
今回は、日本の大手塗料メーカー10社の強みと、メーカー別の代表塗料を紹介します。
加えて、塗料メーカーを選ぶ際の具体的なコツも解説。
各メーカーの特色を理解し、ご自身の目的や予算に合った塗料メーカーを見つけましょう。
メーカーごとの代表塗料を一覧表にして紹介します!
塗料メーカー選びで失敗したくない人は、要チェックですよ!
日本の大手塗料メーカー10社

日本の大手塗料メーカーを10社紹介します。
①日本ペイント|長年の実績が培う信頼の技術
②関西ペイント|自動車塗料が強み
③エスケー化研|建築仕上げ塗材で国内トップクラスのシェア
④ロックペイント|プロから家庭まで幅広く使える塗料
⑤アステックペイント|厳しい暑さを乗り越える遮熱塗料
⑥日進産業|宇宙開発技術を応用した断熱性
⑦AGCコーテック|耐候性の高いフッ素塗料
⑧スズカファイン|環境に配慮した塗料開発
⑨水谷ペイント|地球に優しい水性塗料
⑩菊水化学工業|下地から仕上げまで対応
それぞれ特徴や強みを説明していきます。
①日本ペイント|長年の実績が培う信頼の技術
日本ペイントは、日本を代表する総合塗料メーカーのひとつで、1881年に創業しました。
140年以上の長い歴史の中で培われた「豊富な経験」と「高い技術力」で、高品質な塗料を提供し続けています。
外壁用の塗料はもちろん、自動車用塗料や工業用塗料、船舶用塗料など、幅広い製品を展開しています。
特に建築用塗料においては、建物の長期的な美観維持と保護を目的とした高耐久性や、汚れを付きにくくする低汚染性が魅力です。
住宅の外壁に広く使われている「パーフェクトシリーズ」は、建物の保護機能と美しい仕上がりを兼ね備えており、高い人気を誇ります。
参考URL:日本ペイントホールディングス
②関西ペイント|自動車塗料を得意とする
関西ペイントは、世界各国で事業を展開するグローバルな塗料メーカー。
特に自動車塗料では世界トップレベルの技術力を持ち、美しい色彩と耐久性が評価されています。
この高い技術力は建築用塗料にも活かされており、耐久性に優れた塗料を多数販売しています。
関西ペイントの代表的な塗料としては「アレスダイナミックTOP」が挙げられるでしょう。
付着力が優れているので、塗料が乾きにくい梅雨の時期でも使用できるのが特徴。
悪天候による工期遅延が起こりにくく、工期を長引かせたくない人におすすめです。
参考URL:総合塗料メーカー 関西ペイント株式会社
③エスケー化研|建築仕上げ塗材で国内トップクラスのシェア
エスケー化研は、特に建築仕上げ塗材の分野で、国内トップクラスの実績を持つ塗料メーカーです。
日本ペイント・関西ペイントに並ぶ、日本三大塗料メーカーのひとつとして知られています。
建築仕上げ塗材事業以外にも、耐火被覆材や不燃断熱材なども製造・販売しています。
エスケー化研の「エスケープレミアムシリコン」は、耐候性・耐久性の高いラジカル塗料です。
低汚染性に加えて、防藻・防カビ機能も備えているため、メンテナンスの手間が比較的少ないでしょう。
参考URL:エスケー化研株式会社 - 建築用塗料・建築仕上材の総合メーカー
④ロックペイント|プロから家庭まで幅広く使える塗料
ロックペイントは創業90年を超える老舗で、幅広い分野の塗料を開発する総合塗料メーカー。
車両用塗料や建築用塗料、工業用塗料、家庭用塗料を製造販売しています。
特に、自動車の塗装修理に使用される「自動車補修用塗料」の分野で高いシェアを誇り、その技術力と信頼性は業界内で広く認められているんです。
建築用塗料においても、プロの職人が使用する高性能な商品から、一般の人が手軽にDIYできる家庭用商品まで、多様なニーズに対応した製品をそろえています。
中でも、「ハイパーユメロック」は高い耐久性と低汚染性にこだわって作られています。
参考URL:総合塗料メーカー|ロックペイント株式会社|ROCK PAINT
⑤アステックペイント|厳しい暑さを乗り越える遮熱塗料
アステックペイントは、特に「遮熱塗料」の分野で高い技術力と実績を持っています。
日本の厳しい夏場の暑さに対応できる高機能塗料の開発に注力しており、住宅の快適性向上や省エネルギー化に貢献しているのです。
アステックペイントの遮熱塗料は、太陽光に含まれる熱を効果的に反射することで、建物内部の温度上昇を抑制しています。
遮熱塗料を活用すれば、夏場のエアコン使用量を減らし、電気代の削減が期待できるでしょう。
アステックペイントの代表的な製品としては「超低汚染リファインシリーズ」が挙げられます。
優れた遮熱性はもちろん、汚れが流れ落ちやすい「超低汚染性」を兼ね備えているため、長期間にわたり建物の美観と遮熱性能を維持できます。
参考URL:TOPページ | 建築用塗料メーカーのアステックペイント
⑥日進産業|宇宙開発技術を応用した断熱性
日進産業は、熱を伝わりにくくする「断熱塗料」の分野で独自の地位を確立しています。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙開発技術を応用した「ガイナ」が代表的な製品です。
日進産業は省エネに貢献する製品を開発し、省エネ大賞審査員特別賞や岩谷直治記念賞を受賞しています。
「ガイナ」の機能は次のとおりです。
・断熱性
・遮熱性
・防音性
・消臭性
・不燃性
・防カビ性
・結露抑制効果
これらの画期的な多機能性から、一般住宅のほかに工場や倉庫、学校、病院など、さまざまな種類の建物で採用されています。
参考URL:株式会社日進産業
⑦AGCコーテック|耐候性の高いフッ素塗料
AGCコーテックは、世界的なガラスメーカーであるAGCグループの一員で、フッ素塗料の開発において強みを持つメーカーです。
耐熱性・低摩擦性・耐侯性といった、フッ素樹脂の特性を活かした塗料を提供しています。
AGCコーテックで人気が高いのは、フッ素塗料「ルミステージ」。
耐用年数が15~20年以上と長く、高い耐候性により塗装の美しさを維持します。
なお「ルミステージ」は、塗料の特性を最大限に活かすため、AGCグループが認定した「メイクupショップ」に加盟している塗装店のみが施工できます。
参考URL:AGC コーテック株式会社
⑧スズカファイン|環境に配慮した塗料開発
スズカファインは建築用塗料を中心に、独自の技術力と品質で知られる塗料メーカーです。
工業用品や家庭用品、食品、化粧品など、多種多様な品種のスプレーを製造しています。
さらに、環境に配慮した製品開発にも力を入れているんです。
たとえば、VOC(揮発性有機化合物)の排出量を抑えた水性塗料や、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの放散量が少ない塗料などを開発しました。
スズカファインの塗料としては、水性塗料の「ラフトン」シリーズや、フッ素樹脂系の「ワイドエポーレ」シリーズなどが、よく知られています。
参考URL:スズカファイン株式会社(建築塗料の総合メーカー)
⑨水谷ペイント|地球に優しい水性塗料
水谷ペイントはナノテクノロジーを駆使して、遮熱性や耐久性、耐汚染性が高い塗料を提供しています。
「地球環境との共存」をテーマに掲げており、人や環境に優しい塗料開発が強みです。
具体的には、油性塗料よりもVOC(揮発性有機化合物)の排出量が少ない水性塗料の製造・販売など。
水性塗料でありながら乾燥性に優れており、使いやすさにもこだわっています。
水谷ペイントの代表的な製品である「ルーフピアニ」は、ラジカル制御技術により高い耐候性・耐久性を実現した水性塗料です。
防カビ・防藻性も持っているため、屋根の美観と機能を長期間維持してくれるでしょう。
参考URL:水谷ペイント株式会社|建築用合成樹脂塗料の製造・販売
⑩菊水化学工業|下地から仕上げまで対応
菊水化学工業は、下地調整材から仕上げ塗材まで、幅広い種類の建築用塗料・関連材料を提供しています。
建築仕上材の分野で高い専門性を持ち、建物の外観を美しく保つだけでなく、機能性も向上させる製品を開発しています。
また、豊富なカラーバリエーションも魅力で、色選びを重視したい方におすすめです。
菊水化学工業の中で人気が高いのは「水系ファインコートシリコン」です。
防藻・防カビ性、透湿性に優れており、塗膜や基材の劣化を防ぎます。
参考URL:菊水化学工業
【メーカー別】代表塗料一覧

主要な塗料メーカーが提供する代表的な塗料と、その特徴を表にまとめました。
塗料選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
塗料メーカー | 代表的な塗料名(シリーズ名) | 特徴・強み |
---|---|---|
日本ペイント | パーフェクトシリーズ | ・耐久性が高い ・仕上がりが美しい |
関西ペイント | アレスダイナミックTOP | ・付着力が優れている ・工期遅延が起こりにくい |
エスケー化研 | エスケープレミアムシリコン | ・耐候性、耐久性が高い ・低汚染性、防藻・防カビ機能がある |
ロックペイント | ハイパーユメロック | ・耐久性が高い ・汚れが付着しにくい |
アステックペイント | 超低汚染リファインシリーズ | ・超低汚染性がある ・遮熱性が優れている |
日進産業 | ガイナ | ・断熱性と遮熱性が高い ・防音性、消臭性、不燃性がある |
AGCコーテック | ルミステージ | ・耐用年数が15~20年以上 ・耐候性が高い |
スズカファイン | ラフトン | ・環境に配慮した水性塗料 ・柔軟性がある |
水谷ペイント | ルーフピアニ | ・耐候性、耐久性が高い ・仕上がりが美しい |
菊水化学工業 | 水系ファインコートシリコン | ・防藻性、防カビ性、透湿性がある ・カラーバリエーションが豊富 |
塗料メーカーの選び方

塗料メーカーの選び方を、3つピックアップしました。
・目的・用途を明確にする
・予算と耐用年数のバランスを考慮する
・最新の技術を使っているかチェックする
以下で詳しく解説していきます。
目的・用途を明確にする
塗料メーカーを選ぶ際には、まず「何のために、建物のどの部分を塗りたいのか」という目的や用途を明確にしましょう。
遮熱・断熱塗料の開発を得意としていたり、耐候性の高い塗料を提供していたり、メーカーによって強みは異なります。
「建物の美観を長く保ちたい」「断熱性や遮熱性を高めて室内の快適性を向上させたい」「汚れを付きにくくしてメンテナンスを楽にしたい」など。
目的や用途が明確であれば、それに特化した技術や製品を持つ塗料メーカーに絞り込めて、効率よく塗料を見つけられますよ。
予算と耐用年数のバランスを考慮する
塗料メーカーを選ぶ際は「予算」と「耐用年数」のバランスを考慮することが重要です。
塗料の性能が高く、耐久性に優れていて長期間美観を保てるものほど、初期費用は高くなる傾向があります。
しかし、初期費用だけを見て安価な塗料を選んでしまうと、耐用年数が短いため数年ごとに塗り替えが必要になる可能性も。
初期費用が安くても、長期的に見るとコストが高くなるケースも考えられます。
予算と耐用年数を比較検討し、自分の住宅の立地環境や将来の計画に合わせて、最適なバランスを見つけましょう。
最新の技術を使っているかチェックする
「最新の技術を積極的に取り入れているか」も塗料メーカーを選ぶ際に確認するポイントのひとつ。
塗料の技術は常に進化しており、より高性能で環境に優しい製品が日々開発されています。
最新技術を用いた塗料を使用すれば、従来の塗料よりも建物を長く美しく保てるでしょう。
最新技術の導入に積極的な塗料メーカーを選ぶことで、高性能な塗料を選べる可能性が高まります。
用途に合わせて塗料メーカーを選ぶことが大切!

今回は、日本の大手塗料メーカー10社の強みと、メーカー別の代表塗料を紹介しました。
どのメーカーの塗料を選ぶかによって、仕上がりや耐久性、メンテナンスの手間、そして費用も大きく変わってきます。
建物の外壁や屋根の塗り替えを検討する際には、ご自身の目的や建物の状態、そして予算に合わせて塗料メーカーを選ぶことが重要です。
塗料メーカー選びで専門的なアドバイスを受けたいならば、信頼できる塗装業者に相談するとよいですね。
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