都内・関東主要都市の通勤・通学ラッシュの混雑はまさに地獄

都内や関東主要都市の満員電車の混み具合はとくにすごいもので、ラッシュ時に混雑率が180%に達するような区間が多数発生します。
「身体が入らなくても靴を乗せる場所さえあれば電車に乗ろう、扉が閉まらなければ駅員が押してくれるはずだ…」
そんな思いで、足元にスペースのある乗車口を探した経験のある人もいるのではないでしょうか。
こんな満員電車を、少しでも回避する方法はないものでしょうか。国土交通省が提出している平成27年度版の「東京圏における主要区間の混雑率」を参照しつつ考えます。
電車の混雑率とは?

「乗車率」という電車内の混雑を数値化した言葉があり、耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
国土交通省は、「乗車率」ではなく「混雑率」という指標を使って、混雑の度合いをあらわしています。目安は以下の通りです。
・混雑率100%……定員乗車(座席につくか、つり革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる)
・混雑率150%……広げて楽に新聞を読める
・混雑率180%……折りたたむなど無理をすれば新聞を読める
・混雑率200%……身体が触れ合い相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める
・混雑率250%……電車が揺れるたびに身体が斜めになって身動きができず、手も動かせない。
参考:国土交通省「混雑率の目安」
乗車するだけでヘトヘトになってしまう路線TOP5

国土交通省は、東京圏では31の主要区間で混雑率の統計を取っています。統計資料からわかる、混雑率の高い区間を含む路線ベスト5を発表しましょう。
5位:JR中央線(快速)

中野から新宿の区間では、朝8時台の混雑率が188%に達しています。中央線は東京西側では最大規模の路線であり、運転区間が長いため、遠方から都心へ通勤・通学している人が多数乗車していることでも有名です。
遠方から都心まで乗車する人の多くは「通勤特快」や「通勤快速」などをうまく使いますが、やはり停車駅と本数の多い「快速」の使い勝手が良く、多くの降車客がいる東京西側から新宿にかけてはかなり混みがちです。
ちなみにラッシュ時を過ぎると、とくに東京から御茶ノ水区間などは別の電車なのではないか?と思えるほど楽に乗車できます。
4位:小田急小田原線

小田急線は新宿までのアクセスが可能な路線であり、なおかつ下北沢には井の頭線があるため、渋谷へのアクセスも可能となっています。そのため、世田谷代田から下北沢まで、7時台後半から1時間にかけての混雑率が191%に達します。
大勢の神奈川県民と世田谷区民が新宿や渋谷を目指すとき、下北沢が中継地点となるため、どうしても混み合ってしまうということです。
3位:JR横須賀線

武蔵小杉から西大井まで、7時半ごろから1時間の混雑率が193%に達しています。5路線が乗り入れる武蔵小杉駅はタワーマンションが多く立ち並ぶ大型ベッドタウンでもあり、それも手伝って駅は乗り換え客でごった返します。
また、武蔵小杉は近年急速に発展したエリアであり、これからも人気は高まっていくと予想されているため、今後さらに混雑する可能性を秘めた駅です。
2位:JR総武線

錦糸町から両国まで、7時半ごろから1時間の混雑率が199%となっています。後述する地下鉄東西線と同率1位となりました。錦糸町でピークに達するのは、千葉方面から来る総武線快速からの乗り換え客が押し寄せるためでしょう。
東京西側の場合は、主要駅へ急ぐ人は中央線に乗ってしまうためやや影の薄い総武線ですが、東京東側では千葉県民による阿鼻叫喚図が繰り広げられています。東側と西側で、これほど印象の違う路線も珍しいかもしれません。
1位:地下鉄東西線

木場駅から門前仲町まで、7時代後半から1時間の混雑率が199%です。西船橋から乗り入れる千葉県民に加え、アクセスが良いうえに家賃帯が手頃な都内の東西線沿いを居住地に選んだ人々でごった返します。
門前仲町で都営大江戸線に乗り換える降車客があるため、この区間がピークとされます。総武線と違い外の景色が見えない地下鉄なので、同じような混雑率でも東西線のほうが閉塞感をより強く覚えるかもしれません。
満員電車知らずの生活を送る方法

では、電車の混雑を回避するにはどうしたらいいでしょうか?ここからは具体的な解決策をご紹介します。
始発駅を選んで引っ越す

満員電車は免れなくても、座れれば何とか乗り切れる!そう考える人は、始発駅を選んで引っ越しましょう。
始発終点駅として有名な駅でなくとも、始発駅は意外にあるものです。始発駅を検索できる便利なサイトもあるので、参考にしてみましょう。
ただ、満員電車で座っていると、降りるのが結構難しいので、自己主張が苦手な人は注意が必要です。
始発駅 検索ネット
通勤・通学時間をずらす

実家住まいなどで引っ越すのが難しい場合は、せめて通勤・通学時間をずらしましょう。通勤・通学ラッシュのピークは7時台後半から8時台で、都心から遠くなるほどピークが早まります。ピーク時間を避けて乗車できれば、驚くほど空いている場合がありますよ。
電車以外の通勤・通学方法を考える

電車のほかに、自転車やバスなどで通勤できないかを調べてみるのもいいでしょう。もし可能な距離であれば、一度自転車通勤してみると、会社から自宅までの景色が変わりリフレッシュできますよ。
晴れの日は自転車、疲れているときや雨の日はバス、ときどき早朝電車通勤など、手段を変えると気晴らしになって一石二鳥です。
フレックスタイム制を利用する

通勤がツラくてなやんでいる人が職場にたくさんいる場合は、通勤時間を各自の裁量で決められるフレックスタイム制の導入を会社へ真剣に掛け合ってみるのもいいかもしれません。
働き方改革が叫ばれている昨今、耳を傾けてくれる経営者は多いと考えられます。
快適な通勤ライフを送りましょう!

満員電車のすし詰め状態に耐えるしか通勤・通学手段がない…と諦める必要はありません。なぜなら、どんな電車でも混雑している時間は決まっているからです。満員電車を回避するために、少し早めの空いている電車に乗ってみると、その快適さに驚くことでしょう。
もし引っ越しをする機会が訪れたら、真っ先に混雑しないエリアを検索してみてください。朝の憂うつは、少しでも減らす工夫することで、その後の生活の快適さにつながりますよ!
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