家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

そこで本記事では、家の鍵をなくしたときの対処法を網羅的に解説します。

なくした直後にやることリストや鍵が見つからない場合の解決策、鍵の開錠や交換にかかる費用相場、そして二度となくさないための防止策まで、具体的な手順を紹介します。

家の鍵をなくして困っている方、今後のために備えたい方は、ぜひ最後まで読み進めてください。



家の鍵をなくしたときにやることリスト

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

鍵をなくしたと気づいたら、まずは落ち着いて行動することが大切です。闇雲に探すのではなく、順を追って確認することで、効率的に鍵を見つけられますよ。

ここからは家の鍵をなくしたときにやるべき4つのことを紹介します。

1.自分の持ち物や身の回りを探す
2.その日に立ち寄った場所へ連絡する
3.警察署や交番で遺失届を提出する
4.賃貸物件の場合は管理会社や大家さんに連絡する

1.自分の持ち物や身の回りを探す

まずは、ご自身の持ち物や身の回りを徹底的に探しましょう。鍵は身近な場所から見つかるケースも少なくありません。

着ている服のポケットはもちろん、カバンの中身も一度すべて出して確認します。書類の間やポーチの中など、思わぬ場所に紛れ込んでいる可能性があります。

また、車で移動した場合は、座席の下やドアポケット、トランクの中なども忘れずにチェックしてください。
自宅周辺では、玄関のドア付近や郵便受け、植木鉢の周りなど、鍵を取り出した場所周辺を入念に確認しましょう。

2.その日に立ち寄った場所へ連絡する

身の回りを探しても鍵が見つからない場合は、その日に立ち寄った場所へ連絡してみましょう。記憶が新しいうちに、帰路を逆にたどるように思い出しながら連絡するのが効果的です。

たとえば、以下のような場所に問い合わせます。

・カフェやレストランなどの飲食店
・スーパーやコンビニエンスストア
・駅やバスなどの公共交通機関
・勤務先や学校
・友人や知人の家

電話で問い合わせる際は、「何時ごろ利用したか」「どのような鍵か(形状や色味、キーホルダーの特徴など)」を具体的に伝えると、相手も確認しやすくなるはず。
電話をしたときには見つからなくても、連絡先を伝えておけば後日発見されたときに連絡をもらえるかもしれません。

3.警察署や交番で遺失届を提出する

鍵が落とし物として警察に届けられている可能性があるため、最寄りの警察署や交番で、遺失届を提出しましょう。

遺失届には、なくした日時や場所、鍵の特徴などを詳しく記入します。この届け出をしておくことで、鍵が警察に届いた際に連絡がきます。

多くの都道府県警察では、オンラインで遺失物の検索や届け出が可能なため、お住まいの地域の警察のウェブサイトを確認してみるのもよいでしょう。

4.賃貸物件の場合は管理会社や大家さんに連絡する

賃貸マンションやアパートにお住まいの場合、鍵をなくしたら鍵屋さんを手配する前に必ず管理会社や大家さんに連絡してください。

賃貸物件の鍵は入居者の所有物ではなく大家さんの資産のため、無断で鍵を交換して契約違反となり、トラブルに発展するおそれがあります。

管理会社によっては提携している鍵屋さんが決まっていたり、マスターキーで一時的に開錠してくれたりする場合があります。まずは電話で状況を説明し、どのように対応すればよいか指示を仰ぎましょう。

家の鍵をなくしたときにやってはいけないこと

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

鍵をなくして焦っていると、良かれと思ってした行動がかえって事態を悪化させてしまうことがあります。ここでは、鍵をなくしたときに絶対にやってはいけないことをお伝えします。

・鍵を無理矢理こじ開ける
・SNSで鍵をなくしたことを投稿する家がバレるおそれも
・鍵をなくしたまま放置する

これらの行動は、防犯上のリスクを高めたり、余計な修理費用が発生する原因になったりするため、必ず避けましょう。

鍵を無理矢理こじ開ける

自分で鍵をこじ開けようと試みるのは絶対にやめましょう。針金やヘアピンのようなもので鍵穴を操作すると、内部の精密な部品を傷つけてしまう可能性があります。

もし鍵穴が故障してしまうと、単なる開錠作業では済まず、シリンダー全体の交換が必要になるなど、かえって高額な費用がかかるかもしれません

また、ドアの前で不審な動きをしていると、事情を知らない第三者から不審者と間違えられ、通報されてしまうおそれもあります。

SNSで鍵をなくしたことを投稿する家がバレるおそれも

なくした鍵を早く見つけたい一心で、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに「鍵をなくしました」と投稿するのは危険なため、絶対にやめましょう。「〇〇駅で鍵を落としました」といった投稿は、ご自身の行動範囲や生活圏を不特定多数に公開しているのと同じです。

もしも悪意ある人物がその鍵を拾った場合、SNSの投稿を手がかりにあなたの自宅を突き止め、住居侵入に利用されてしまうおそれがあります。

鍵探しの協力を求める際は、信頼できる家族やごく親しい友人の範囲にとどめておきましょう。

鍵をなくしたまま放置する

スペアキー(合鍵)があるからといって、鍵をなくしたことを誰にも報告せず、そのまま放置してはいけません。紛失した鍵が第三者の手に渡っていた場合、空き巣などの犯罪に悪用されるリスクが残り続けます。

また、賃貸物件の場合、退去時には貸与された鍵をすべて返却する義務があるため、紛失を報告していないと退去時に高額な鍵交換費用を請求される可能性があります。

鍵の紛失が発覚した時点で、管理会社や大家さんへ速やかに連絡しましょう。

参考:e-Gov 法令検索|民法 第六百一条

鍵屋さんに開錠・交換を依頼する際に知っておきたいポイント

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

身の回りや立ち寄り先を探しても鍵が見つからない場合は、専門の業者に依頼して家に入れるようにしたり、防犯のために鍵を交換したりする必要があります。

ここでは、鍵屋さんに開錠・交換を依頼する際の流れや費用、注意点などを解説します。

・信頼できる鍵屋さんの選び方
・鍵屋さんに依頼するときの流れ
・鍵の開錠・交換にかかる費用相場
・賃貸物件で鍵を交換するときの注意点

信頼できる鍵屋さんの選び方

どうしても鍵が見つからないときには、鍵屋さんに開錠や交換を依頼しましょう。24時間365日対応している業者も多く、深夜や早朝でも駆けつけてくれます。

依頼する際は、まず電話で状況を伝え、見積もりを依頼します。鍵のトラブルに関する業者は数多く存在するため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

以下のポイントを参考にしてください。

・電話対応が丁寧で、料金体系を明確に説明してくれる
・作業前に必ず確定料金を提示し、書面で確認させてくれる
・会社の所在地や連絡先がウェブサイトに明記されている
・本人確認を徹底している(免許証やパスポートなどの提示を求められる)

とくに、開錠を依頼する際に、免許証や保険証などでしっかり確認する業者を選びましょう。もし本人確認を怠る業者であれば、第三者があなたの家になりすまして侵入できてしまいます。

また、複数の業者から見積もりを取り、料金や到着時間などを比較検討することをおすすめします。

鍵屋さんに依頼するときの流れ

依頼から作業完了までの一般的な流れは以下のとおりです。

1.電話やウェブサイトで業者に連絡し、状況を説明する
2.業者から伝えられた見積もり料金と到着時間を確認する
3.業者が到着したら、作業前に最終的な料金を書面で確認する
4.免許証や保険証などで本人確認をおこなう
5.開錠または鍵交換の作業をしてもらう
6.作業完了後、動作確認をして料金を支払う

あらかじめ依頼の流れを知っておくことで、いざというときも冷静に対応できるでしょう。

鍵の開錠・交換にかかる費用相場

鍵の開錠や交換にかかる費用は、鍵の種類や作業内容、時間帯によって大きく変動します。一般的な費用相場を以下の表にまとめたので、依頼する際の参考にしてください。

作業内容 費用の目安 備考
鍵の開錠 6,000円〜18,000円 鍵の種類(ギザギザの鍵、ディンプルキーなど)で変動する
鍵の交換 15,000円〜35,000円 シリンダー(鍵穴部分)本体の価格と作業費を含む
深夜・早朝料金 3,000円〜10,000円 業者によっては割増料金が加算される
出張料 4,000円〜8,000円 業者によっては料金に含まれる場合もある

上記の金額はあくまで目安であり、防犯性の高い複雑な鍵ほど高額になる傾向があります。 必ず作業開始前に確定料金を確認しましょう。

▶支払いに火災保険が使える場合も

ご自身が加入している火災保険に、「鍵開けサービス」や「住宅設備トラブルサービス」といった特約が付帯している場合があります。

この特約を利用すると、鍵の開錠費用が無料になったり、一部が補償されたりすることがあります。

ただし、保険会社や契約内容によって以下のように異なる場合があることを念頭に置いておきましょう。

・年◯回までといった制限がある
・作業時間が30分以上の場合には実費負担がある
・作業内容に制限がある
・保険会社を通さずに業者を手配すると対象外になる可能性がある

鍵を紛失したときには、まずご加入の保険会社に問い合わせをして、加入内容や保険が使える条件を確認しましょう。

参考:東京海上日動火災保険|緊急時助かるアシスト

賃貸物件で鍵を交換するときの注意点

賃貸物件で鍵を交換する場合は、いくつかの注意点があります。まずは管理会社や大家さんへ連絡して、費用負担や交換後の鍵の扱いについて事前に確認しておく必要があります。

一般的に、入居者の過失で鍵を紛失した場合の交換費用は、入居者負担となるケースがほとんどです。また、鍵を交換したあとは、新しい鍵のスペアを管理会社や大家さん、警備会社に渡すよう求められる場合があります。

退去時のトラブルを避けるためにも、ルールに従って適切に対応しましょう。

もう鍵をなくさない!紛失を防ぐための対策

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

一度鍵をなくすと、開錠や交換に時間も費用もかかり、精神的な負担も大きくなります。今後は同じことを繰り返さないために、日頃から紛失を防ぐ対策を講じておきましょう。

ここでは、鍵の紛失を防ぐための具体的な方法や、便利なグッズを紹介します。

・鍵の保管場所を決めておく
・鍵に紛失防止グッズを取り付ける
・スマートロックを導入する

順番に見ていきましょう。

鍵の保管場所を決めておく

鍵の紛失を防ぐ最も簡単で確実な方法は、鍵の置く場所を1つに決めることです。

「家に帰ったら必ず玄関のキーフックにかける」「外出時はカバンのこのポケットに必ず入れる」といったルールを作り、それを習慣化します。

家族がいる場合は全員でルールを共有して、キーボックスを設置したり、色違いのキーホルダーで誰の鍵かわかりやすくしたりするのもよいでしょう。

「どこに置いたかな?」と探す時間がなくなり、紛失のリスクを大幅に減らせますよ。

鍵に紛失防止グッズを取り付ける

最近では、鍵の紛失を防ぐための便利なグッズが多く販売されています。ご自身のライフスタイルに合ったものを取り入れるのも有効な対策です。

グッズ名 特徴・機能
紛失防止タグ ・Bluetoothでスマートフォンと連携し、タグから音を鳴らす
・タグの最後の通信位置を地図で確認できる
リールキーホルダー ・カバンやベルトに固定できるため、落下や置き忘れを防げる
・リールが伸縮し、鍵を外さずに施錠・解錠が可能
音で知らせるキーホルダー ・発信機と鍵に取り付ける受信機のセット
・鍵が見当たらないときに発信機を押すと受信機から音が出る

これらのグッズは数千円程度から購入できるものが多いため、手軽に試せるでしょう。

スマートロックを導入する

鍵の紛失リスクを根本的になくしたいなら、スマートロック(スマートフォンや暗証番号で施錠・解錠できる電子錠)の導入を検討するのも1つの手段です。鍵を取り出す回数が大幅に減るため、紛失リスクを大きく低減できます。

また、オートロック機能で閉め忘れを防いだり、アプリを連携して家族や友人にスペアキーを発行したりできるメリットもあります。

最近では工事不要な後付けタイプが増えているため、賃貸物件にも取り付け可能。初期費用はかかりますが、いったん設置してしまえば、長く便利に使い続けられますよ。

鍵の紛失に関するよくある質問

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

最後に、家の鍵紛失に関するよくある4つの質問にお答えします。

賃貸マンションの鍵をなくしたら費用は誰が負担する?

原則として、入居者本人の過失と見なされ、入居者自身が負担する場合がほとんどです。賃貸借契約書に鍵の紛失に関する条項が記載されていることが多いので、確認してみましょう。
ただし、管理会社によっては独自のルールがあるため、まずは連絡して指示に従うことが大切です。

なくした鍵が見つかる確率は?

生活110番が過去に実施した調査によると、70%の方が紛失した鍵を見つけていることがわかっています。
また、鍵を見つけた方のうち、55%は1時間以内に鍵を見つけている、という調査結果もあります。まずは慌てずに、直近の行動を思い出しながら身の回りを探してみましょう。

鍵交換で火災保険は適用される?

契約内容によっては適用される可能性があります。本記事の「支払いに火災保険が使える場合も」で詳しく解説しているとおり、ご自身の保険契約に鍵交換に関する特約が付帯しているか確認してみてください。

深夜や祝日でも鍵屋さんは対応してくれる?

多くの鍵屋さんが24時間365日対応しているため、深夜や祝日、年末年始などでも対応を依頼することは可能です。
ただし、通常料金に加えて深夜料金や休日料金などの割増料金が発生することが一般的です。緊急でない場合は、平日の日中に依頼するほうが費用を抑えられるでしょう。

万が一に備えて日頃から対策しておこう

家の鍵をなくしたらどうする?冷静な対処法と紛失防止策を解説

本記事では、家の鍵をなくしたときの対処法や具体的な解決策、費用、そして再発防止策までを網羅的に解説しました。

鍵の紛失は誰にでも起こりうるトラブルですが、正しい知識があれば、落ち着いて的確に対処できます。

この記事で紹介した紛失防止策を参考に、日頃から備えておくことが何よりも大切です。鍵の紛失を防ぐ対策は、日々の安心な生活を守ることにもつながりますよ。

紛失防止グッズの活用やスマートロックの導入なども検討して、快適で安全な毎日を送ってください。

安全性を重視する場合は、もともとオートロックが導入されていて、セキュリティが万全な住まいを選ぶのも1つの選択肢です。

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