屋根棟修理にかかる費用相場は?工事内容別の費用と安く抑えるコツを紹介の画像01

今回は、屋根棟修理にかかる費用相場や、工事費用を安く抑えるコツを解説します。
工事内容ごとに費用相場を説明するので、屋根棟修理を検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。

屋根棟を修理するタイミングと、劣化のサインも紹介します!
適正価格で屋根棟を修理したい人は、要チェックですよ!



屋根棟とは

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屋根棟とは、屋根の面と面が合わさる一番高い部分を指します

屋根棟の種類は、以下の3つです。

・大棟(主棟)……建物の最上部に位置する屋根棟
・隅棟(降棟)……大棟の先端から屋根の四隅に向かって落ちていく屋根棟
・稚児棟……隅棟の先についている短い軒(神社仏閣によく見られ、一般家屋についているケースは少ない)

屋根の頂点にあたる部分である屋根棟は、建物の構造上重要な役割を担っています。
屋根全体を雨水の侵入から守るだけでなく、屋根裏の熱気や湿気を逃がす役割も果たしています。

そのため、屋根棟は天井部分の中でも特に劣化しやすく、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。

屋根棟は「棟板金」と「棟瓦」の2種類

屋根棟には「棟板金」と「棟瓦」の2種類があります
それぞれの違いを表にまとめました。

棟板金(むねばんきん) 棟瓦(むねがわら)
屋根の種類 ・スレート屋根
・金属屋根
※金属製
・和瓦屋根
・洋瓦屋根
・セメント屋根
※瓦製
修理方法 ・棟板金の交換
・釘の打ち直し
・漆喰補修
・棟瓦の積み直し
修理するタイミングの目安 約10~15年 約20~30年

種類によって、修理方法や屋根棟修理費用が異なるので、違いを区別しておきましょう。

屋根棟を修理するタイミングと劣化のサイン

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屋根棟の修理は、適切なタイミングで修理を行うことが重要。
棟板金と棟瓦の修理タイミングは、次のとおりです。

・棟板金:約10年〜15年
・棟瓦:約20年〜30年

以下では、それぞれの劣化のサインについても説明していきます。

棟板金:約10年〜15年

棟板金の修理や交換の目安は、10〜15年程度と言われています
棟板金自体の耐用年数や、固定している釘や下地である貫板の劣化が進む時期が、約10〜15年と考えられているためです。

具体的な劣化のサインとしては、以下が挙げられます。

・色あせ
・サビの発生
・釘の浮きや抜け
・棟板金の浮きやズレ

色あせやサビは屋根棟が傷んでいるサインで、放置すると雨漏りの原因となる可能性も。
また、棟板金や釘が浮いていると、そこから雨水が侵入して貫板が腐食してしまいますよ。

棟瓦:約20年〜30年

棟瓦の修理やメンテナンスは、一般的に20~30年程度が目安とされています

瓦自体の耐用年数が長いため、棟瓦は棟板金よりも長持ちする傾向にあります。
しかし、棟瓦を固定している漆喰部分は瓦よりも劣化が早く進みやすいため、定期的な点検を行うとよいでしょう。

棟瓦が劣化しているサインは、次のとおりです。

・瓦のズレや落下
・瓦のひび割れや欠け
・漆喰のはがれやひび割れ
・コケやカビの発生

漆喰がはがれると雨漏りを引き起こし、下地の土台や屋根材が傷む恐れがあります。
劣化を放置した場合、瓦と下地をすべて新しく交換する「葺き替え工事」が必要になるなど、より高額な修理費用がかかるケースも考えられます。
屋根棟に異変が見られる際は、専門業者に点検を依頼し、適切な修理を施すことが大切です。

屋根棟を修理する費用

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屋根棟を修理する費用は、以下が目安となります。

修理内容 費用相場
釘の打ち直し(棟板金) 約15,000〜40,000円(1棟あたり)
貫板の交換(棟板金) 約5,000〜10,000円(1メートルあたり)
棟板金の交換(棟板金) 約6,000〜12,000円(1メートルあたり)
漆喰の補修(棟瓦) 約4,000〜8,000円(1メートルあたり)
棟瓦の積み直し(棟瓦) 約10,000〜20,000円(1メートルあたり)

なお、修理費用は損傷の程度や修理方法、使用する材料、依頼する業者によって大きく異なります。
ここで紹介する金額はあくまで参考としつつ、正確な修理費用は業者に見積もりを依頼してください。

棟板金の修理費用

棟板金の修理方法は「釘の打ち直し」「貫板の交換」「棟板金の交換」の3つのケースがあります。
ひとつずつ費用を見ていきましょう。

釘の打ち直しにかかる費用

釘の打ち直しにかかる費用は、1棟あたり約15,000〜40,000円です

棟板金は釘で屋根に固定されていますが、時間とともに釘がゆるんだり、気温の変動で抜け落ちることがあります。
既存の釘がゆるんでいたり浮き上がったりしているときは打ち直しを施しますが、完全に抜け落ちている場合は、新しい釘を打ち込みます。
釘を打ち直した後は上からコーキング材で密閉して、釘の浮き上がりを防ぐのが一般的です。

ただし、釘を打ち直してもすぐに浮いてしまうような症状であれば、土台に関する問題が疑われます。
土台の腐食が見られる際は、貫板や棟板金の交換を検討しましょう。

貫板の交換にかかる費用

貫板(ぬきいた)の交換にかかる費用は、1メートルあたり約5,000〜10,000円です
貫板が13メートルの場合、修理に65,000〜130,000円程度かかります。

そもそも貫板とは、屋根の棟板金を固定するために使用される下地材のこと。

貫板を交換する際は、まず棟板金を取り外し、腐食した貫板を撤去します。
その後、新しい貫板を取り付け、上から再度棟板金で覆えば交換完了です。

棟板金の交換にかかる費用

棟板金の交換にかかる費用は、1メートルあたり約6,000〜12,000円です
たとえば、13メートルの棟板金における修理費用は、78,000〜156,000円ほど必要です。

この修理費用には、古い棟板金・貫板の撤去費用、新しい棟板金と貫板の材料費、そして施工費が含まれます。
1メートルあたりの価格を基準として費用が算出されるため、棟板金が長いほど費用は高くなりますよ。

棟瓦の修理費用

棟瓦の修理方法は「漆喰の補修」「棟瓦の積み直し」の2パターンです。
それぞれ費用について説明していきます。

漆喰の補修にかかる費用

漆喰の補修にかかる費用は、1メートルあたり約4,000〜8,000円です
屋根棟の長さが13メートルの場合、補修費用は52,000〜104,000円程度となる計算です。

漆喰の劣化は、屋根から瓦が落下する危険を伴います。
事故を防ぐためにも、早めの補修を心がけましょう。

棟瓦の積み直しにかかる費用

棟瓦の積み直しにかかる費用は、1メートルあたり約10,000〜20,000円です
13メートルの棟瓦を修理するならば、130,000〜260,000円ほどかかりますね。

「棟瓦自体がズレている」または「漆喰の劣化が激しく棟全体が不安定になっている」場合は、棟瓦を積み直さなければいけません。
既存の棟瓦をすべて撤去して新しく積み直すので、漆喰の補修よりも高額になります。

屋根棟修理で火災保険が適用されるケース

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屋根棟修理で火災保険が適用されれば、自己負担額を大幅に抑えられます。
火災保険が適用される主なケースは、次のとおりです。

・台風による被害……強風で棟板金が浮いた・はがれた、棟瓦が飛ばされた・ズレた
・雪災による被害……積雪の重みで棟が破損した、落雪によって棟板金が歪んだ
・ひょう災による被害……ひょうが当たって棟板金が凹んだり、棟瓦が割れたりした

基本的に、経年劣化による損傷は火災保険の対象となりません
一方で、台風や雪災といった自然災害による建物の損害は、火災保険が適用される可能性が高いです。

会社や契約プランによって、補償対象となる自然災害の範囲や認定基準が異なる点には注意してください。
屋根棟修理で保険適用を検討する際は、ご自身の契約内容をチェックしましょう。

屋根棟修理はDIYに不向き

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「コストを抑えるために自力で修理したい」という人もいるでしょうが、屋根棟修理はDIYに不向きです
なぜなら、高所作業にはさまざま危険が伴い、専門的な知識と技術が求められるためです

屋根の上での作業は、常に転落の危険がつきまといます。
特に、棟部分は勾配が急であったり、足元が不安定であったりすることが多く、落下のリスクが高いです。
安全帯やヘルメット、滑り止め付きの靴など……、適切な安全装備がなければ重大な事故につながる恐れがあります。

加えて、屋根棟の修理には屋根材の種類や構造、劣化状況に応じた臨機応変な対応が求められます。
経験のない人が自己流で進めた結果、かえって建物を傷つけてしまうケースは珍しくありません。
つまり、プロの業者に任せるほうが、安全かつ確実に工事を完了させられます。

屋根棟修理費用を安く抑えるコツ

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屋根棟修理費用を安く抑えるコツを3つ紹介します。

・補助金・助成金を活用する
・相見積もりして内容を比較する
・同じタイミングで屋根や外壁を修理する

以下で詳しく説明していきましょう。

補助金・助成金を活用する

自治体によっては、屋根棟修理で補助金・助成金を活用できるケースがあります
省エネ改修や耐震改修などを目的とした制度が多く、条件を満たせば費用の一部が補助されます。

ただし、補助金や助成金には、申請期間や対象となる工事内容といった条件が設けられているので、工事を開始する前に確認しておきましょう
予算には限りがあるため、年度途中で補助金・助成金が終了する可能性もあります。

まずは、住んでいる自治体のホームページを確認するか、専門業者に相談して、利用できる制度がないかを調べてみてください。

相見積もりして内容を比較する

屋根棟修理費用を安くする方法のひとつが、複数の業者から相見積もりを取ること
2~3社程度の業者に見積もりを依頼したら、それぞれの見積もり内容を比較検討します。

単に提示された金額の安さだけで判断するのではなく、以下の点に注目して見比べることが大切です。

・費用の内訳……足場代・材料費・工賃などが明確に記載されているか
・工期……妥当な工期が設定されているか
・保証内容……工事後の保証期間や、アフターサービスの内容はどうか
・担当者の対応……質問に対して丁寧に分かりやすく説明してくれるか

複数の見積もりを比べることで、屋根棟修理費用の適正な相場が見えてきます。
費用が高すぎる業者や、逆に安すぎて手抜き工事の心配がある業者には気を付けましょう。

同じタイミングで屋根や外壁を修理する

屋根全体や外壁など、他の工事と同時に屋根棟を修理すると、トータルの費用を抑えやすいです

屋根工事には、必ず「足場」の設置が必要となります。
屋根棟を修理するためだけに足場を組み、数年後に外壁塗装のために再度足場を組む場合、二重に足場費用がかかってしまいます。
同じタイミングで修理や塗装をすることで、足場費用を一度にまとめられるのです

さらに、一度に工事を済ませられれば、工事期間中の生活への影響も最小限に抑えられます。
家のメンテナンスサイクルを考慮し、他の部分の劣化状況も確認した上で、工事をまとめられるか検討するとよいですね。

屋根棟修理の流れ

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参考として、屋根棟修理の流れを以下にまとめました。

・現地調査で損傷箇所を確認する
・調査結果にもとづいて見積もりを作成する
・見積もり内容を確認して契約を交わす
・足場を設置する
・屋根棟を修理する(釘の打ち直し、棟瓦の交換など)
・周囲を清掃し、足場を解体する
・最終的な仕上がりを確認する
・修理費用を支払う

修理費用の支払いは
・工事完了後に一括で振り込む
・着工金、完工金の2回にわけて振込む
・リフォームローンを組む
など、さまざまな方法があります。
契約を結ぶ前に、支払いの方法やタイミングについて業者に確認しておきましょう。

屋根棟を修理する前に費用相場をチェックしよう

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今回は、屋根棟修理にかかる費用相場や、工事費用を安く抑えるコツを解説しました。

屋根棟は住まいを守る重要な部分であり、適切なタイミングでの修理が重要です。
また、複数の業者から相見積もりを取ったり、補助金・助成金を活用したりすると、費用を安く抑えられるでしょう。

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