家賃7万の目安は手取り21万｜手取りごとの生活費シミュレーションも紹介

今回は、家賃7万円に対する適正な手取り額や年収、生活費のシミュレーションを解説します。
それぞれ具体的に説明していくので、ぜひ住まい選びの参考にしてみてください。

• 家賃7万円の場合、月額手取りは21万円以上が目安
• 一人暮らしで家賃7万円は妥当？高い？
• 家賃7万円で生活費をシミュレーションすると
• 家賃7万円の都内物件を見てみよう！
• 家賃7万円の物件に関して、よくある質問
• 手取り額とバランスのとれた物件を探しましょう

家賃7万円の場合、月額手取りは21万円以上が目安

一般的に「家賃は月額手取りの30%程度が理想」といわれています。
家賃7万円の場合、月額の手取りは21万円以上が目安です。

「家賃は手取りの30%」とされる理由は、家賃以外の支出に余裕を持たせるため。
手取りに対して家賃が高すぎると、食事や趣味などに使えるお金が少なくなってしまいます。

無理のない範囲で家賃を設定することで、将来の貯蓄や緊急出費にも対応しやすくなりますよ。

手取りと額面月収の違い

家賃は「手取りの30%程度」と説明しましたが、手取りと額面月収を間違えないように注意しましょう。

手取りと額面月収の主な違いは、税金や保険料の有無です。
額面月収とは、税金や保険料が控除される前の、月あたりの給与総額のこと。
一方、手取りは額面月収から税金・保険料が引かれた金額を指します。

手取り額は、額面月収の約7〜8割となるのが一般的です。
たとえば、額面月収が28万円の場合、手取りは約21万円となります。

【額面月収28万円の場合】
28万円（額面月収）×0.75＝21万円（手取り）

月収28万円の控除額と手取り額を、シミュレーションしてみました。

手取り額と額面月収を区別して、家計を見直しましょう。

月額手取り21万円の年収は約330～450万円

年収は税金・保険料が控除される前の総支給額を指すため、額面月収から計算できます。
なお、額面月収の金額は同じでも、ボーナスの有無や回数によって年収額は異なりますよ。

額面月収28万円（月額手取り21万円）として、年収額を計算してみました。

これらの金額をもとに、適切な家賃設定について検討してみてください。

一人暮らしで家賃7万円は妥当？高い？

一人暮らしで家賃7万円は妥当なのか・高いのかを、全国的な「平均年収」と「平均家賃」をもとに考えていきます。
一人暮らしを検討している人の参考になれば幸いです。

平均年収と比較した場合

「家賃7万円の場合、月額手取りは21万円以上が目安」で説明したように、家賃7万円の物件を借りる年収目安は約330〜450万円です。
平均年収と比較して、相場より高いのか・安いのかを考えてみましょう。

令和5年度における国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、年齢別の年間平均給与は次のとおりです。

・20～24歳：267万円
・25～29歳：394万円
・30～34歳：431万円
・35～39歳：466万円
・40～44歳：501万円

これらのデータを参考にすると
・20代前半の平均給与と比べると、少し高めの家賃設定
・20代後半の平均給与と比べると、妥当な家賃設定
ということが分かります。

参考URL：令和5年分民間給与実態統計調査

平均家賃と比較した場合

総務統計局が発表している「令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計（確報集計）結果」を参考にして、家賃設定について考えてみます。

住宅・土地統計調査によると、全国における1ヶ月当たりの平均家賃は59,656円です。
家賃7万円は、平均よりも高めの設定といえるでしょう。

ただし、都市部になるほど家賃は上がる傾向にあります。
エリアごとの平均家賃を知りたいときは、不動産比較サイトを利用するのがおすすめ。
条件を絞って物件を探すにつれて、平均的な家賃が見えてきますよ。

参考URL：令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計（確報集計）結果

家賃7万円で生活費をシミュレーションすると

家賃7万円で、以下の場合において、生活費をシミュレーションします。

・手取り15万、一人暮らしの場合
・手取り20万、一人暮らしの場合
・手取り30万、一人暮らしの場合
・手取り30万、二人暮らしの場合

ひとつずつ見ていきましょう。

手取り15万、一人暮らしの場合

手取り15万・一人暮らしの場合、家賃を7万円にすると貯金に回す金額が少なくなってしまいます。
下記シミュレーションでは、月あたり約5,000円しか貯金できません。
「将来に向けて貯金したい」または「もっと趣味にお金をかけたい」という人は、家賃を7万円より下げる必要があります。

項目	金額の目安
家賃	7.0万円
食費	3.0万円
水道光熱費	1.0万円
通信費	0.9万円
交際費・娯楽費	0.8万円
日用品・衣服費	1.3万円
交通費	0.5万円
貯金・予備費	0.5万円
合計	15.0万円

手取り20万、一人暮らしの場合

手取り20万・一人暮らしの場合で、家賃を7万円にした場合の生活費シミュレーションです。
食費や日用品費などを多少節約すれば、毎月貯金を増やせますね。

手取り20万円における一人暮らしの生活費については、こちらの記事も要チェックです！
手取り20万の一人暮らしはきつい？アンケートでわかった生活費内訳の実例と節約術

項目	金額の目安
家賃	7.0万円
食費	3.5万円
水道光熱費	1.0万円
通信費	0.9万円
交際費・娯楽費	2.5万円
日用品・衣服費	2.1万円
交通費	0.5万円
貯金・予備費	2.5万円
合計	20.0万円

手取り30万、一人暮らしの場合

手取り30万・一人暮らしの場合、適切な家賃額は約9〜10万円（手取りの30%程度）です。
そのため、家賃を7万円に設定すると、生活費に余裕が生まれます。

項目	金額の目安
家賃	7.0万円
食費	5.0万円
水道光熱費	1.0万円
通信費	0.9万円
交際費・娯楽費	3.5万円
日用品・衣服費	2.5万円
交通費	1.1万円
貯金・予備費	9.0万円
合計	30.0万円

手取り30万、二人暮らしの場合

同じく手取り30万で、二人暮らしの場合もシミュレーションしてみました。
食費や水道光熱費、通信費などが二人分となるため、一人暮らしよりも貯金額は減ってしまいます。
家計が苦しいときは「パートナーに働いてもらう」もしくは「食費や娯楽費を削る」ことを検討し、毎月の費用を見直しましょう。

項目	金額の目安
家賃	7.0万円
食費	8.5万円
水道光熱費	1.7万円
通信費	1.8万円
交際費・娯楽費	3.5万円
日用品・衣服費	3.5万円
交通費	1.5万円
貯金・予備費	2.5万円
合計	30.0万円

家賃7万円の都内物件を見てみよう！

ここからは、家賃7万円の都内物件を見てみましょう。
今回は、東京6区（千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、文京区）を対象として物件を調査しました。

家賃を「7万円以上、8万円以下」に絞って検索したところ、2252件の物件が見つかりました（2025年1月時点）。
間取りごとの物件数は、以下のとおりです。

間取り	物件数
ワンルーム	956件
1K	1,143件
1DK	118件
1LDK	6件
2K以上	29件

家賃7万円の都内物件は、1人暮らし向けの「ワンルーム」や「1K」の物件が多いですね。

都内物件①：1K・駅徒歩5分

・家賃：7.5万円
・管理費：0.3万円
・敷金：不要
・礼金：不要
・何区：渋谷区
・駅徒歩：約5分
・築年数：約25年
・間取り：1K
・専有面積：約20平方メートル
・建物構造：軽量鉄骨
・階数：1階

物件例①は、1Kで専有面積はせまいのですが駅近な点が魅力です。
引っ越しの初期費用を抑えたい人にとっては、敷金・礼金なしも嬉しいポイントといえます。

都内物件②：1DK・築年数25年

・家賃：7.0万円
・管理費：0.2万円
・敷金：7.0万円
・礼金：7.0万円
・何区：新宿区
・駅徒歩：約10分
・築年数：約25年
・間取り：1DK
・専有面積：約25平方メートル
・建物構造：木造
・階数：1階

物件例②は1DK・築年数25年で、家賃は7.0万円です。
家賃は安いですが、木造建築のため防音性が気になる人もいるかもしれませんね。

都内物件③：2DK・専有面積30平方メートル

・家賃：7.6万円
・管理費：0.5万円
・敷金：7.6万円
・礼金：不要
・何区：渋谷区
・駅徒歩：約10分
・築年数：約45年
・間取り：2DK
・専有面積：約30平方メートル
・建物構造：鉄骨
・階数：4階

物件例③は2DKで、家賃7万円の都内物件の中では部屋数が多いです。
なお、管理費を含めると物件に月々8.1万円かかります。
予算をオーバーしないように、管理費を考慮した上で物件を探すようにしましょう。

家賃7万円の物件に関して、よくある質問

家賃7万円の物件に関して、よくある質問を3つ紹介します。

・家賃7万で一人暮らしはきつい？
・家賃7万の入居審査を通るための年収・手取り額は？
・家賃を安く抑えるコツはあるの？

それぞれ解説していきます。

家賃7万で一人暮らしはきつい？

家賃7万での一人暮らしは可能です。
ただし「きついと感じるか」は、手取り額によって異なります。

家賃は手取りの30%以内が望ましいため、手取り21万円以上であれば無理なく生活できるでしょう。
「生活がきつい」と感じるときは
・家計簿をつける
・外出の回数・予算を決める
・通信費や電気・ガスの料金プランを見直す
などの方法で、支出を減らすとよいですね。

家賃7万の入居審査を通るための年収額は？

一般的に、入居審査を通るための年収は「家賃の36倍以上」が目安です。
家賃7万円の場合なら、約252万円が基準となります。

【家賃7万の入居審査に通る年収目安】
7万円（家賃）×36＝252万円

なお、入居審査では給与だけでなく、勤続年数や職業も確認されるケースが多いです。

家賃を安く抑えるコツはあるの？

家賃を安く抑えるコツは、主に3つあります。

・家賃相場が安いエリアを選ぶ
・繁忙期を避けて物件を探す
・希望条件に優先順位を付ける

できるだけ家賃を下げたいならば、エリア選びが重要です。
同じ都道府県内でも、中心地から少し離れるだけで家賃が1〜2万円安くなることがあります。

また、不動産の繁忙期は「1〜3月」と「9〜10月」といわれています。
物件の競争率が高くなると、家賃が高くなる傾向にあるため、繁忙期を避けたほうが家賃を抑えられるかもしれません。

加えて、物件選びを成功させるには、希望条件に優先順位を付けるとよいでしょう。
優先順位の低い条件を妥協することで、家賃を低くできる可能性があります。

手取り額とバランスのとれた物件を探しましょう

今回は、家賃7万円に対する適正な手取り額や年収、生活費シミュレーションを解説しました。

家賃7万円の物件を借りたい場合、手取り額は21万円以上が目安となります。
無理なく家計を管理するには、手取りと家賃のバランスを意識することが大切です。

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