年収400万円の家賃目安は?世帯による違いや生活レベルを解説

ここでは、会社員の平均的な年収ともいえる「年収400万円」の人の家賃の目安や生活レベルを詳しく解説していきます。適正な支出の目安を知り、改めて自分の家賃や生活費を見直してみませんか?



年収400万円の手取り額

年収400万円の家賃目安は?世帯による違いや生活レベルを解説

年収に対する家賃の目安を知るためには、まず月の手取り額を把握することが必要です。年収400万円の月の手取り額目安をボーナスの有無に分けてご紹介します。比較するために、ボーナスを含めて年収400万円になる場合の手取り額目安を算出しています。

【月の手取り額の目安】
・ボーナス無しの場合
400万円×0.8÷12ヶ月=約26万円※
・ボーナス有り(月給2ヶ月分)の場合
400万円×0.8÷(12ヶ月+2ヶ月)=約22万円※

※千円の単位は切り捨てで計算


年収とは一般的に税金や社会保険料などが引かれる前の総支給額を指します。これらの天引きを差し引きするとおおよその手取り額は総支給額の80%程度になると言われ、年収400万円の場合は約320万円です。また上記の計算ではボーナスの額を月給の2ヶ月としていますが、これは厚生労働省の調査による平均賞与(夏季賞与:1ヶ月、年末賞与:1ヶ月)を参考にしています。平均年収とも合わせると現在の日本に住む社会人の平均的な収入レベルを想定しているといえるでしょう。

またボーナス有りの場合の方が月の手取り額が小さくなる計算結果が出ていますが、実際にはボーナスが安定して出る、ボーナスの金額が大きい、扶養家族が有るなどの条件によっても差が出ますので、あくまで目安の金額と捉えてください。 

年収400万円の家賃目安

年収400万円の家賃目安は?世帯による違いや生活レベルを解説

手取り額が把握できたら、年収400万円のリアルな家賃の目安を計算してみましょう。目安となる家賃の計算結果は次の通りです。ボーナスの有無で変わる手取り額の範囲を1万円区切りで整理しています。

年収400万円の家賃目安
手取り 家賃目安
22万円6.6万円
23万円6.9万円
24万円7.2万円
25万円7.5万円
26万円7.8万円

家賃の目安は一般的に月々の手取り額の3割と言われており、年収400万円の手取り額は22〜26万円、家賃目安は6.6〜7.8万円であることがわかります。ただし実際にはその人のライフスタイルによっても変わってきます。食費や交際費などの生活費にかける金額が大きい場合には、その分家賃を下げる必要があるかもしれません。逆に住む場所にこだわりがある場合は、生活費を削って家賃を上げることも考えられます。

また一人暮らし、二人暮らし、子育て世帯などのライフステージによっても重視する内容が変わってきます。家賃目安を参考としながら、それに縛られすぎずに自分に合った金額を設定することが大切です。 


年収400万円の家賃目安で住める部屋

家賃の目安が計算できたところで、年収400万円で住める部屋の間取りや広さについて調べてみました。東京都内の大まかな目安を東京23区内とそれ以外の地域に分けて整理しています。

【住める部屋の間取り・広さの目安】
〇 東京23区内の場合
新宿区や港区、渋谷区のような23区の中心部だと、ワンルームの家賃相場で7.5〜10万円ほどです。目安の上限である7.8万円で探した場合、築年数が古ければ25㎡をこえる面積の物件も。しかし、基本的には15㎡前後かそれ以下の物件がメインになってくるでしょう。
同じ23区内でも、江戸川区、葛飾区など少し中心を外れれば専有面積が40㎡をこえる物件も少なくありません。このぐらいの広さなら、2LDK以上の間取りも視野に入りやすくなります。国土交通省が示す最低居住面積水準では一人暮らしでも25㎡ですので、余裕のある間取りを希望する場合は住む場所を考えることが大切です。

● それ以外の地域の場合
30〜60㎡の専有面積の1LDKだけでなく、2LDKや3LDKの広い部屋まで視野に入れられます。東京23区内と比較すると数ランク広い部屋に住めるでしょう。一人暮らしでは広すぎる場合があるかもしれませんが、二人暮らしや子育て世帯に適した生活空間を確保できます。


年収400万円の家賃目安で住める部屋

東京23区内でも特に都心エリアに住みたい場合や1Kや1LDKで専有面積30㎡以上の広い部屋を選びたいと思った場合、家賃の相場は10万円を超えてきます。もちろん年収400万円で家賃10万円の部屋に住むことは可能。例えば毎月の手取り額が22万円だった場合、家賃を引いた12万円の中から食費や光熱費、交際費、交通費などを捻出する形です。一人暮らしの自炊が苦にならない人や趣味や交際費にお金がかからない人であれば、節約をしながら生活していけるのではないでしょうか。

ただし毎月の貯金額が限られるため旅行に行ったり、家電や家具を買い替えたりするには事前に資金計画を立てておくことが必要です。また将来的に結婚する、子どもが生まれるといったライフスタイルの変化が訪れた場合には生活が苦しくなることもあります。現在の段階で払える家賃を考えるだけではなく、5年後・10年後まで継続的に払っていけるかどうかという長期的な視点を持つことが大切です。


【世帯別】年収400万円の生活費内訳

年収400万円の家賃目安は?世帯による違いや生活レベルを解説

具体的に年収400万円の生活レベルとはどのようなものなのでしょうか? 生活費内訳を一人暮らし・二人暮らし・子育て世帯の場合にわけて整理してみました。上述の手取り目安の平均として24万円の家賃目安7.2万円で設定しています。

【年収400万円の生活費内訳(手取り24万円の場合)】
項目 一人暮らし 二人暮らし 子育て世帯
家賃 7.2万円 7.2万円 7.2万円
食費 4万円 4.5万円 5.5万円
水道光熱費 1万円 1.5万円 1.5万円
通信費 1万円 1.5万円 1.5万円
交通費 0.5万円 0.5万円 0.5万円
交際費 2万円 2万円 2万円
娯楽費 1万円 1万円 1万円
医療費 0.5万円 1万円 1.5万円
その他雑費 2.5万円 2万円 2万円
養育費 0.5万円
教育費 0.5万円
貯金 4.3万円 2.8万円 0.3万円
合計 24万円 24万円 24万円

 一人暮らしの場合の生活レベル      

年収400万円の一人暮らしであれば月々4万円程度、1年間で50万円弱の貯金ができます。冠婚葬祭のような急な出費にも対応できる上に、2年間も貯金を続けられれば100万円前後の自動車を購入できる計算です。自動車の維持費は一般的には月々3〜4万円が目安とも言われているので、貯金額は心許なくなりますが生活が困窮するほどではありません。ただし駐車場を別途借りる必要がある場合には、軽自動車を購入するなどして維持費を削減し駐車場代に充てることになります。

食費は一日あたり平均1,300円程度。例えば朝食300円、昼食500円、夕食500円のような割り振りが考えられます。普段の食事はワンコインランチやワンコイン弁当で済ませて自炊などで食費を節約する日を作れば、定期的に外食を楽しむこともできるでしょう。

上記の目安よりも生活費が抑えられる場合、例えば食費を月々3万円、貯金額も2万円まで減らしたり、さらに交際費や娯楽費を減らせたりするのであれば家賃を10〜13万円程度まで上げることも可能です。

毎日の食事が楽しみでお金をかけたい、自動車や家電にこだわってオシャレな生活をしたい、貯金をするのが趣味という人は家賃を5〜6万円に抑えて、食費や貯金などの生活費に月々1〜2万円を上乗せすることを考えてみてください。いずれにしても年収400万円もあれば、一般的な一人暮らし生活を東京都内で十分に続けられることがわかります。

 二人暮らしの場合の生活レベル     

同棲や結婚により二人暮らしの生活になる場合は、一人暮らしの時とは違って間取りが1Kで良いという訳にはいきません。二人分の生活空間を確保して衣類や荷物を収納するためにも、ある程度の広さと1LDKや2DK以上の間取りを確保する必要があります。居住エリアを変えない場合、家賃は同じでも住める家の専有面積は狭くなることに注意してください。

二人分の生活を維持するために食費や水道光熱費、通信費、医療保険なども増加します。携帯電話・スマートフォンは格安SIMに変更して家族割も適用、医療保険もネット保険など安価なもので済ませるなどの工夫により固定費を下げることが節約の第一歩です。

食費は一日平均1,500円程度になるので自炊で節約して、例えば朝食300円、昼食500円、夕食700円のように考える必要があります。二人分の食事を一度に作ることで食費を抑えて生活をしましょう。早朝に二人分の朝食とお弁当を手作りして、仕事先で食べるようなイメージです。月1回くらいの頻度であれば外食を二人で楽しむ程度の余裕があるかもしれません。

月々の貯金額が3万円弱、年間貯金額は30万円程度になります。2〜3年も貯金を続ければ60〜100万円程度の自動車を購入することはできます。しかしもし自動車を購入してしまうと維持費で生活が苦しくなるかもしれません。また二人分の自動車を持つことは現実的ではないでしょう。移動手段として原動機付自転車や電車なども併用していくことになります。

上記の目安より娯楽費や交際費などを減らせるのであれば、家賃10万円程度の物件に住むこともできます。二人ともインドア派で友人も少ない場合には、自宅での生活を充実させるために検討してみても良いかもしれません。

一方で貯金を一人暮らしと同レベルの5万円にしたい、定期的な外食も見込んで食費を月々6万円程度までかけたいのであれば家賃を5万円台にまで抑えなければなりません。

一人暮らしの時よりも節約する場面が増えますが、年収400万円でも東京都内で二人暮らしの生活を慎ましやかに続けられることがわかります。

 子育て世帯の場合の生活レベル     

子育て世帯の場合、最低限必要な間取りは二人暮らしと同程度の1LDKや2DKですが生活費はさらなる節約が求められます。水道光熱費を同水準に維持できたとしても、子どもにかける食費だけでなく教育費や養育費などが増加。将来に備えて学資保険の加入も必要です。上記の生活費は子どもが一人っ子でまだ年齢が低い状況を想定していますが、子どもが成長すると学習塾の費用や授業料などの負担が増えることに注意してください。   

食費は一日平均で約1,800円なので、例えば朝食400円、昼食700円、夕食700円のような配分になります。一人暮らしや二人暮らしであれば炭水化物中心の安い食生活も考えられますが、子育て世帯では子どもに十分な栄養を取らせることも大切。炭水化物、野菜、タンパク質をバランスよく取り入れるためには食材の購入方法にも節約の工夫をしましょう。二人暮らしのケースと同様に、早朝に家族全員分の朝食とお弁当をまとめて手作りすることで食費を節約します。家族で外食をするのは本当に特別な日だけになりそうですね。

食費を節約しているにも関わらず月々の貯金額は0.3万円なので急な出費に対してかなり不安が残ります。自炊が苦手な人にとってはかなり窮屈な生活に感じられるでしょう。自動車の購入は諦めた方が良いかもしれません。子どもを保育園や幼稚園へ送り迎えするには自転車を活用したりすることになります。旅行する頻度も多くはないですが、遠出する機会があるときは電車移動ではなくレンタカーを借りて交通費を下げることもポイントです。

上記の目安では娯楽費や交際費は多めに見積もっています。これらを削って家賃10万円の物件に住むことも考えられますが、急な出費に備えて貯金に回したいところ。現実的には家賃8万円まで上げるのが精一杯でしょう。しかし家賃を7.2万円から8万円に増やしても、住める物件に大きな違いはありません。

より良い食材や家具・家電を購入するために食費や貯金を1〜2万円程度増やすのであれば、家賃を5〜6万円まで下げる必要があります。

子育て世帯ではかなりの節約をしていかなければ、年収400万円で東京都内で生活していくことは難しいでしょう。将来的に子どもが増えることが見込まれるのであれば、生活が成り立たなくなる可能性もあります。早い段階からダブルインカムなどにより収入アップを検討した方が良いでしょう。

年収400万円で都内に住みたい人の物件の探し方

年収400万円の家賃目安は?世帯による違いや生活レベルを解説

それでは年収400万円の人が都内で物件を探す時のポイントを紹介します。ここでは最低居住面積水準(一人暮らし:25㎡、二人暮らし・子育て世帯:30㎡)を満たす物件に住むことを想定しています。家賃を抑えたい人と抑えたくない人に分けて整理していますので、ぜひ参考にしてみてください。


家賃を抑えたい人の物件の探し方

家賃5〜8万円程度で住める都内のおすすめ地域としては府中市や立川市、町田市などが挙げられます。都心までは電車で40〜60分程度かかるので通勤・通学に難はありますが、年収400万円でもゆとりのある生活ができるでしょう。

東京23区内では葛飾区や江戸川区などのいわゆる下町エリアも比較的家賃が抑えられています。しかし港区、千代田区、渋谷区、中央区などの都心エリアは狭小物件だとしても家賃10万円前後が相場となるため、住めないと思ったほうが良いです。

東京23区外であれば1LDKや2DKのような広めの間取りで新築、駅から近いといった好条件の家を見つけることもできます。しかし東京23区内になると下町エリアでも駅から遠くなったり、築年数が古くなったりと制限が増えてくるようです。

一人暮らしで自動車や原動機付き自動車などの移動手段を持っているのであれば、家賃5〜8万円で東京23区内に住むこともできます。自宅での快適な生活よりも通勤・通学の時間を減らしたい人には合うかもしれません。

二人暮らしの場合は最低居住面積水準が30㎡程度必要になるので、一人暮らしと同じ家賃であっても居住エリアを1ランク落として広さや間取りを確保しましょう。子育て世帯の場合は、下町エリアの間取り2DK程度の物件を選ぶこともできますが、実際には都心から離れた地域を選んだ方が賢明です。自動車がなくとも駅が近い物件を選べば移動手段は確保できますし、築年数が古い物件では周りの家の音が漏れてくることもあるからです。家賃を抑えながらも、子どもが走り回れる広さがあって音が周りに響かない新築の物件を選びたいですね。


家賃を抑えたくない人の物件の探し方

生活費を節約して家賃に10〜13万円程度振り分けられる場合、年収400万円でも都内で住めるエリアは大きく広がります。一人暮らしであれば東京23区内の港区、千代田区、渋谷区、中央区などの都心エリアの物件を探してみても良いでしょう。

二人暮らしの場合は墨田区や世田谷区、杉並区などにある物件が候補に入ります。しかしどちらの場合も築年数は15年以上で、間取りも1Kまたは1LDK程度、駅からは遠いなどの制約が付くかもしれません。また子育て世帯の場合は家賃を抑えても毎日の生活がギリギリの状態ですので、家賃を抑えたくないという希望は叶えられないでしょう。

都内でも空間にゆとりのある生活をしたい人は、下町エリアなどの都心から離れた地域を対象に探していけば広い間取りで新築の家を見つけられます。


  まとめ   

都内で年収400万円の人が住む家賃の目安は6〜8万円です。住む地域にもよりますが1K、1LDK、2DKの間取りを選ぶことになります。一人暮らしの生活であれば、目安よりも高い家賃を払ってより広い家に住んだり、自家用車を持ったり、定期的に外食したりと比較的自由な生活ができるでしょう。しかし二人暮らしになると徐々に生活は厳しくなり、生活費を工夫して節約する必要がでてきます。子育て世帯ではかなりの節約が求められます。

都内で家賃をおさえるためには、いわゆる下町エリアを選んだり、駅から遠い、築年数が古いなどの条件が限られる物件を探すことになります。一人暮らしであれば、目安よりも高い家賃を設定して、港区や千代田区などの中心エリアに住むこともできます。子育て世帯では都心から離れた地域を探して、子どもが走れるスペースのある物件を見つけることがおすすめです。自分のライフスタイルに合わせて重視するものを見極めて、無理をせずに適切な家賃で生活することが大切です。


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