
今回は、レモンの木を育てるコツや苗木の選び方、収穫時期について解説します。
園芸初心者向けの方でも分かりやすいように、基本的な用語も丁寧に説明するので、ぜひ最後までご覧ください。
レモンの木を育てるポイントを画像・動画でご紹介します!
レモンの木の育成を成功させたい方は、要チェックですよ!
- レモンの木の特徴
- レモンの木のおすすめ品種
- 初心者はここをチェック!レモンの木に適した苗木や場所
- レモンの木を育てる6つのコツ
- レモンの木の収穫時期・実がなるまでの期間
- レモンの木で注意すべき病気・害虫
- レモンの木に関するQ&A
- 動画・画像で学ぶレモンの木を育てるポイント【Instagramより】
- レモンの木は初心者でも簡単に育てられる
レモンの木の特徴

分類:ミカン科ミカン属の常緑低木
原産地:インドのヒマラヤ山脈
耐寒性:やや弱い
耐暑性:強い
レモンの木は寒さにやや弱いですが、暑さには強いです。
温暖な気候を好み、日本では広島や愛媛、和歌山などで栽培されています。
レモンの木は比較的虫がつきにくく世話がしやすいため、初心者さんにもおすすめです。
地植え・鉢植えどちらでも栽培可能で、耐寒対策を施せばどの地域でも育てられますよ。
年3回ほど白いかわいらしい花が咲き、最終的には実もつけるので、長い間楽しめる点が魅力といえるでしょう。
レモンには「ビタミンC」や「クエン酸」といった、健康によい栄養素が豊富に含まれています。
レモンの木を育てるのはもちろん、取れたレモンを使って料理するのも素敵ですね。
レモンの木のおすすめ品種

レモンの木のおすすめ品種を
・香り
・酸味
・耐寒性
・トゲの有無
上記4点に注目して、以下の表にまとめました。
香り | 酸味 | 耐寒性 | トゲの有無 | |
---|---|---|---|---|
リスボン | ◎ | ◎ | ◎ | 有り |
璃の香(りのか) | 〇 | 〇 | 〇 | 少ない |
ユーレカ | ◎ | ◎ | △ | 少ない |
マイヤー | 〇 | △ | ◎ | 少ない |
ビラフランカ | ◎ | ◎ | 〇 | 少ない |
「リスボン」は強い香りと酸味が人気で、育てやすい品種のため広く流通しています。
初心者にピッタリの品種ですが、長く鋭いトゲがある点には注意が必要です。
「香りが強いのは苦手」という場合は、優しい香り・まろやかな酸味が特徴的な「璃の香」や「マイヤー」を育ててみてはいかがでしょうか。
初心者はここをチェック!レモンの木に適した苗木や場所

レモンの木に適した環境の選び方をご紹介します。
・苗木の選び方
・場所の選び方
・鉢の選び方
・土の選び方
・肥料の選び方
初心者の方向けに、わかりやすく説明していきます。
苗木の選び方
苗木を購入する前に、1年生苗や2年生苗などの種類を理解しておきましょう。
生産者が育てた年数によって名付けられ、1年育てた苗を「1年生苗」、2年育てた苗を「2年生苗」といいます。
年数が経った苗ほど育てやすく、収穫までの期間が短くなりますよ。
しかし、その分価格が高価になる傾向に。
レモンの木を買うときは
・幹ががっしりしたもの
・枝が多いもの
・葉がたくさんついたもの
・葉が艶やかで濃い緑色のもの
これらの特徴を持つ苗木を選ぶとよいですね。
場所の選び方
レモンの木は日当たり・水はけがよい場所に配置してください。
ただし、強い風が吹く場所に置くと、葉を散らしてしまい実がつきにくくなります。
レモンの木は寒さに弱いので、冬期間に気温が著しく下がる地域では注意が必要。
夏場は屋外、冬場は室内で育てるのもおすすめです。
鉢の選び方
レモンの木には通気性・保温性の高い鉢植えが向いています。
具体的には、素焼鉢やプラスチック鉢など。
素焼鉢とプラスチック鉢、それぞれのメリット・デメリットは、以下の通りです。
素焼鉢 | プラスチック鉢 | |
---|---|---|
メリット | ・通気性◯ ・排水性◯ ・保温性◯ |
・保温性◯ ・持ち運びが便利 |
デメリット | ・こまめな水やりが必要 ・鉢が重く移動が大変 |
・通気性△ ・排水性△ ・水のやりすぎに注意 |
特徴を把握した上で、自分に合った鉢植えを選びましょう。
土の選び方
レモンの木の土選びでは「水はけがよいか」と「水持ちがよいか」の2点に注目してみてください。
園芸初心者の場合、市販の果樹用培養土を使用すると安心ですよ。
自分で配合する際は、小粒もしくは中粒の赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
肥料の選び方
レモンの木に与える肥料は、ゆっくりと溶け出すタイプがおすすめです。
丸々とした実がなるように、2〜3ヶ月に一度のペースで肥料を与えましょう。
「肥料が多いほどたくさん実をつけるはず!」と思うかもしれませんが、肥料は規定量を守ることが大切です。
肥料が多すぎると、根から水を吸い上げられない「肥料焼け」の状態になってしまいます。
肥料焼けになった場合、実がならなかったり木が枯れてしまったりするので注意が必要です。
レモンの木を育てる6つのコツ

レモンの木を育てるコツを。6つピックアップしました。
①植え付け適期は3~4月
②日当たりのよい場所に植える
③防風・防寒対策をする
④剪定で風通しをよくする
⑤植え替えで根詰まりを防止する
⑥水分を切らさないように注意する
ひとつずつ説明していきます。
植え付け適期は3~4月
レモンの木の植え付け適期は3〜4月頃です。
植え替えをする際も、同じく3〜4月あたりに行うとよいでしょう。
レモンは寒さに弱いため、暖かくなってくる時期の植え付け・植え替えが向いています。
日当たりのよい場所に植える
日当たりのよい場所に植えることが、レモンの木を育てるコツのひとつ。
「日光が足りない」または「温度が低い」などの状態は、葉が落ちる・木が枯れるといった事態につながりますよ。
ただし、日当たりがよい場所では水分が蒸発しやすいです。
特に夏場は水が不足しないように、こまめに水をあげましょう。
防風・防寒対策をする
レモンの木を育てるときは、防風・防寒対策が欠かせません。
レモンの木の耐寒性の目安はマイナス3度程度といわれています。
寒い地域でレモンの木を育てるならば、鉢植えに植えるのがおすすめです。
温度が低くなる日は室内に取り込み、霜や雪、強風に当たらないようにしましょう。
地植えすると室内への避難が難しいので、寒冷紗(かんれいしゃ)や不織布(ふしょくふ)、防風ネットをかぶせて保護します。
剪定で風通しをよくする
剪定(せんてい)とは、不要な枝を切って樹木の形を整え、木全体の風通しをよくすること。
レモンの木で剪定をするメリットは、次の通りです。
・風通しがよくなる
・日光を十分に取り込める
・病気や害虫を予防できる
・実のつきがよくなる
・木の高さを調節することで管理しやすくなる
なお、剪定時期の目安は2〜3月頃です。
真冬や真夏は木が弱っている可能性があるので、剪定をすると木を傷める恐れがあります。
植え替えで根詰まりを防止する
長期間同じ鉢で育てた結果、新しい根を伸ばせず水分・養分が吸収できない状態を「根詰まり」と呼びます。
根詰まりを防ぐには、定期的な植え替えで、根が伸びるスペースを確保しなければいけません。
レモンの木の植え替えの手順をご紹介しましょう。
・レモンの木より一回り大きな鉢を用意する
・新しい土を用意する
・木の根のまわりに付いている土をほぐす
・レモンの木を新しい鉢に植え替える
・新しい鉢に肥料と水を与える
「レモンの木をあまり大きくしたくない……」という場合は、一度鉢から木を取り出し、古い根をほぐした後で元の鉢に戻します。
すると、根詰まりを防ぎつつ、現在の大きさを保てますよ。
水分を切らさないように注意する
レモンの木における水分不足は、収穫量が減ったり木が枯れたりします。
水やりをする目安は、土の表面が乾いているかどうか。
夏場は1日2回(朝・夕)、春や秋は1日1回、冬場は1週間に1回程度です。
ただし、水をあげすぎると、植物に酸素がいきわたらない「根腐れ」という状態を引き起こします。
土の状態を確認した上で、適切な量の水を与えるように意識してください。
レモンの木の収穫時期・実がなるまでの期間

レモンの木の一般的な収穫時期は10月〜翌年4月です。
なお、種類によって収穫時期には差異があります。
収穫適期を過ぎると、レモンの皮が分厚くなっていくので気を付けましょう。
「皮の色が緑から黄色に変わる」または「ボコボコとした皮がなめらかになる」タイミングが取り頃です。
レモンの木に実がなるには、植え付けから2〜3年ほどかかります。
早く収穫を楽しみたい場合は、すでに数年栽培されている苗を選ぶとよいですね。
レモンの木で注意すべき病気・害虫

レモンの木で注意すべき病気・害虫を表にまとめました。
病気名・害虫名 | 特徴 | 対策方法 |
---|---|---|
かいよう病 | 雨や風にさらされることで発症する。実や葉がかさぶたのように固くなる。 | ・防風対策を施す ・発病した枝を早めに除去する ・発症する前に農薬を塗布する |
黒点病(こくてんびょう) | カビの菌が繁殖して葉や実に黒い斑点ができる。黒斑病(こくはんびょう)や黒星病(くろほしびょう)と呼ばれることも。 | ・日当たりのよい場所で育てる ・剪定をして風通しをよくする ・水はけのよい土を選ぶ |
アブラムシ | 体長約1〜4mmの緑色の昆虫で、太陽の光を嫌う習性がある。アブラムシの排泄物はカビの原因となるケースがある。 | ・苗を植えている土の上にアルミシートを敷く ・農薬を塗布する ・防虫ネットを使用する |
アゲハチョウの幼虫 | 新芽や若い葉を食べるため、植えたばかりの苗木では注意が必要。種類によって発生時期が異なる。 | ・防虫ネットを使用する ・卵を見つけたら割りばしで除去する ・殺虫剤を使う |
レモンの木を育てる前に、かかりやすい病気・害虫の対策方法を理解しておきましょう。
レモンの木に関するQ&A

レモンの木に関するQ&Aを5つご紹介します。
・レモンの木は地植え・鉢植えどちらにすべき?
・室内でもレモンの木を育てられる?
・ほったらかしでもレモンの木は育つ?
・レモンの木は1本でも実がなるの?
・レモンの木で実がならないのはなぜ?
以下でそれぞれ見ていきましょう。
レモンの木は地植え・鉢植えどちらにすべき?
レモンの木は地植え・鉢植え、どちらでも問題なく育ちます。
参考として、それぞれのメリットを以下にまとめました。
地植え | 鉢植え | |
---|---|---|
メリット | ・成長しやすい ・収穫量が増えやすい ・根詰まりの心配がない |
・場所を移動できる ・防風・防寒対策がしやすい ・成長を管理しやすい |
こんな人におすすめ | ・木を大きく育てたい人 ・たくさん実を収穫したい人 |
・寒い地域に住んでいる人 ・木の大きさをコントロールしたい人 |
地植えと鉢植えそれぞれにメリットがあるので、自分に適した方法で育成しましょう。
室内でもレモンの木を育てられる?
レモンの木は室内でも育てられます。
ただし、室内で育成する際は、日照時間に注意してください。
窓際などの日当たりがよい場所に置いたほうが、レモンの木は成長しやすいです。
レモンの木を室内育成する場合、屋外とは違って受粉してくれる虫がいません。
柔らかいブラシで雄しべと雌しべに交互に触れ、人工受粉すると実のつきがよくなります。
ほったらかしでもレモンの木は育つ?
レモンの木は、ある程度ほったらかしでも育ちます。
ただし、最低限気を付けたいポイントは、次の通りです。
・剪定して大きさを調節する
・定期的に水やりをする
・温度が低い日、台風の日は対策を施す
レモンの木は園芸初心者向けの植物ですが、ほったらかしにしておくと大きくなりすぎることも……。
また、木を枯らさないように、水やりや剪定は適宜行いましょう。
レモンの木は1本でも実がなるの?
「受粉するには木が2本以上必要」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
植物の受粉形態は、自家受粉の他家受粉の主に2種類に分けられます。
同じ花の雄しべから出た花粉が、その花の雌しべに受粉するのが自家受粉です。
対して、花粉が他の花の雌しべに受粉することを他家受粉と呼びます。
レモンの木は自家受粉のため、1本で実が付きますよ。
レモンの木で実がならないのはなぜ?
レモンの木で実がならない原因を、いくつかピックアップしました。
・剪定のしすぎて成長が遅れている
・枝が多すぎて実を付けるための養分がない
・肥料が不足している
・日当たりが悪い
・病気や害虫の影響を受けている
・摘果をしていない
丸々とした実を付けるには、小さな実を摘み取る「摘果(てきか)」を行いましょう。
レモンの木は実1つに対し、20〜30枚の葉が必要といわれています。
動画・画像で学ぶレモンの木を育てるポイント【Instagramより】
最後に、レモンの木を育てるポイントを、動画・画像で学びましょう。
実際にレモンの木を育てている方の実例をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
レモンの木のインスタ実例①
レモンの木の防寒対策に関する実例です。
katsura_lemonさんは無農薬レモンに憧れて、種から育てることに挑戦しているんだとか。
実例では、支柱を立てて透明のビニールテーブルクロスで囲み、風よけを作っています。
さらに、ダンボールや発砲スチロールの蓋を置くことで、下から風が入り込むのを防止しています。
防寒対策を詳しく説明しているので、レモンの木を育てたい方は要チェックです!
レモンの木は初心者でも簡単に育てられる

今回は、レモンの木を育てるコツや苗木の選び方、収穫時期をご紹介しました。
レモンの木は温暖な気候を好み、地植え・鉢植えどちらでも栽培できます。
ただし、寒さには弱いので、防風・防寒対策は必要です。
剪定で風通しをよくしたり、日当たりのよい場所に配置したりするのも、レモンの木をすくすくと育てるコツ。
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