不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

この記事では、買取のメリット・デメリットや仲介との違いについてわかりやすく解説します。



不動産買取とは

不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

不動産買取とは、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう売却方法です。

一般的な不動産売却でイメージするのは、不動産会社が買主を探して売却する「仲介」でしょう。

買取で売却を検討するは仲介よりも多くはありませんが、不動産や状況によっては買取が適している場合もあります。買取と仲介、どちらの売却方法を選択するかはそれぞれについて理解したうえで、判断することが大切です。

買取の種類

買取には、大きく次の2種類があります。

  • ・即時買取
  • ・買取保証
 

即時買取とは、名前の通りその場ですぐに買い取ってもらう方法です。不動産会社の査定後、買取条件に納得すればそのまま売却できるので、短期間で売却できます。

一方、買取保証とは、一定期間は仲介で売却を進め、期間終了後に不動産会社が買い取る方法のことをいいます。
仲介期間中に売却できれば、市場価格で売却できるので高値での売却が期待できます。

万が一、売れなかった場合でも、決まった期間で不動産会社が買い取ってくれるので、売れ残る心配がありません。売却までの期限は決まっているけど猶予がある程度はある、少しでも高値で売却する可能性も残したいという場合は、買取保証が適しているでしょう。

不動産買取の相場

買取での売却の場合、一般的に仲介での売却相場の70%程になるといわれています。例えば、仲介なら3,000万円で売却できる不動産なら、買取の場合は2,100万円前後での買取となるでしょう。

買取の場合、不動産会社は買い取った不動産をリフォームして再販することが目的です。買取価格を決めるうえでは、再販で利益が出るようにリフォーム費用や不動産会社の利益分を考慮します。

そのため、買取は市場価格よりも安値になってしまうのです。

不動産買取と不動産仲介の違い

不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

不動産を売却する方法は、次の2種類があります。

  • ・買取:不動産会社が直接買い取る
  • ・仲介:不動産会社を介して買主に売却する
 

まずは、それぞれの違いを一覧で見てみましょう。

不動産買取 不動産仲介
買主 不動産会社 第三者
売却の期間 1週間~1ヵ月(短期間) 3ヵ月~半年
売却の価格 市場価格の70~80% 市場価格での売却可能
費用 仲介手数料不要 仲介手数料が必要
販売活動 不要 必要
内覧 不要 必要
 

仲介とは、不動産会社が間に入って買主を見つけ、売却する方法です。一般的な不動産売却では、仲介の売却がほとんどでしょう。

仲介の場合は、買主との交渉で価格が決まり、市場価格での売却も可能です。ただし、売却まで半年ほどかかり、買手が決まらない物件では1年以上かかるケースも珍しくありません。仲介で売却が成立した場合、不動産会社への仲介手数料が発生する点にも注意しましょう。

一方、買取は不動産会社が直接買い取る方法です。不動産会社が買主となるので、不動産会社との交渉が終わればすぐに売却でき、短期間での売却を目指せます。また、仲介ではないので仲介手数料も発生しません。ただし、仲介よりも売却価格は落ちる点には注意が必要です。

不動産買取の手順

不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

ここでは、不動産買取の手順を見ていきましょう。大まかな買取の流れは、次の通りです。

  • 1.査定依頼
  • 2.不動産会社を決める
  • 3.売買契約の締結
  • 4.決済・引き渡し
 

それそれ詳しく見てきましょう

1:査定依頼

まずは、不動産会社に買取査定をしてもらいます。その際、できるだけ多くの不動産会社に査定依頼することが大切です。一社のみの査定では、査定額の妥当性が判断できないでしょう。複数の不動産会社に査定してもらうことで、相場を把握でき、安値での売却を防ぎやすくなります。

複数の不動産会社に一社ずつ査定依頼するのは、手間がかかります。査定時には一括査定サイトを利用することで、効率よく査定結果を比較できるでしょう。

一括査定なら、大手から地域の不動産会社まで幅広く査定を得られる「SUUMOの無料一括査定」がおすすめです。

2:不動産会社を決める

査定結果をもとに、買取依頼する不動産会社を決めていきます。

とはいえ、不動産会社を選ぶ際には、買取査定額だけで選ぶのはおすすめできません。次のようなポイントも意識して不動産会社を選ぶようにしましょう。

  • ・会社の実績や評判
  • ・担当者の対応
  • ・アフターサービス
 

総合的な判断することで、安心して買取してもらえる不動産会社にであえるでしょう。

3:売買契約の締結

買取を依頼する不動産会社の提示する条件に納得できれば、売買契約を結びます。契約書に記載されている条件は、細かい部分まで念入りに確認することが大切です。

家財の扱いや支払日などで後々トラブルが発生する恐れがあるので、不明点はきちんと確認し、納得してから売買契約書に署名・押印するようにしましょう。

売買契約を結んだら、不動産会社から売却代金の一部を手付金として受け取ります。手付金は解約手付の意味を持ち、売主は手付金の2倍の額を支払うことで一定期間契約を解除できます。

また、手付金を受け取ったからといってすぐにお金を使うのはおすすめできません。予期せぬ天災など、何があるかわかりません。残金が決済され、引き渡しまで、手付金は残しておくようにしましょう。

4:決済・引き渡し

売買契約後に決済・引き渡しとなります。決済時には、手付金を差し引いた残額が支払われます。

決済・引き渡し時には、本人確認書や固定資産税通知書・権利書などの書類が必要になります。売却までの期間が短いので書類の準備は早めに取りかかるようにしましょう。

不動産買取のメリット

不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

買取は仲介よりも安値での売却になるというデメリットがありますが、メリットも多くあります。ここでは、買取のメリットとして次の5つを解説します。

  • ・比較的早く売れる・現金化できる
  • ・仲介でかかる費用を抑えられる
  • ・契約不適合責任が免除される
  • ・チラシなどの広告が出回らずに済む
  • ・内覧対応など販促の手間が無くなる
 

それぞれ詳しく見てきましょう。

比較的早く売れる・現金化できる

買取の場合、売却・現金化までの期間が短いというメリットがあります。一般的な仲介での売却の場合、3ヵ月~半年ほど時間がかかり、物件によっては1年以上かかる場合もあるものです。

一方、買取なら不動産会社との交渉がまとまれば、すぐに売買契約に進みます。決済後に所有権移転などの登記が済めば、代金が振り込まれるので1ヵ月かからず現金化することもできるでしょう。

転勤による売却のように、売却したい時期が決まっている場合は、買取が適しています。

仲介でかかる費用を抑えられる

仲介の場合、売買契約が成立すると、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。仲介手数料は、次の計算方法で算出できます。

仲介手数料上限(売買金額400万円以上)=売買金額×3%+6万円+消費税

 

仮に、3,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限は96万円(税抜)です。

上記の計算方法はあくまで上限であり、不動産会社は上限内であれば自由に設定できます。とはいえ、上限ギリギリに設定されていることが一般的でしょう。

買取の場合、仲介ではないのでこの仲介手数料は不要です。売却額によっては100万円を超えることも珍しくないので、仲介手数料不要は費用を抑える大きなポイントとなります。

仲介手数料が不要になる分、市場価格よりも安値で売却しても仲介に比べてそれほど損しない可能性もあるでしょう。

契約不適合責任が免除される

契約不適合責任とは、不具合のある物件を売却し、買主がその事実を知らなかった場合、売主に問われる責任のことをいいます。

不動産の場合、シロアリ被害や雨漏り、水漏れなどで契約不適合責任となる可能性があるでしょう。契約不適合責任が問われると、賠償請求を受ける場合や契約解除など売主に大きな負担がかかります。

通常の仲介での売却の場合は、契約不適合責任を一定期間売主が負う必要があります。しかし、契約不適合責任は買い手がプロの場合は、負う必要がありません。

買取の場合、買手が不動産会社であるため契約不適合責任が免除されるのが一般的です。売却にあたり、売主の負担を大きく減らせられる点は、買取のメリットとなるでしょう。

チラシなどの広告が出回らずに済む

仲介で売却する場合、売りに出す物件の情報は、サイトやチラシに広告として掲載されます。広告が近所に出回ることで、自分の物件が売りに出されていることが周りに知られてしまう点には注意が必要です。

買取であれば、広告が出回ることがないので、近所の人に売りに出したことを知られずに売却できます。

内覧対応など販促の手間が無くなる

仲介の場合、売却活動が必要です。広告や問い合わせ対応などは不動産会社でしてくれますが、内覧対応などは売主する必要があります。

内見は、一般的に週末に多くなるので、売却が決まるまで週末の予定が立てにくくなるでしょう。内覧を不動産会社に任せて立ち会わない方法も選択できますが、その場合でも家の中の整理整頓や清掃など家をきれいに見せる工夫は必要です。場合によっては、ハウスクリーニングを検討する必要もあるでしょう。

買取の場合は、これらの手間は必要ありません。内覧対応がいらないのは、売主にとって大きな負担減少につながるメリットといえるでしょう。

不動産買取のデメリット

不動産買取とは?不動産仲介との違いやメリット・デメリットを解説!

不動産買取にはデメリットもあるので、デメリットを正しく把握しておくことが大切です。デメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  • ・相場価格の70%程の価格による売却になってしまう
  • ・買取を断られるケースもある
  • ・すべての不動産屋が買取サービスをしているわけではない
 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

相場価格の70%程の価格による売却になってしまう

先述したように、買取の場合は仲介での価格の70%程と安値での売却になるのが一般的です。安値で売却することで、次の新居などの資金計画が狂ってしまう場合もあるでしょう。

ただし、買取の場合は仲介手数料やリフォーム・ハウスクリーニングの費用が不要になることで、物件によっては仲介よりも手残りが多い可能性もあります。

売却にかかる費用まで含めて、買取で安値で売れてもいいのかどうかを判断することが大切です。

買取を断られるケースもある

すべての物件が買取対象というわけではありません。

リフォームや修繕を施して再販しても、需要がなさそうなエリア、わけありの物件など、利益が見込めない物件は断られる可能性がある点には注意が必要です。

すべての不動産屋が買取サービスをしているわけではない

不動産会社によっては買取に対応していない会社もあります。仲介しか扱っていない不動産会社も多く、自分の住んでいるエリアで買取してくれる不動産会社がない可能性もあるでしょう。

査定時には、買取に対応しているかもしっかりと確認したうえで、査定依頼することが大切です。

まとめ

不動産の買取について、仲介との違いやメリット・デメリットをお伝えしました。不動産会社が買主となって物件を買い取ってくれる買取なら、短期間で売却ができ、仲介手数料が不要などのメリットがあります。

しかし、仲介よりも安値での売却となり、対応していない不動産会社も多い点には注意が必要です。

買取での売却を検討している場合、まずは査定依頼をして買取額を確認することが大切です。査定依頼するなら、一括査定を利用してできるだけ多くの不動産会社を比較することで、少しでも高値での買取を目指せます。

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