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また、ダンゴムシは野菜や花を食べてしまうことがあるため、家庭菜園での被害に悩んでいる方もいるでしょう。
そんなときも、餌になる食べ物を知っておけば、食害を予防できます。
そこで本記事では、ダンゴムシが好む食べ物を詳しく紹介。
飼育のポイントや駆除方法も併せて取り上げます。
ダンゴムシの食べ物について知りたい方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。



好きな食べ物を紹介する前に!ダンゴムシってどんな生き物?

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好きな食べ物を紹介する前に、まずはダンゴムシの基本情報を見ていきましょう。

1.昆虫ではなく甲殻類の仲間

「ダンゴムシ」という名前ですが、ダンゴムシは昆虫ではありません。
大きく分けると、エビやカニなどと同じ甲殻類の仲間です。
足の数も昆虫とは異なり、幼い頃は12本、大人になると14本に増えます。

2.雑食である

ダンゴムシは雑食です。
基本的には、柔らかい葉や茎、花芽や根を好んで食します。
落ち葉などを食べて分解し、土に還す「分解者」の役割も担っていますよ。
時には虫の死骸や糞、段ボールやコンクリートなどを食べる場合もあるので、「基本的には何でも食べる」と考えて良いかもしれません。

3.夜行性である

ダンゴムシは、暗くなると活動を始める夜行性の生き物です。
昼間はトカゲや鳥などの天敵に襲われるリスクが高く、強い日差しによる乾燥で体が弱ってしまう可能性もあるからです。
日中は落ち葉や石の下など、暗くて湿った場所に身を潜めています。

4.湿気がある場所を好む

ダンゴムシは湿度が高い場所を好みます。
カエルやミミズと同じように皮膚呼吸をしているので、酸素を取り込むのに湿気が必要になるからです。
落ち葉や石、プランターの下など、ジメジメとした場所を探せば、沢山のダンゴムシが見つかるでしょう。

5.視力が悪い

ダンゴムシにも、小さいですが目があります。
昆虫と同じように、小さな目が沢山集まってできた「複眼」です。
ただ、視力はあまり良くなく、明るさを判断できる程度だといわれています。
ダンゴムシは目の代わりに触覚を使用して、周囲の状況を感知しています。

6.危険を感じると丸くなる

ダンゴムシは、刺激を与えるとクルっと丸くなるのが特徴です。
この習性は、「球体化」と呼ばれます。
ダンゴムシが球体化するのは、天敵から身を守るためです。
ダンゴムシの背中側は硬い殻で覆われていますが、腹側は柔らかいまま。そのため、危険を感じると防御の姿勢をとり、腹部をガードします。

7.寿命は2年~4年

ダンゴムシの寿命は、2年〜4年程度です。
「思ったよりも長い」と感じた方は多いのではないでしょうか。
ダンゴムシは気温が下がってくると、落ち葉や石の下に身を潜めて冬眠し、春を待ちます。
そして無事に冬越しできたダンゴムシは、暖かくなると餌を求めて、再び活動を始めます。

8.メスは子どもをお腹の中で育てる

ダンゴムシは卵を産み落とすのではなく、自分のお腹の中で育てる珍しい生き物です。
お腹の中に「保育囊(ほいくのう)」という器官があり、そこで卵が孵化します。
そして、赤ちゃんダンゴムシはしばらく保育囊の中で過ごし、ある程度成長したら保育囊を突き破って出てきます。
つまりダンゴムシは、卵ではなく子どもを産む生き物だということです。
なお、赤ちゃんダンゴムシが保育囊の中にいる間は、お母さんダンゴムシは丸くなれません。

9.半分ずつ脱皮する

ダンゴムシは脱皮をします。幼虫の時期に7回脱皮して成虫になり、大人になった後も定期的に脱皮を繰り返します。
脱皮をする際は、上半身と下半身に分けて行うのが特徴。先に下半身だけ脱皮して、数日後に上半身の脱皮を完了させます。
脱皮を2回に分けることでエネルギーの消耗を減らし、体への負担を最小限に抑えているのです。
もし上半身と下半身の色が違うダンゴムシを見かけたら、脱皮の途中です。
触らずにそっとしておいてあげましょう。

10.交替性転向反応という習性がある

ダンゴムシには、「交替制転向反応」という習性があります。
交替制転向反応とは、「右に曲がった後は左に曲がり、左に曲がった後は右に曲がる」という習性のこと。
ダンゴムシの他にも、アリやゴキブリの仲間などに見られる習性です。
この習性のおかげでダンゴムシは、敵から狙われたときなどにより遠くへ逃げられます。
工作がてらにジグザグの迷路を作り、その中にダンゴムシを入れてみると、無事にゴールできるはず。
お子さんがいる方は、ぜひ一緒に試してみてください。

11.日本固有種もいれば外来種もいる

ダンゴムシは、日本固有種もいれば外来種も存在します。
体長15mm程度の公園などでよく見かけるダンゴムシは、「オカダンゴムシ」という種類。
オカダンゴムシは外来種で、明治時代頃にやってきた船に紛れてきたといわれています。
日本固有種のダンゴムシは、「コシビロダンゴムシ」や「ハマダンゴムシ」など。
オカダンゴムシよりも見かける機会は少ないですが、森林や浜辺などに生息しています。

ダンゴムシの好きな食べ物一覧を紹介!

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それでは、ダンゴムシが好む代表的な食べ物を8つ紹介していきます。

1.チーズ
2.煮干し
3.キャベツやきゅうりなどの野菜
4.いちごやみかんなどの果物
5.金魚やカメの人工飼料
6.落ち葉や植物の根
7.昆虫の死骸
8.野生ではコンクリート・段ボール・新聞紙なども食べる

以下で詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

1.チーズ

ダンゴムシは柔らかいものが好きなので、飼育下ではチーズを与えるのがおすすめ。
チーズに含まれるカルシウムやタンパク質などから、栄養を摂取します。

2.煮干し

飼育ケースの中に長時間入れておいても傷みづらくておすすめなのが、煮干しです。
煮干しもタンパク質やカルシウムが豊富なので、ダンゴムシがしっかりと栄養を摂取できます。

3.キャベツやきゅうりなどの野菜

ダンゴムシは野菜も食べます。
特に柔らかい野菜を好むので、キャベツやレタス、きゅうりやナスがおすすめ。
色々な野菜を与えてみて、ダンゴムシの好みを探ってみてください。

4.いちごやみかんなどの果物

野生のダンゴムシは地面に落ちた果実なども食べるので、果物を与えるのもおすすめです。
特にいちごやみかん、スイカなどを好みます。
果物は水分量が多いので、ダンゴムシの水分補給にも役立ちますよ。

5.金魚やカメの人工飼料

栄養バランスが整っていておすすめなのが、金魚やカメの人工飼料です。
栄養価が高いので、大量に与える必要はありません。
ペットボトルのキャップなどを餌皿代わりにして、少量与えましょう。

6.落ち葉や植物の根

野生の環境に近づけて飼育したいなら、落ち葉や植物の根を入れてあげましょう。
なるべく柔らかいものを選んでください。
落ち葉の種類によって好き嫌いが出るので、いくつかの落ち葉を与えて好みを探ってみましょう。

7.昆虫の死骸

飼育下では難しいかもしれませんが、野生のダンゴムシは昆虫の死骸も食べます。
死骸を食べて有機物を分解し、無機物に変えて自然界に戻す「分解者」の役割を担っています。

8.野生ではコンクリート・段ボール・新聞紙なども食べる

野生のダンゴムシは、なんとコンクリートや段ボール、新聞紙なども食べます。
コンクリートを食べるのは、コンクリートにカルシウムが含まれているから。
段ボールや新聞紙は水分を含むと柔らかくなるので、ダンゴムシにとって食べやすい餌となるようです。
したがって、ダンゴムシは餌がない状況でも生き延びられる、強い生き物だといえるでしょう。

ダンゴムシが嫌いな食べ物は何?

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ダンゴムシは雑食なので基本的には何でも食べますが、コーヒー・ハーブ・酢の匂いなどは苦手です。
また、「じゃがいもやキウイは与えても食べなかった」という声もありました。
ダンゴムシによって食べ物の好みは異なるので、まずは与えてみて、反応を見てみるのがおすすめです。

ダンゴムシの採集方法

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ダンゴムシを自然の中から採集したい場合は、スコップと空気穴をあけた密閉容器を用意しましょう。
石や落ち葉の下など、暗くて湿った場所を中心に探してみてください。
また、気温が低い日や乾燥している日は、ダンゴムシが地面に潜っている可能性があります。
見つからないと思ったら、スコップで土をやさしく掘り起こしてみるのがおすすめです。
ダンゴムシは夜行性なので、夕方〜日没後に探すと見つかりやすいでしょう。
採集したダンゴムシは、土や落ち葉と一緒に持ち帰るようにしてください。
土や落ち葉があれば湿度が保たれるので、ダンゴムシが弱りにくいです。

好きな食べ物を用意して迎えよう!ダンゴムシの飼育に必要なもの

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ダンゴムシは、比較的簡単に飼育に挑戦できる生き物です。
飼育したい場合は、以下のアイテムを揃えておくようにしましょう。

・飼育ケース
・腐葉土
・枯れ葉
・朽木
・水苔
・霧吹き

それぞれを詳しく解説していきます。

飼育ケース

ダンゴムシの住処となる飼育ケースを用意しましょう。
昆虫用のプラスチックケースがおすすめですが、スーパーのお惣菜用パックなどでも飼育できます。
昆虫用以外のプラスチックケースを使用する場合は、通気性を良くするために、必ず空気穴をあけるようにしてください。
見栄えを良く見せたいなら、金魚鉢などもおすすめですよ。

腐葉土

飼育ケースの下に敷き詰める腐葉土を用意します。
腐葉土の深さは3cm〜5cm程度が理想。目が粗いものの方がおすすめです。
ガーデニングの腐葉土には農薬が含まれている可能性があるので、昆虫用の腐葉土を購入するようにしましょう。

枯れ葉

ダンゴムシの主食となる枯れ葉を用意して、腐葉土の上に敷き詰めましょう。
枯れ葉は近くの森林や公園から拾ってきても良いですが、中には殺虫成分が含まれているものもあります。
不安であれば、ペットショップで販売されている落ち葉や野菜くずを使用しましょう。

朽木

隠れ家になる朽木も用意しておくと、ダンゴムシが安心して生活できます。

水苔

ダンゴムシは乾燥に弱い生き物です。
飼育ケース内の湿度を保つために、水苔を設置するようにしましょう。

霧吹き

湿度を維持するためには、霧吹きが必須です。
ダンゴムシが弱らないように、定期的に飼育ケース内に水を吹きかけるようにしましょう。
ただ、大量の水がダンゴムシに直接当たると、溺れてしまう可能性があります。
地面や落ち葉を狙って吹きかけるようにしてください。

ダンゴムシを飼育するときのポイント3つ

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ダンゴムシを飼育するときのポイントを、3つ紹介します。

1.湿度を保つ
2.飼育ケースに空気穴をあける
3.直射日光を避ける

ダンゴムシは上記の3つのポイントを心がけていれば、比較的簡単に飼育できます。
以下で詳しく解説していくので、チェックしておきましょう。

1.湿度を保つ

ダンゴムシは乾燥に弱い生き物なので、霧吹きを活用して湿度を維持するようにしてください。
ただ、飼育ケース内の湿度が高いと、カビやダニが発生しやすくなります。
以下のような対策をして、カビ・ダニの発生を抑制しましょう。

・餌はこまめに交換して、食べ残しはすぐに除去する
・餌は直接置くのではなく、餌皿に入れる
・腐葉土は乾燥させてから使用する

また、湿度を保つために水苔を設置しておくことも大切です。

2.飼育ケースに空気穴をあける

昆虫用のプラスチックケース以外のものを飼育ケースとして使用する場合は、必ず空気穴をあけるようにしてください。
通気性が悪いと、カビが生えやすくて不衛生です。また、土の中にいる微生物が出した炭酸ガスが充満し、ダンゴムシの呼吸を妨げてしまう可能性も。
湿度を保つことは大切ですが、蒸れないように、通気性にも気を配るようにしてください。

3.直射日光を避ける

ダンゴムシの飼育ケースは、直射日光が当たらない場所に置くようにしてください。
野生のダンゴムシは夜行性なので、強い日差しが苦手です。
日中の明るい間は枯れ葉や朽木などの下に隠れますが、それでも直射日光が当たっていると弱ってしまいます。
飼育ケースは直射日光を避けて、なるべく暗い場所に設置するようにしましょう。

ダンゴムシを駆除したい!発生を予防する方法4つ

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「庭で野菜や植物を育てているので、ダンゴムシを駆除したい」と考えている方も多いでしょう。
そこでこの章では、発生を予防する方法を4つ紹介します。

1.ダンゴムシが好む食べ物をなくす
2.湿気がある場所をつくらない
3.酢や木酢液を散布する
4.ハーブ系の植物を庭に植える

今日からでも実践できる簡単な方法なので、食害から野菜や植物を守りたい方は、ぜひ試してみてください。
以下で詳しく解説します。

1.ダンゴムシが好む食べ物をなくす

ダンゴムシが好む食べ物を、庭や家の周りから排除するようにしましょう。
枯れ葉や虫の死骸、段ボールなどが上記に当たります。
枯れ葉や虫の死骸が溜まらないようにこまめに掃除して、段ボールはすぐにゴミ捨て場に出すようにしてください。
また、ダンゴムシの発生予防を最優先にするなら、キャベツやきゅうり、いちごなど、ダンゴムシが好きな食べ物を植えないという方法も有効です。

2.湿気がある場所をつくらない

なるべく湿った場所をつくらないようにすることも大切です。
石やプランター、バケツの下などは湿気が溜まりやすいので、ダンゴムシにとっては絶好の隠れ場所。また、湿った土の中にもよく身を潜めます。
大きめの石やバケツはなるべく排除して、プランターは台の上などに置き、風通しを良くしてください。
定期的に土を掘り返して乾燥させる方法も有効です。
湿気がある場所を減らせば、発生するダンゴムシの数も自然と減っていきます。

3.酢や木酢液を散布する

ダンゴムシは酢や木酢液が嫌いなので、散布しておくとダンゴムシが寄り付かなくなります。
酢の場合は、食用の酢を水で5%程度に薄めたものが有効です。
木酢液は、ホームセンターなどで手軽に入手できます。
木酢液は土壌改良や植物の生育促進にも繋がるので、ぜひ試してみてください。

4.ハーブ系の植物を庭に植える

ダンゴムシはハーブの匂いも嫌うので、ハーブ系の植物を庭に植えるのも効果的です。
具体的には、以下の植物がおすすめ。

・スペアミント
・ペパーミント
・マリーゴールド

ハーブを植えるのが難しいなら、ハーブの抽出液をスプレーボトルに入れて撒いておく方法も有効ですよ。

ダンゴムシの食べ物に関するよくある質問

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最後に、ダンゴムシの食べ物に関するよくある質問4つに回答します。

1.ダンゴムシとワラジムシの違いは?

ワラジムシはダンゴムシに比べると、平べったい体型をしています。
また、背中の殻が柔らかく、光沢がないのもワラジムシの特徴。
さらに、ダンゴムシは刺激を与えると丸くなりますが、ワラジムシは丸くなりません。
分類的には、ダンゴムシもワラジムシも甲殻類の仲間です。

2.カエルの好きな食べ物はダンゴムシって本当?

カエルは肉食動物なので、ダンゴムシもカエルの餌になります。
ダンゴムシを食べるのは、ヒキガエルなどの地上棲のカエルです。
樹上棲のカエルや水棲のカエルは、ダンゴムシには興味を示しません。

3.ダンゴムシのオスとメスの見分け方は?

ダンゴムシのオスは、裏返すと下腹部にトゲのような器官があります。
メスにはありません。
またダンゴムシのオスは、体色が黒か灰色の1色で、模様はありません。
それに対してメスは、黄色の斑点模様があったり、茶色の個体が存在したりします。

4.ダンゴムシの繁殖時期はいつ?

ダンゴムシの繁殖時期は、4月〜9月頃までと長いのが特徴。
春の終わり頃になると、ダンゴムシの赤ちゃんを見かける機会が増えてくるでしょう。

好きな食べ物を把握してからダンゴムシの飼育に挑戦しよう!

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チーズや野菜、果物や段ボールまで、さまざまなものがダンゴムシの餌になります。
わざわざ専用の餌を購入しなくても、自宅にあるものでまかなえるので、ダンゴムシは飼育しやすい生き物だといえるでしょう。
また、ダンゴムシの食害に悩まされている方は、「ダンゴムシの餌になるものを置かない」ことが大切です。
ダンゴムシを飼いたい方も、発生を予防したい方も、本記事の内容を参考にして、まずはダンゴムシの好きな食べ物を把握しておきましょう。

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