体的に記載されているか
・工事人数・作業日数・各工程の費用内訳が明確か
・足場設置費や追加料金の有無

複数社を比較することで相場から大きく外れた高額請求や、過剰な工事提案を見抜きやすくなります。

また、価格だけで判断せず、現地調査時の対応や説明のわかりやすさも確認しておくと安心です。

外窓断熱改修との併用|補助額を増やせる可能性あり

屋根の葺き替えとあわせて外窓の断熱改修をすることで、補助金の対象範囲が広がり、受給額を増やせる可能性があります。

代表的な制度として、子育てグリーン住宅支援事業(※1)や東京都の(令和7年度)既存住宅における省エネ改修促進事業(※2)などがあります。

工事を同時にすることで得られる主なメリットは次のとおりです。

・補助金の対象工事が増え、受給額の上限が引き上げられる可能性がある
・一度の工事で複数箇所を改修でき、足場代などの共通費用を抑えられる
・住宅全体の断熱性能が上がり、冷暖房効率が改善される

住宅の中でも、窓は熱の出入りが最も大きい箇所です。屋根と窓の両方を改修することで、住宅全体の断熱性能が高まり、冷暖房効率の向上や光熱費の削減につながります。

なお、補助金の条件は、お住まいの自治体によって基準が異なるため、工事に取り掛かるまえに利用できる制度を自治体に相談しておきましょう。

(※1)子育てグリーン住宅支援事業
(※2)クール・ネット東京(令和7年度)既存住宅における省エネ改修促進事業 (高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)

見積書の確認ポイントと追加費用の注意点

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

見積書は、工事内容と費用の内訳を把握するための資料です。「工事一式」といった表記だけでは、具体的な作業内容が分かりにくく、後から追加費用が発生する可能性があります。

見積書を確認する際のポイントと、追加費用が発生しやすいケースを紹介します。

・見積書で確認したい4つのポイント|商品名・面積・工程・保証内容
・追加費用が発生しやすいケース|アスベスト処分費は+4,000円/㎡
・屋根形状や築年数で費用が変わる|急勾配・複雑な形状は割高に

契約前にしっかり内容を確認して、想定外の出費を防ぎましょう。

見積書で確認したい4つのポイント|商品名・面積・工程・保証内容

見積書では、使用する屋根材や工事内容が具体的に記載されているかを確認してください。特に次の4つのポイントは必ずチェックしましょう。

1. 屋根材の商品名・メーカー・品番が明記されているか
2. 施工面積(㎡)が具体的に記載されているか
3. 葺き替え・カバー工法など採用する工法が明示されているか
4. 保証期間と保証範囲(塗膜・赤錆・穴あき等)が記載されているか

たとえば「ガルバリウム鋼板」といった大まかな表記ではなく、「スーパーガルテクト」や「アイジールーフ」など製品名まで明記されているかを確認しましょう。

また、保証内容は、期間だけでなくどこまでが保証範囲になるのかを事前に把握しておくと安心ですよ。

追加費用が発生しやすいケース|アスベスト処分費は+4,000円/㎡

2000年頃までに建てられた住宅のスレート屋根には、アスベスト(石綿)が含まれている可能性があります。

アスベスト含有建材を撤去する場合は、飛散防止のための特別な処理が義務付けられており、処分費として1㎡あたり4,000円程度の追加費用が発生します。

追加費用がかかる主な理由は以下のとおりです。

・湿潤化処理や養生シートによる隔離など、法令で定められた飛散防止対策が必須
・工事開始14日前までに労働基準監督署への計画届提出が義務化
・専用の集じん・排気装置の設置や作業中断時の負圧管理・点検が必要

アスベストの有無は見た目では判断できないため、契約前に築年数を伝え、含有の可能性について業者に確認しておきましょう。

参照:厚生労働省|石綿総合情報ポータルサイト

【見積もり依頼時に共有すべき建物情報】

屋根の葺き替え工事では、工事開始後に想定外の追加費用が発生するケースもあります。

こうした追加費用の多くは、見積もり時点で建物情報が十分に共有されていないことが原因です。

あらかじめ建物の状況を正確に伝えておくことで、見積金額と実際の請求額の差を抑えられます。見積もりを取る際に、共有すべき主な情報は以下のとおりです。

1. 築年数と過去の屋根工事履歴
2. 現在の屋根の状態(雨漏り、ひび割れ、色あせなど)
3. 希望する屋根材の種類(スレート、ガルバリウム鋼板、瓦など)
4. 予算の上限や工事希望時期

情報が具体的であるほど、業者はより正確な見積もりを作成しやすくなります。分かる範囲で屋根の現状を詳しく伝えておきましょう。

屋根材別の葺き替え工事の流れは、以下の記事で確認できます。

▶関連記事
屋根葺き替えの流れと注意点|瓦・ガルバリウム・スレート別の交換ポイント

屋根形状や築年数で費用が変わる|急勾配・複雑な形状は割高に

屋根の勾配が急な場合、足場の設置費用が通常より高くなり、人件費も増える傾向です。

特に、勾配が6寸(約31度)を超える屋根では強度な安全対策が必要になり、追加費用が発生しやすくなります。

谷樋が多いなど屋根形状が複雑な場合も注意が必要です。谷樋部分は雨水が集中しやすいため、防水処理が入念になり材料費や施工手間が増える分、工賃が高くなることがあります。

また、築年数が古い建物では、下地材の劣化が進んでいるケースも多く、野地板や防水紙の補修代として、1㎡あたり3,000〜4,000円の追加費用がかかります。

屋根葺き替え費用に関するよくある質問

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

最後に屋根葺き替えの費用に関する、3つのよくある質問に回答します。

瓦屋根からガルバリウム鋼板屋根に葺き替える費用はいくらですか?

瓦屋根からガルバリウム鋼板へ葺き替える場合、30坪の住宅で約150万〜200万円が目安です。内訳の一例は以下のとおりです。

項目 費用目安(1㎡あたり)
既存瓦の撤去・処分費 3,000〜4,500円程度
ガルバリウム鋼板の材料・施工費 6,000〜12,000円

ガルバリウム鋼板は、瓦屋根の約10分の1の軽さであるため、葺き替えによって重量を大幅に減らせます。

そのため、地震時の建物への負担を軽減したい方から選ばれている屋根材です。

ガルバリウム鋼板の葺き替え工事やカバー工法の費用目安は、以下の記事を参考にしてください。

▶関連記事
ガルバリウム鋼板の価格相場は?屋根や外壁に導入するメリットや注意点も解説!

屋根はスレートとガルバリウムのどちらがいいですか?

スレート屋根は、初期費用を抑えたい方に向いています。ガルバリウム鋼板の2/3程度の価格で施工できるケースが多く、費用の負担を抑えられます。

ただし、耐用年数はガルバリウム鋼板より短く、定期的なメンテナンスが必要です。

一方、ガルバリウム鋼板は初期費用が高いものの、耐用年数が長く、メンテナンス頻度を抑えられるのが特徴です。1㎡あたり約5kgと軽量なため、耐震性にも優れています。

初期費用を重視するならスレート屋根、長期的な維持費や耐震性を求めるならガルバリウム鋼板を選ぶとよいでしょう。

築40年の屋根葺き替え費用はいくらですか?

築40年の住宅では、屋根の葺き替え費用は高くなりやすいため注意が必要です。

築年数が長い建物ほど、屋根材だけでなく野地板や防水シートなど下地材の劣化が進んでいる可能性が高く、補修や交換が必要になるケースが多くなります。

平均相場である約80万〜250万円以上かかることを想定しておきましょう。また、スレート屋根にアスベストが含まれている場合は、撤去・処分費も増加します。

見積もり段階で下地の状態を詳しく調査してもらいましょう。

屋根葺き替えは相場と内訳を把握し、複数社の見積もり比較で適正価格を判断しよう

屋根葺き替えの費用相場は80〜250万円|坪数・屋根材別の内訳と工法の選び方を解説

屋根葺き替え費用の相場は、30坪で約100万〜250万円、40坪で約140万〜290万円が目安です。下地に問題がなければカバー工法での対応できる場合もありますが、劣化が進んでいる場合は葺き替えを選ぶ必要があります。

みらいエコ住宅2026事業や火災保険の活用で、費用負担を抑えられる可能性もあります。

見積もりを依頼する前に、築年数や屋根の状態、過去の修繕履歴などを整理しておくと、施工業者との相談がスムーズです。

屋根の葺き替えや外壁塗装を検討している方は、相談から見積もりまで完全無料で利用できる適正価格診断サイト「外壁塗装の窓口」の活用がおすすめです。

地域に合った優良な施工店を無料で紹介してもらえ、見積もり後でも納得がいかなければ断っても問題ありません。

納得できる業者選びは、工事の質だけでなく、その後の暮らしの安心にもつながります。

3社以上から相見積もりを取り、金額と提案内容をじっくり比べてください。信頼できる業者を見つけて、大切な我が家を長く守っていきましょう。

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