家を売却する時の注意点は?経験者の後悔に学ぶ「やってはいけないこと」と家を売る方法まとめの画像01

実際に家を売る前に「家の売却に関する基礎知識」を身につけておくと、スムーズに家の売却を進められますよ。

今回は家の売却について、やってはいけない注意点や手順を徹底的に解説します。
費用・税金やよくある質問についてもご紹介するので、ぜひご覧ください。

家を売った時の体験談についてもまとめているので、家の売却を検討している方は必見の記事ですよ!



家を売却した時の体験談

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まずは家の売却にまつわる体験談をご紹介します。
経験者が語るこれから家を売る方へのアドバイス後悔したポイントをまとめているので、参考にしてみてください。

実際の体験談はこちらです。

両親が亡くなったので実家を売却しました。
実家がなくなることに関しての寂しさはありましたが、住みたい人がいれば譲った方が良いと思って売却することに決めました。
家を売却する時に困ったのは、家の中の荷物の整理です。
すべて捨てるというのも忍びないし、何か価値があるものもありそうだったので……。
どう処分するかについてかなり困ったので、両親が存命中に整理しておいてもらったらよかったと思いました。

たきし・兵庫県・40代・男性

父が亡くなり、母は同居することになったので実家を売りました。
家をそのまま所有して長期休暇に利用したかったのですが、北海道のため冬を越すとあちこちダメージが気になります。
賃貸・解体も考えましたが維持管理が大変なので売却することにしました。
地方の田舎町なので不動産取引が少なく、売却相場がわからないので価格交渉で困りました。
なので、町のホームページや地元の人の口コミの情報を参考にすることに。
両親が几帳面できれい好きだったので、古い物件でしたが売れました
掃除はしっかりして、きれいにしておくことがポイントだと思います。

まる・北海道・40代・女性

定年退職したので海外へ移住することに。
その際に自分の家を売却しました。
見積りは3社以上にお願いすることをおすすめします。
1社だけでは選択肢がないので良い条件で売却できる可能性は低くなります。
また大手不動産会社だからといって最も良い売却ができるとは限りません。
地元で実績のある不動産会社の方が納得のいく売却を成功させてくれる場合もありますので、しっかりと比較することが大切です。

ゆき・埼玉県・60代以上・男性

旦那が前の奥さんと住んでいた家を売りました。
買いたい人がいてもローンの審査が通らない場合が多く、思い通りのスケジュールで売却できませんでした
まとめてお掃除するのは大変なので、こまめにお掃除しておくことが大事です。
家具をどかした時に、壁紙の剥がれなど知らないところが傷ついたりしていて困りました。
購入したい方からの質問には丁寧に、全て偽りなくお話ししたほうがいいと思います。

るる・大阪府・30代・女性

家の売却でやってはいけないことは?家を高く売るための注意点

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家の売却でやってはいけないことは何でしょうか?
家を高く売るための注意点を3つご紹介します。

・おすすめの時期は2~3月
・内覧前の掃除で印象アップ
・経験豊富で信頼できる不動産会社を選ぶ

それぞれ以下で解説していきましょう。

おすすめの時期は2~3月

家を売るおすすめの時期は2〜3月
転勤や進学で引っ越す方が多いため、好条件で売却しやすいですよ。

家を売るための準備として、最低でも3ヶ月は必要になります。
できるだけ余裕をもって準備しておきましょう。

2〜3月に売りたい場合は10〜12月までに準備をはじめておくと安心ですね。

なお8月や12月は家を売りにくい時期です。
8月にクーラーのない空き家で内覧するのは大変ですし、年末で忙しい12月に家を決める方は少ない傾向にあります。

内覧前の掃除で印象アップ

内覧前にはすみずみまで掃除して、購入検討者の印象をアップさせましょう。
購入検討者に「きれいで住みやすそうな家」と印象づけて、購入意欲を高めることが重要です。

掃除が面倒な場合は「ハウスクリーニング」の利用を検討してみてください
ハウスクリーニングには数万円ほど費用がかかります。

しかし家がきれいになって高く売れるなら、結果的に得をするので利用の価値がありますよ。
たとえばキッチンや水回りなど、自力で汚れを完全に落とすのが難しい場所だけハウスクリーニングを利用するのもよいでしょう。

経験豊富で信頼できる不動産会社を選ぶ

経験豊富で信頼できる不動産会社を選ぶのも重要です。
「問い合わせ時の対応が丁寧か」や「売主の意見を聞いて提案しているか」などをチェックしてください。

売却業や賃貸業、コンサルティング業など不動産会社によって専門業務は異なります。
家の売却を得意としていて、知識・経験が豊富な不動産会社を選びましょう。

そして複数の不動産会社に見積りを依頼して比較するのがおすすめです。
大手不動産会社だけでなく、地元の不動産会社にも見積りを依頼してみましょう。

家を売る手順とは?

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ここまでで体験談や、やってはいけないポイントを理解できましたか?
では実際に「家を売ろう」となったら、どんな手順になるのでしょう。

①家を売る方法を選ぶ
②家の売却相場を調査する
③不動産会社に査定を依頼する
④家を売り出す
⑤売買契約を結ぶ
⑥家を引き渡す
⑦確定申告を行う

各ステップについて順番に説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。

①家を売る方法を選ぶ

最初に家を売る方法を選びましょう。

家を売る方法は「仲介」と「買取」の2種類です。
それぞれ内容とメリット・デメリットを表にまとめました。

方法 仲介 買取
内容 不動産会社に買主を探してもらう方法 不動産会社に家を買い取ってもらう方法
メリット 高く売れやすい はやく売れる
デメリット 売却するまでに時間がかかる 相場より10~30%低い金額になる

仲介・買取の他にも、不動産会社を介さずに自分で買主を探す「個人売買」という方法もあります。
仲介手数料を支払わなくてよいのですが、専門知識が必要となる手続きやトラブル対応を自力で行わないといけません。

そのため家の売却がはじめての方には、個人売買よりも不動産会社を通した仲介・買取のほうがおすすめ。
仲介・買取それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分に合った方法を選択してください。

②家の売却相場を調査する

査定を依頼する前に、家の売却相場を調査しておきます。
相場を知らないと査定額が妥当なのか判断できません。

ニフティ不動産などの物件情報サイトで、売りたい家と似た条件の物件を探してみましょう。

具体的には
・最寄駅
・最寄駅からの距離
・広さ
・築年数
・間取り
などが同じ物件の情報を参考にしてみてください。
似ている物件の価格がわかれば、おおまかな相場を把握できますよ。

ただし物件情報サイトの価格は売主の希望価格です。
成約価格はサイトの価格よりも低くなることが多いので注意しましょう。

さらに国土交通省の「不動産取引情報検索」サイトを使うと、実際の成約価格を確認できます。

③不動産会社に査定を依頼する

相場を把握できたら不動産会社に査定を依頼しましょう。
注意点でも述べたように、査定は複数社に依頼するのがおすすめですよ。

家の査定には「机上査定」と「訪問査定」があります。

机上査定は、家の基本情報と過去の売買データから査定価格を算出する方法。
短時間で手軽に査定結果を知りたい方向けですね。

訪問査定は不動産会社が実際に家へ訪問し、物件の状態や周辺状況を調査して価格を割り出します。
机上査定よりも時間がかかりますが、正確な査定価格がわかるのが特徴です。

そして査定結果をもとに依頼する不動産会社を選定しましょう。
その後、仲介で家を売却する場合は不動産会社と媒介契約を結びます

④家を売り出す

家を売りに出して購入希望者を募集します。
売り出しの際に対応すべきことは以下の2つ。

・売り出し価格の決定
・内覧対応

不動産会社の査定額を参考にして売り出し価格を決めましょう。

また内覧時の対応は契約成功の有無を大きく左右します。
内覧前には家を掃除して、物件のアピールポイントをまとめておくとよいでしょう。

⑤売買契約を結ぶ

購入希望者があらわれると、売却条件交渉がはじまります。

引っ越し時期や購入価格、設備について交渉し条件が決まれば売買契約を結んでください。
契約を結ぶ前に、不明点はきちんと確認しておきましょう。

基本的に売買契約から家の引き渡しまでの期間は1〜2ヶ月ほど
引き渡しまでの間に引っ越しをすませておきます。

⑥家を引き渡す

売買契約で定めた日時にもとづいて、家の引き渡しと決済を行いましょう。

購入代金の入金を確認し、書類や鍵などを引き渡します。
家の引き渡しで行うべきことは以下の通り。

・不動産会社に対する仲介手数料の支払い
・登記変更
・ローン残債の返済(ローンが残っている場合)
・抵当権の抹消手続き(ローンが残っている場合)

仲介手数料については「不動産会社に仲介手数料を支払う」で詳しく説明します。

⑦確定申告を行う

家を売却した翌年の2月16日〜3月15日の間に確定申告を行ってください。

家を売って得た利益は「譲渡所得」として計上されるので、給与所得とは別に確定申告を行わなければいけません。
確定申告を忘れていると、延滞税を支払うことになるので気をつけましょう。

費用・税金については次の章で詳しく説明します。

家の売却でかかる費用・税金

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家の売却にかかる費用・税金を表にまとめました。

項目 目安となる金額
仲介手数料 (売却価格(税抜)×3%+6万)+消費税
※詳しくは「不動産会社に仲介手数料を支払う」をご確認ください
抵当権抹消費用 不動産1件につき1,000円
譲渡所得税 住民税や所得税
※詳しくは「利益が出ると譲渡所得税が発生する」をご確認ください
印紙税 約1,000~60,000円
※契約金額によって異なります
司法書士への報酬 約10,000~30,000円
※司法書士によって異なります

ここからは仲介手数料と譲渡所得税、特例・控除についてピックアップします。
具体的な計算式を用いて説明するので、税金に対する苦手意識のある方でも簡単に理解できますよ。

不動産会社に仲介手数料を支払う

不動産会社に支払う仲介手数料の上限は「宅地建物取引業法」によって定められています。

売買価格によって仲介手数料の率が異なり、それぞれ以下の表にまとめているのでご確認ください。

売却価格 仲介手数料
200万円以下 (売却価格(税抜)×5%)+消費税
200万円〜400万円 (売却価格(税抜)×4%+2万)+消費税
400万円を超える (売却価格(税抜)×3%+6万)+消費税

たとえば売却価格が税抜1,000万円の場合で考えてみましょう。

仲介手数料の計算方法
(1,000万円×3%+6万円)+消費税
=36万円+(36万円×10%)
=36万円+3万6,000円
=39万6,000円

つまり売却価格が税抜1,000万円ならば、39万6,000円の仲介手数料を支払います。

利益が出ると譲渡所得税が発生する

家を売却して利益が出ると、譲渡所得税が発生します。

譲渡所得税は所有期間によって税率が異なるので注意しましょう。
所有期間が5年以下なら「短期譲渡所得」で、5年を超えると「長期譲渡所得」です。

それぞれ税率は以下の通り。

種類 期間 税率
短期譲渡所得 所有期間が5年以下 39.63%(所得税30%、住民税9%、復興所得税0.63%)
長期譲渡所得 所有期間が5年を超える 20.315%(所得税15%、住民税5%、復興所得税0.315%)

確定申告で特例・控除を受ける

確定申告を行い、一定の条件を満たすと特例・控除を受けられます
もし家を売って損失が発生しても、特例制度を受ければ損失を減らせますよ。

「家の売却で利益が発生したか」や「所有期間年数」、「買い替えの有無」によって受けられる特例・控除は違います。
具体的に家の売却で受けられる特例・控除は以下の通り。

・3000万円特別控除
・住宅借入金等特別控除
・所有期間10年超の軽減税率
・譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

家の売却に関して、よくある質問

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最後に家の売却に関して、よくある質問をご紹介します。

・住宅ローン中の家でも売れるの?
・リースバックとは?住みながら家を売ることは可能?
・古い家を売る時のポイントは?
・空き家を売る時に注意することって?

以下で詳しく解説していきましょう。

住宅ローン中の家でも売れるの?

住宅ローンが残っていても、抵当権を抹消すれば家を売ることができます
ただし抵当権を抹消するには住宅ローンを完済しなければいけません

住宅ローン中の場合は住宅ローンの残高を確認し、売却価格を確認しましょう。
「売却価格でローンを完済できる」または「売却価格よりもローンの残高のほうが高いので、残債分は自己資本を用意しなければいけない」のか状況を確認してください。

売却価格でローンを完済できず、残債分のお金を用意できない場合でも「任意売却」や「住み替えローン」を利用すれば売却は可能です。

しかし任意売却・住み替えローンは金融機関からの許可が必要。
できるだけ売却価格と自己資本で住宅ローンを返済しましょう。

リースバックとは?住みながら家を売ることは可能?

住みながら家を売ることは可能ですが、空き家のほうが売れやすい傾向にあります。

家に住みながらの場合、内覧時の日程調節や掃除が大変です。
また物件写真にも生活感が出てしまうので、売れにくくなるのでしょう。

家を不動産会社へ売却し、不動産会社に賃料を支払って家に住み続ける「リースバック」という方法もありますよ。

売却後も自宅に住み続けられ、ゆっくりと引っ越し先を探すことができます。
しかし「売却価格が相場の70%程度になる」などのデメリットもあるので、メリット・デメリットをふまえたうえで検討してみてください。

古い家を売る時のポイントは?

築年数が20年以上の家は売れにくいと言われていますが、ポイントをおさえれば古い家でも売却できます
古い家を売る時のポイントは以下の通り。

・不用品を処分する
・ホームインスペクション(住宅診断)を実施する
・解体すべきか複数の不動産会社に意見を聞く
・古い家を専門とする不動産会社を選ぶ
・内覧時に家の状態を正直に伝える

古い家と言っても住み方によって家の状態は異なるので、まずは家の状態を正確に把握しましょう。
そして「そのまま売る」または「更地にする」、「リフォームする」など売り方を決めていきます。

空き家を売る時に注意することって?

「相続で空き家を取得したけれど、何に気をつけて売ればよいのかわからない」とお困りの方もいるのでは。
空き家を売る時の注意点は主に2つ。

・名義変更を確認する
・売却に時間がかかることを知っておく

物件を売却できるのは名義人だけなので、空き家の名義が自分になっているか確認してください。

空き家は建物が劣化していることも多く、買主が見つかりにくいです。
一般的に家の売却にかかる期間は3〜6ヶ月ですが、空き家の場合はそれ以上かかることを想定して売却活動を進めましょう。

損しないために!相場を調べてから家を売ろう

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今回は家の売却手順や注意点、費用・税金について解説しました。
家を売るのは2〜3月がおすすめです。

内覧前の掃除を徹底して、経験豊富な不動産会社に依頼することがポイントですよ。
住宅ローン中の家でもローンを返済すれば売ることが可能なので、まずは住宅ローンの残高を確認してみてください。

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