ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

この記事では、ベランダ防水工事が必要となる劣化サインの見分け方をはじめ、工法ごとの特徴や選び方、費用相場をわかりやすく解説します。

適切な工法と予算の目安を知っておけば、必要以上の工事に費用をかける心配もありません。ぜひこの記事を参考にして、美しいベランダを維持しましょう。



ベランダ防水工事が必要な劣化のサイン5つ

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

ベランダ防水工事が必要かどうかを判断するために、劣化のサインを把握しておきましょう。

劣化を放置すると雨漏りにつながるため、早めの対処が必要です。

代表的な5つの劣化サインを紹介します。

・表面の色あせや変色
・ひび割れや剥がれやふくれ
・水たまりができる状態
・コケ・藻・雑草の発生
・室内への雨漏りや天井のシミ

これらの項目の最後に劣化状態別の緊急度と対処法についても紹介しているので、参考にしてください。

1. 表面の色あせや変色

ベランダの床の色あせや変色は、紫外線や雨風による経年劣化のサインです。色あせと変色の原因には次のようなものがあります。

・紫外線や雨風による劣化
・カビ・コケ・藻の発生
・トップコートの摩耗
・室外機によるサビの付着
・排水不良

経年劣化によってトップコートの保護膜が薄くなると、防水層が紫外線のダメージを直接受け、色あせや変色につながります。

色あせが進行すると表面のツヤが失われ、やがて粉をふいたような状態になり、防水性能が低下します。

この段階では、防水層自体に大きな問題はなく、トップコートの塗り替えのみで対処できる場合もあるでしょう。

ただし、そのまま放置すると防水層まで劣化が進み、ひび割れや剥がれ、膨れが生じて雨水が侵入する危険性もあります。

2. ひび割れや剥がれやふくれ

ベランダ表面にひび割れや剥がれ、ふくれが見られる場合は、防水層の経年劣化が進んでいる合図です。

紫外線や雨風の影響により防水層は徐々に硬くなり、温度変化によって下地の収縮や膨張を繰り返すと、ひび割れや剥がれが発生しやすくなります。

これらの状態を放置すると、雨水が内部に入り込み、雨漏りや建物の構造劣化につながります。

防水層本体の損傷が疑われる場合は、DIYでの対応が難しいため、専門業者の診断を受けてください。

外壁に発生するひび割れや補修費用の目安は、以下の記事で詳しく解説しています。

▶関連記事
外壁コーキングの寿命は5〜10年!劣化症状や放置リスク、補修費用を徹底解説

3. 水たまりができる状態

ベランダに水たまりが発生する主な原因は、排水口の詰まりや排水口金具(ドレン)の劣化、床の勾配不良などが挙げられます。

排水口にゴミや落ち葉、洗濯物の繊維が詰まると、排水不良が起こりやすくなります。

晴天が続いているにもかかわらず、3日以上水が残る場合は注意が必要です。

施工時の不備や地盤沈下によって本来の勾配が失われ、水が排水口へ流れにくくなるケースもあります。

水たまりを放置すると防水層が湿った状態になり、劣化の進行を早めてしまいます。

さらに、劣化が進むと下地材の腐食や階下への雨漏りにつながるリスクも高まるでしょう。

水たまりは排水口の清掃で一時的に改善することもありますが、勾配不良や防水層の沈下が原因の場合は、専門業者による適切な改修が必要です。

4. コケ・藻・雑草の発生

ベランダにコケや藻、雑草が生える主な原因は、日当たり不足や湿気の多さです。

排水不良や防水層の亀裂によってベランダの床に水分が溜まると、胞子や種子が根を張りやすい環境をつくります。

コケや藻、雑草を放置すると、以下のような被害につながります。

・コケや藻の根が防水層に入り込み、剥離やひび割れを広げる
・雑草の根が防水層を突き破り、雨水が建物内部に侵入する
・表面が滑りやすくなり、転倒のリスクが高まる

コケや藻は、一見すると単なる汚れに見えるかもしれませんが、実は防水機能が失われているサインでもあります。

表面を掃除して一時的にきれいになっても、水はけの悪さが改善されなければ、見えない部分で家の寿命を縮めてしまうでしょう。

5. 室内への雨漏りや天井のシミ

室内の天井にシミが現れたり、ベランダの真下で雨漏りが起きたりしている場合は、防水層が破損し雨水がすでに建物内部へ侵入している状態です。

ベランダのひび割れや剥がれ部分から入り込んだ雨水は、防水層の下地や建材を伝って天井裏まで達し、シミとして天井部分に現れます。

この段階まで進行すると、被害は深刻です。木造部分の腐食が進み、建物全体の強度が低下するほか、カビやシロアリの発生、漏電による火災などにつながる恐れもあります。

結果として修繕範囲が大きく膨らむケースも少なくありません。雨漏りを確認した時点で、防水層の寿命は達していると考えられます。

雨漏りまで進行すると、DIYでの対処は難しいため、速やかに専門業者へ相談し、防水層の全面改修を検討しましょう。

【劣化状態別|緊急度と必要な対処方法】

ベランダの劣化状態別の緊急度と必要な対処方法は、以下のとおりです。

状態 深刻度 対処方法
ヘアークラック(幅1mm未満の浅いひび割れ) 軽度 専用の補修材で補修し、トップコートを塗布する
2mm以上のひび割れ 中度 専門業者による防水層の再施工が必要
剥がれ・ふくれ 重度 専門業者による防水層全面の改修が必要
雨染み・コケ 重度 専門業者による下地診断、防水層の再施工が必要

劣化状態が軽度であればDIYで対応可能な場合もありますが、中度以上になると専門業者への相談が必要です。

まずは、ご自宅のベランダがどの段階の劣化状況に該当するのかを把握し、適切な対応を選びましょう。

ベランダ防水の仕組みと耐用年数の目安

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

ベランダ防水の仕組みと耐用年数について詳しく解説します。

・下地・防水層・トップコートの役割の違い
・防水層の耐用年数は10〜15年
・トップコートは5年ごとの塗り替えが目安
・トップコート塗り替えだけで済むケース
・防水層からのフル工事が必要なケース

それぞれの役割と耐用年数を理解しておくと、メンテナンス時期を判断しやすくなります。

下地・防水層・トップコートの役割の違い

一般的なベランダ防水は、「下地」「防水層」「トップコート」の三層構造で成り立っています。

それぞれが異なる役割を持ち、どれか一つが欠けても十分な防水性能は発揮できません。

ベランダ防水の構造 役割
一層目(下地) 主にコンクリートやモルタルなどで構成され、防水層を支える土台となる部分
二層目(防水層) 雨水の侵入を防ぎ、ベランダ防水の中心となる層
三層目(トップコート) 防水層の上に塗る仕上げ材で、雨や紫外線を守る保護層

防水層は水を通さないという最も重要な役割を担っており、使用する材質によって耐久性や特性が異なります。

一方、トップコートは、防水層を紫外線や酸性雨、風雨から守る保護層としての役割があります。

防水層そのものが劣化している場合は、トップコートだけ塗り替えても防水性能は回復しません。判断がつきにくいときは、専門家に相談しましょう。

防水層の耐用年数は10〜15年

ベランダの防水層の平均的な寿命は、一般的に10〜15年が目安です。

防水層の施工方法は主に「FRP防水・ウレタン防水・シート防水」の3種類があり、それぞれ特徴や耐用年数に違いがあります。

工法 特徴 耐用年数の目安
FRP防水 ガラス繊維とポリエステル樹脂を組み合わせた繊維強化プラスチックが主成分で、強固な防水層を作る工法 10〜15年
ウレタン防水 液体状のウレタン樹脂(ポリウレタン)を塗り重ねて硬化させ、ゴムのような弾力性のある防水層を形成する「塗膜防水」工法 10〜13年
シート防水 塩化ビニール製や合成ゴム製のシートを敷き詰め、接着剤や機械で固定して防水層を作る工法 12〜15年

防水層の耐用年数はあくまでも目安の一つです。施工時の職人の技術や下地処理精度に加え、紫外線の強さ、排水状態といった環境条件も寿命に影響します。

さらに、沿岸部における塩害や、頻繁な歩行による摩耗なども劣化を早める要因です。そのため、築10年を超えるベランダは、目立った不具合がなくても一度専門業者による点検を受けておくと安心です。

陸屋根タイプの屋上を備えた防水工事の費用は、以下の記事で詳しく解説しています。

▶関連記事
陸屋根防水の種類・費用・耐用年数を徹底解説!長持ちさせるポイントや業者選びの注意点も紹介

トップコートは5年ごとの塗り替えが目安

トップコートの塗り替え工事は、劣化した既存のトップコートを削り落とし、下地を整えたうえで、新しく塗り直す工事です。

トップコートの塗り替え時期は、5年に一度が基本的な目安です。

トップコートが劣化すると、防水層が紫外線や雨水の影響を直接受けるため、寿命が大幅に短くなります。

トップコートに次のような状態がみられた場合は、塗り替えのサインです。

・塗膜の色あせや剥がれ
・細かいひび割れ
・触ると手に白い粉が付く(チョーキング現象)
・カビ・コケ・雑草の繁殖

経年劣化によるダメージが蓄積されると劣化が進むため、これらのサインが現れたら早めに塗り替えを検討しましょう。

なお、日が当たらない場所や雨水が溜まりやすいベランダでは、カビやコケが発生しやすくなります。

草木が生えて根が防水層まで侵入している場合は、無理に抜かず、専門業者に相談しましょう。

トップコート塗り替えだけで済むケース

防水層に大きな損傷が見られない場合は、トップコートの塗り替えだけで対応できるケースがあります。

以下のような場合は、トップコートだけで対応できます。

・トップコート表面に限定されたひび割れ
・1mm以下のごく浅いひび割れ

判断の際は、防水層が露出していないか、補強材であるガラス繊維がむき出しになっていないかを目視で確認してください。

DIYでも塗り直しができますが、防水層まで劣化が進んでいる場合は、部分補修では対応できず、全体的な防水工事が必要です。

トップコートは定期的に塗り替えることで、防水層を紫外線や摩擦から守れます。メンテナンスを忘れずに行いましょう。

防水層からのフル工事が必要なケース

以下の状態が見られる場合は、トップコートの塗り替えだけでは対応できず、防水層からやり直すフル工事が必要です。

・防水層まで達する深いひび割れ
・広範囲にわたる剥がれ
・防水層自体に膨れがある
・触ると柔らかく沈む箇所がある
・室内への雨漏りや、天井にシミが発生している

これらは、防水層そのものが劣化しているサインです。放置すると雨水の侵入が進み、建物内部の被害が拡大するおそれがあります。

専門業者による現地調査で、ひび割れの深さや防水層の状態、排水機能などを確認してもらい、適切な工事範囲を判断してもらいましょう。

戸建てベランダで主流のFRP防水について、費用や施工方法を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

▶関連記事
FRP防水とは?ベランダ・バルコニーにおすすめな理由や費用・耐用年数、施工方法も紹介

ベランダ防水工事の種類と特徴

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

一般的な住宅のベランダ工事では、主に「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」の3つの工法があります。大規模な建物にはアスファルト防水が採用されています。

使用する材料や施工方法によって、耐久性や向いているベランダの形状が以下のように異なります。

・FRP防水|強度が高く戸建てベランダ向き
・ウレタン防水|複雑な形状にも対応しやすい
・シート防水|広い面積の施工に適している
・アスファルト防水|マンション・ビルなどの大規模建築向け
・自宅にあった防水工法を見分ける方法

ご自宅のベランダの広さや形状、使用状況に合わせて、適切な防水工法を選びましょう。

FRP防水|強度が高く戸建てベランダ向き

FRP防水はガラス繊維強化プラスチックを使った工法で、戸建て住宅のベランダに多く採用されています。

施工方法は、ポリエステル樹脂を塗布したあとにガラスマットを貼り付け、さらに樹脂を重ね塗りして強固な防水層を作ります。

FRP防水には以下のようなメリットがあります。

・軽量な材質で、建物への負担が少ない
・重量に耐えられる強度がある
・耐摩耗性に優れており、剥がれにくい
・防水性能が高い
・短期間で硬化し、工期が短い

FRP防水は、競技場や屋上駐車場の床にも使われるほど耐久性に優れた防水工法です。軽量でありながら高い強度を持つため、戸建てのバルコニーやベランダに向いています。

ただし、仕上がりが硬い分、硬化後の防水層には柔軟性が少なく、強い衝撃によってひび割れが発生する場合があります。

地震や強風の影響を受けやすく、揺れやすい木造住宅の広いベランダやバルコニーでは、注意が必要な工法といえるでしょう。

ウレタン防水|複雑な形状にも対応しやすい

ウレタン防水は液体状の防水材を塗り重ねて防水層を作る工法で、継ぎ目のない一体的な仕上がりが特徴です。

液体を塗る方式なので、排水口金具(ドレン)周りや配管の根元、手すり壁の立ち上がり部分など、複雑な形状や凹凸のある箇所にも隙間なく対応できます。

シームレスな仕上がりで継ぎ目から水が入るリスクがなく、建物の微細な動きが生じやすいベランダにもなじみやすいでしょう。

ただし、紫外線に弱く、トップコートの定期的な塗り替えが欠かせません。また、完全に硬化するまでに数日かかるため、施工時の天候や気温の影響を受けやすい点には注意が必要です。

シート防水|広い面積の施工に適している

シート防水は塩化ビニールやゴム製のシートを施工箇所に接着し、防水層を形成する工法です。シート状なので一定の厚みを確保しやすく、面積の広いベランダや陸屋根の施工に適しています。

耐候性や耐摩耗性にも優れており、長期間にわたる耐久性が期待できます。工場で生産されるため、品質のバラつきが少なく、仕上がりが安定しやすい点も特徴です。

一方で、シート同士をつなぐジョイント部分は、紫外線や温度変化で接着剤が劣化しやすく、剥がれが生じるリスクがあります。

ジョイント部分の丁寧な処理が施工品質を左右するため、信頼できる業者選びが大切です。

アスファルト防水|マンション・ビルなどの大規模建築向け

アスファルト防水は古くから採用されている工法で、マンションやビル・商業施設など大規模建築の屋上に多く使われています。

施工方法には、常温工法・熱工法・トーチ工法などがあり、なかでもアスファルトをバーナーで溶かして貼り付けるトーチ工法が一般的です。

アスファルト防水の耐用年数は15〜30年程度と長く、耐久性に優れている点が特徴です。

ただし、防水層が重く木造住宅には負担がかかりやすいため、戸建てのベランダにはほとんど採用されていません。

また、施工時にアスファルト独特の臭いが発生することや、火気を使用する点から、安全性への懸念もあります。

そのため、戸建て住宅のベランダでは、軽量で施工しやすいFRP防水やウレタン防水が主流です。

自宅にあった防水工法を見分ける方法

自宅のベランダがどの防水工法で施工されているかは、表面の状態を確認することである程度見分けられます。

防水工法ごとの見た目の特徴は、以下のとおりです。

工法 見た目の特徴
FRP防水 色はグレーが一般的
表面がツルツルと硬く、たたくとコンコンと軽い音がする
ウレタン防水 色はグリーンやグレーが多い
爪で押すとじわじわ戻る弾力性がある
たたいても音はあまり出ない
シート防水 色はグレーが多い
1m程度の間隔でシートの継ぎ目が確認できる
表面に凹凸の柄がある
隅の立ち上がり部分が、なだらかなカーブを描くように折り込まれている

この見分け方を知っておくと、業者に状況を説明する際もスムーズです。

ベランダ防水工事の費用相場

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

ベランダ防水工事を検討する際、気になるのが費用面です。工法や下地の状態によって費用は変動するため、適正価格を知っておくと安心です。

以下の項目を詳しく解説します。

・工法別の費用は1㎡あたり2,500〜8,000円
・トップコート塗り替えの費用目安
・下地劣化で費用が高額になるケース

工法別の費用は1㎡あたり2,500〜8,000円

ベランダ防水工事の費用は、採用する工法によって単価が異なります。工法別の単価目安と、4㎡の場合の費用の目安を見ていきましょう。

工法 1㎡あたりの単価 4㎡の場合の目安
FRP防水 4,000〜10,000円 16,000〜40,000円
ウレタン防水 3,000〜8,000円 12,000〜32,000円
シート防水 2,500〜8,000円 10,000〜32,000円

3つの工法のなかで比較的安価なのが、シート工法です。一方、FRP防水とウレタン防水は、施工の手間や材料費の関係で、シート工法よりもやや高額になるのが一般的。

4㎡程度のベランダであれば、総額で1〜4万円程度です。

なお、ベランダをリフォームする際の全体の費用感については、以下の記事で詳しく解説しています。

▶関連記事
ベランダやバルコニーをリフォームする予算の相場

トップコート塗り替えの費用目安

トップコートの塗り替えのみの場合、費用目安は1㎡あたり2,000〜3,500円程度です。4㎡ほどのベランダなら、10,000~14,000円前後が相場となります。

一般的なベランダであれば、比較的手頃な費用でメンテナンスが可能です。

下地劣化で費用が高額になるケース

雨漏りが発生している場合や下地劣化が進行しているベランダは、トップコートだけでは対応できません。防水層からの全面改修が必要となり、工事費用も大幅に高くなります。

下地のひび割れや浮きが広がり、腐食が進んでいる場合は、部分補修でも5〜30万円程度かかります。防水層全面施工をおこなう場合は、20万~100万円を超えるケースもあるでしょう。

防水層を長持ちさせるためにも、5年ごとにトップコートの塗り替えをおこない、劣化を早期に発見・対処することが、結果的に大きなコスト削減につながるでしょう。

信頼できる業者の選び方のポイント

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

ベランダ防水工事を依頼する際、「どの業者に頼めばいいかわからない」と悩む方もいるでしょう。

信頼できる業者の選び方は以下のとおりです。

・予算を抑えたい方は防水専門業者がおすすめ
・相見積もりで費用や施工内容を比較する
・保証制度と施工実績で信頼性を確かめる

それぞれ詳しくみていきましょう。

予算を抑えたい方は防水専門業者がおすすめ

ベランダ防水工事の依頼先には、大きく分けて3つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点は以下のとおりです。

依頼先 特徴 注意点
ハウスメーカー 建物構造に精通し、保証制度が充実している 中間マージンが発生し費用は高め
リフォーム会社 他のリフォームと同時施工が可能 防水工事を下請けに委託するケースが多い
防水専門業者 自社施工で中間マージンが発生しない 保証内容は業者によって差がある

予算を抑えたい方は適正価格で施工でき、実績豊富な防水専門業者がおすすめです。他のリフォームとあわせて工事を進めたい場合は、リフォーム会社が適しています。

リフォーム会社では、外壁塗装や内装工事などを同時に依頼でき、工期やスケジュールをまとめて管理してもらえるのがメリットです。

相見積もりで費用や施工内容を比較する

業者を選定する際は、複数の業者から見積もりを取り、工事内容や使用材料、保証内容、費用の内訳を細かく比較しましょう。相見積もりを取る際は最低3社から見積もりを取得し、同じ条件で比較するのがポイントです。

見積書では、以下の内容を確認してください。

・1㎡あたりの単価が相場から大きく外れていない
・使用する材料のメーカー名・グレードが明記されているか
・下地処理や養生など必要な工程が省略されていないか
・保証期間と保証内容(漏水・剥離・膨れなど)が明確に記載されているか
・工事を自社で行うのか、下請け業者に依頼しているのか
・工事後のアフターサービスや点検体制が整っているか

上記の内容が具体的に記載されている見積書であれば、信頼性の高い業者といえるでしょう。

保証制度と施工実績で信頼性を確かめる

業者選びでは、保証内容と施工実績の2点を必ず確認しましょう。防水工事の保証期間は、一般的に5〜10年が目安です。

新築住宅の場合は、品確法により「雨水の浸入を防止する部分」に10年間の瑕疵担保責任(※1)が義務付けられています。

ただし、この制度は新築住宅のみが対象で、リフォーム工事には適用されません。リフォームの場合は、リフォーム瑕疵保険を利用できるかどうかがポイントになります。

リフォーム瑕疵保険では、以下の様な保険期間が設定されています。(※2)

保険対象部分 保険期間
構造耐力上主要な部分・雨水浸入防止部分 5年間
上記以外の部分 1年間

あわせて、施工実績の確認も重要です。

公式サイトなどで写真付きの施工事例をチェックし、ベランダの広さや建物構造など、自宅と近い条件の工事経験があるかを確認しておきましょう。

(※1)参考:住宅瑕疵担保責任保険協会|住宅瑕疵担保履行法とは
(※2)参考:住宅かし(瑕疵)保険の日本住宅保証検査機構|保険の内容

ベランダ防水はDIYでどこまで可能?できる範囲と注意点

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

防水工事は建物を守る重要なメンテナンス工事であるため、DIYで対応できる範囲には限りがあります。

DIYでできる作業内容と注意点、業者に依頼すべきケースについて解説します。

・DIYで可能なのはトップコートの塗り替えまで
・DIYに必要な道具と塗り替えの手順
・ホームセンターで買える防水塗料の選び方

安全に対応できる範囲や、塗料の選び方を知っておきましょう。

DIYで可能なのはトップコートの塗り替えまで

ベランダ防水でDIY対応できるのは、トップコートの塗り替えまでが基本です。トップコートは表面に塗装される保護剤で、防水層を紫外線や風雨から防ぐ役割があります。

トップコートに直接的な防水性能はありませんが、防水層に損傷がない状態であれば、劣化を防ぐメンテナンスとしてDIYでも対応可能です。トップコートの耐用年数はおよそ3〜5年です。

材料はホームセンターで揃えられるため、比較的手軽に施工できます。

【雨漏り発生時はプロに依頼すべき】

雨漏りが発生している場合は、防水層はすでに寿命を迎えている可能性があります。このような場合は、DIYでは対応ができません。

雨漏りの原因は表面のひび割れだけでなく、防水層の内部や下地の劣化、構造的な問題にまで被害が進んでいるケースがほとんどです。表面だけをトップコートで補修しても、改善は難しいでしょう。

さらに、柱や梁まで劣化が及ぶと、大規模な改修工事が必要になることもあります。

被害を最小限に抑えるためにも、雨漏りが発生したら早い段階で専門業者に調査と補修を依頼しましょう。

DIYに必要な道具と塗り替えの手順

トップコートをDIYで塗り替える際の、必要な道具と手順を解説します。

トップコートの塗り替え時には、以下の道具を準備しましょう。

・高圧洗浄機
・ローラー・ハケ(広い面と細部の塗布用)
・養生テープ(壁や窓枠の保護用)
・バケツ・金属へら(塗料容器と下地処理用)
・軍手・汚れてもよい服(安全確保用)

施工手順は、以下のとおりです。

・高圧洗浄で汚れを取り除く
・表面にゴミが残っていないか確認し、トップコートを塗る(1回目)
・1回目の塗料が完全に乾いてから重ね塗りする(2回目)

塗料の重ね塗りは2回までが基本です。天候がよく湿気の少ない日を選び、完全に乾ききってから重ね塗りをしましょう。

外壁塗装のDIYを検討している方は、以下の記事も参考にしてください。

▶関連記事
外壁塗装はDIYでできる?手順や必要な道具、足場なしのリスクや失敗例を紹介

ホームセンターで買える防水塗料の選び方

ホームセンターで防水塗料を購入する場合は、主に水性ウレタン系とFRP用トップコートが推奨されます。

水性ウレタン塗料は、臭いが少なく初心者でも扱いやすいのが特徴です。シンナーのような強い臭いがないため、近隣への配慮が必要な住宅地でも使いやすいでしょう。

FRP用トップコートは硬度が高く耐摩耗性に優れていますが、既存の防水層がFRPでない場合は密着不良を起こす可能性があります。ご自宅の防水層の種類を確認し、プライマー(下塗り材)とセットで購入しましょう。

ベランダ防水に関するよくある質問

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

最後にベランダ防水工事に関する、よくある2つの質問に回答します。

ベランダ防水の劣化を放置するとどんなリスクがありますか?

ベランダ防水の劣化を放置すると、防水層のひび割れや剥がれ部分から雨水が侵入し、特に木造住宅では構造材が腐食し、湿気を好むシロアリやカビが発生するリスクも高まります。

被害が進行すると補修範囲が広くなり、修繕費用も高額になります。小さなひび割れや色あせを見つけた時点で、早めに専門業者に相談しましょう。

防水工事の日数はどのくらいかかりますか?

ベランダ防水工事の工期は採用する工法によって異なります。工事日数の目安は以下のとおりです。

工法 工事日数の目安
FRP防水 1〜2日程度
ウレタン防水 4〜5日程度
シート防水 1〜4日程度

ただし、下地補修が必要な場合は、劣化範囲に応じて工期が長くなります。また、防水工事は乾燥工程が重要なため、天候の影響を受けやすい点にも注意が必要です。

雨天が続くと作業が中断され、予定より工期が長引くこともあります。

ベランダ防水は劣化のサインを早期発見し、適切な工法と業者を選ぼう

ベランダ防水工事の種類と費用相場|劣化サインの見分け方から業者選びを解説

ベランダの劣化を放置すると、雨漏りや建物の損傷につながり、結果として修繕費が大きく膨らむ可能性があります。防水工事は費用がかかりますが、家族が安心して暮らせる住環境を守るための必要な投資です。

劣化のサインを見逃さず、変化があればすぐに専門業者に相談しましょう。自宅のベランダの状況に応じてFRP防水・ウレタン防水・シート防水から適切な工法を選び、費用相場を把握したうえで、複数社に相見積もりを取ることが大切です。

また、業者選びでは施工実績と保証内容を確認し、信頼できる防水専門業者に依頼しましょう。

ベランダの防水や外壁塗装を検討している方は、相談から見積もりまで無料で利用できる適正価格診断サイト「外壁塗装の窓口」の活用がおすすめです。地域に合った優良施工店を無料で紹介してもらえ、見積もり後でも納得がいかなければ断ることもできます。

トップコート塗り替えはDIYも対応できますが、防水層の施工や雨漏り発生時は必ず信頼できるプロに依頼しましょう。

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