
それぞれの屋根材のメリット・デメリットをしっかりと把握したうえで、後悔のない選択をしたいですよね。
そこで本記事では、おすすめの屋根材を10種類紹介します。
屋根材を選ぶときのポイントや施工事例も取り上げるので、本記事を最後まで読めば、マイホームに最適な屋根材が見つかるはずです。
- 屋根材を選ぶときのポイント3つ
- 屋根材の種類おすすめ10選!
- 屋根材に迷ったらおすすめのメーカー・商品8選!
- おすすめの屋根材と一緒に把握しておこう!屋根の形状と勾配
- 屋根材リフォームで業者を選ぶときのポイント4つ
- モダンな雰囲気の瓦屋根の施工事例を紹介!
- カーポートの屋根はホームセンターで買った道具でDIYできる?
- 屋根材に関するよくある質問
- 屋根材にもこだわって理想のマイホームに仕上げよう!
屋根材を選ぶときのポイント3つ

まずは、屋根材を選ぶときのポイントを3つ紹介します。
1.価格
2.耐用年数
3.デザイン性
気になる屋根材があれば、まずは上記の3つを確認するようにしましょう。
以下で詳しく解説していきます。
1.価格
工事を依頼するうえで最も気になるポイントが「価格」ですよね。
屋根材に何を選ぶかによって、工事価格は大きく変動します。したがって、興味がある屋根材があれば、まずはしっかりと「価格」を把握するようにしましょう。
一般的には、安い屋根材ほど耐用年数が短く、高い屋根材は耐用年数が長くなります。
予算やメンテナンスの頻度を考慮したうえで、自分たちに合った屋根材を選びましょう。
2.耐用年数
「耐用年数」も、屋根材を選ぶうえで重要なポイントです。
耐用年数とは、屋根材の葺き替え工事(交換)が必要になる時期の目安のこと。
先述したように、耐用年数が長い屋根材は価格が高くなり、耐用年数が短いと価格が安くなる傾向にあります。
屋根材の価格だけ見ると「高い」と感じても、その分長持ちするので、結果的にはコストパフォーマンスに優れているかもしれません。
耐用年数と価格を照らし合わせて、最適な屋根材を選びましょう。
3.デザイン性
屋根材によって「デザイン性」も大きく変わります。
したがって、「マイホームをおしゃれに見せたい」と考えている方は、デザインにもこだわって屋根を選ぶと良いでしょう。
特にデザイン性が高いといわれている屋根材は、「アスファルトシングル」や「粘土瓦」です。
施工事例などを確認して、自分好みのデザインの屋根材を見つけてください。
屋根材の種類おすすめ10選!
それでは、おすすめの屋根材を10種類紹介していきます。
1.ガルバリウム鋼板
2.化粧スレート
3.天然スレート
4.陶器瓦
5.セメント・コンクリート瓦
6.アスファルトシングル
7.トタン
8.ジンカリウム鋼板
9.陶板
10.銅板
それぞれの屋根材のメリット・デメリットや価格、耐用年数も詳しく解説していきます。
屋根材選びの参考にしてください。
1.ガルバリウム鋼板

金属屋根材の中でも最も人気が高いのが「ガルバリウム鋼板」です。
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛・シリコンの合金をメッキ加工した建材のこと。
耐久性が高く軽量で扱いやすいので、屋根材として取り入れる方が増えています。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・耐用年数が長め ・軽量で耐震性が高い ・錆びにくい |
・防音性が低い ・傷や凹みに弱い |
ガルバリウム鋼板は丈夫で軽量なので、屋根の葺き替え工事だけではなく、カバー工法にも適しています。
また、軽量で建物にかかる負担が少なく、耐震性が高いのも魅力的ですね。
一方で防音性が低く、雨音などが響いてしまうのがデメリットです。
傷や凹みにも弱いので、こまめなメンテナンスが必要になるかもしれません。
施工価格は1㎡あたり6,000円〜12,000円程度。耐用年数は30年〜40年ほどです。
価格は安くはありませんが、耐用年数が比較的長いので、コストパフォーマンスに優れた屋根材だといえるでしょう。
2.化粧スレート

現在は金属屋根にトップの座を譲っていますが、多くの住宅の屋根に採用されてきたのが「化粧スレート」です。
「カラーベスト」や「コロニアル」と呼ばれる場合もあります。
化粧スレートとは、セメントと繊維材料を混ぜて薄い板状にした屋根材のこと。
工事価格が安いので、「屋根にはそこまで費用をかけたくない」と考えている方におすすめです。
化粧スレートのメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・施工価格が安い ・色やデザインが豊富にある ・施工できる業者が多い |
・割れやすい ・こめまなメンテナンスが必要 |
化粧スレートは古くから住宅に採用されてきた屋根材なので、色やデザインが豊富にあります。対応できる業者も多いので、業者選びに困ることもないでしょう。
ただ、雨風など気候が原因で割れやすいのが難点です。苔や藻も生えやすいので、5年に1度はひび割れのチェックやメンテナンスを行うのがおすすめです。
施工価格は1㎡あたり4,000円〜8,000円程度。耐用年数は、しっかりとメンテナンスを行っていれば20年〜30年ほどです。
3.天然スレート
「天然スレート」とは、粘板岩などの天然石から作られた薄い板状の屋根材のこと。
希少性が高く施工も難しいので、屋根材に採用している住宅はまだまだ少ないです。
しかし、自然の風合いを表現できるので、化粧スレートよりも高級感がある外観に仕上げられます。
天然スレートのメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・耐用年数が長い ・高級感が出る ・防水性が高い |
・価格が高い ・施工できる業者が少ない ・化粧スレートよりも重い |
天然スレートは、明治時代に建てられた重要文化財にも使用されているほど耐用年数が長いです。
また、素材そのものに耐水性があるので、防水加工は不要。塗装メンテナンスも必要ないので、1度取り入れれば手間がかからない屋根材だといえるでしょう。
ただ、値段が高く、施工できる業者が少ないという難点もあります。化粧スレートよりも重量があるので、耐震性も下がると考えておきましょう。
1㎡あたりの施工価格は10,000円以上、耐用年数は20年以上です。詳しく知りたい方は、天然スレートを取り扱っている業者に問い合わせてみてください。
4.陶器瓦

「陶器瓦」は、日本で古くから採用されてきた屋根材です。
「粘土瓦」「日本瓦」「和瓦」などと呼ばれる場合もあります。
デザイン性が高いので、和風の住宅の屋根材として取り入れると、外観が一気に引き締まります。
陶器瓦のメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・耐用年数が長い ・メンテナンスがほぼ必要ない ・断熱性が高い ・防音性が高い |
・耐震性が低い ・価格が高い |
陶器瓦の1番の魅力は、耐用年数の長さです。50年以上使い続けられます。
瓦のずれや破損がない限りメンテナンスも必要ないので、手間がかからない屋根材だといえるでしょう。
また、断熱性や防音性にも優れています。
ただ、陶器瓦は他の屋根材に比べると重量があるので、住宅にかかる負担が大きいです。耐震性が低くなるので、地震による影響は受けやすくなるかもしれません。
1㎡あたりの施工価格は9,000円〜12,000円程度と高額です。
5.セメント・コンクリート瓦
セメントや砂を瓦状に固めた屋根材が「セメント瓦(コンクリート瓦)」です。
一昔前までは主流の屋根材でしたが、他にも優れた屋根材が登場しているので、現在ではほとんど使われなくなっています。
セメント瓦のメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・瓦のデザインを安く取り入れられる ・断熱性が高い ・防音性が高い |
・陶器瓦よりも耐用年数が短い ・耐震性が低い ・定期的な塗装が必要 |
セメント瓦のメリットは、価格の安さです。1㎡あたりの施工価格は6,000円〜8000円程度。
「屋根に瓦のデザインを取り入れたいけど、陶器瓦は高すぎる…」と悩んでいる方におすすめできるでしょう。
ただ、陶器瓦に比べると耐用年数が短く、30年程度です。10年に1度は塗装のメンテナンスも必要になるので、結果的には費用がかさむかもしれません。
6.アスファルトシングル

アメリカで主流の屋根材で、近年になってようやく日本にも普及してきた屋根材が「アスファルトシングル」です。
ガラス繊維にアスファルトを染み込ませ、表面に砂粒や石粒を吹きかけて作られます。
シート状の屋根材なので軽量で扱いやすく、複雑な形状の屋根にも対応できますよ。
アスファルトシングルのメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・価格が安い ・軽量で耐震性が高い ・割れない ・錆びない |
・強風で剝れる場合がある ・苔や藻が生えやすい ・施工できる業者が少ない |
アスファルトシングルの魅力は価格の安さです。
1㎡あたりの施工価格は5,000円〜6,000円程度。マイホームにかかる費用を節約したい方にはぴったりです。
加えて、瓦屋根の「重さ」、スレート屋根の「割れやすさ」、金属屋根の「錆びやすさ」を全てクリアしています。総合的に見ても扱いやすい屋根材だといえるでしょう。
ただ、強風で剝れやすいというデメリットもあります。表面がざらざらしているので、苔や藻も生えやすいです。
耐用年数は長くも短くもなく、20年〜30年程度。施工できる業者がまだまだ少ないので、業者選びは慎重に行いましょう。
7.トタン

以前は主流の屋根材の一つだった「トタン」。亜鉛でメッキ加工した薄い板状の金属屋根です。
トタンよりも機能面で優れているガルバリウム鋼板が登場したので、使われる機会が少なくなっています。
トタンのメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・価格が安い ・軽量で耐震性が高い |
・耐用年数が短い ・断熱性が低い ・防音性が低い ・錆びやすい |
表を見るとわかるように、トタンはデメリットが多い屋根材です。
耐用年数が10年〜20年と短く、錆びやすいのでこまめなメンテナンスも必要になります。
断熱性や防音性も低いので、生活していて不自由感じることもあるかもしれません。
ただ価格は安いので、「長持ちしなくても良いから安く施工してほしい」という方にはおすすめできるでしょう。
1㎡あたりの施工価格は5,000円〜6,000円程度です。
8.ジンカリウム鋼板
「ジンカリウム鋼板」は、ガルバリウム鋼板と並んで注目されている金属屋根材です。
組成自体は、ガルバリウム鋼板とほぼ同じ。表面が砂粒でコーティングされている点が、ガルバリウム鋼板との違いだと考えてください。
メリット | デメリット |
---|---|
・遮音性が高い ・断熱性が高い ・塗装の必要がない |
・価格が高い ・ガルバリウム鋼板よりは重い |
ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板の弱点だった「防音性の低さ」を克服しています。表面に吹き付けられている砂粒が、雨水が当たった際の振動を和らげてくれるからです。
また、熱伝導率が低いので、外気温の影響も最小限に抑えてくれます。
定期点検は必要ですが、大きなトラブルがなければ塗装メンテナンスも必要ありません。
ただ、ガルバリウム鋼板に比べると、少し値段が高くなります。1㎡あたりの施工価格は8,000円〜14,000円程度。
耐用年数は、ガルバリウム鋼板と同じく30年〜40年です。
9.陶板
陶器瓦と同じ素材を軽量化したものが「陶板」です。
「陶器瓦を使いたいけど、重いので地震の影響が心配」という方におすすめできるでしょう。
陶板のメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・陶器瓦よりも軽い ・耐用年数が長い ・メンテナンスがほぼ必要ない |
・施工価格が高い ・金属屋根やスレート屋根よりは重い |
陶板は陶器瓦と同じ素材を使用しているので、耐用年数は50年以上と長いです。
破損がない限り、特別なメンテナンスも必要ありません。
ただ、施工価格は陶器瓦よりもさらに高くなり、1㎡あたり16,000円以上です。
かなりの費用がかかるので、慎重に検討してから導入を決めましょう。
また、陶器瓦よりも軽いとはいえ、金属屋根やスレート屋根に比べると重量があります。
耐震性を最優先にしたいなら、他の屋根材を検討した方が良いかもしれません。
10.銅板

住宅屋根の候補としては現実的ではありませんが、最も耐用年数が長い屋根材が「銅板」です。
お寺などの特殊建築物に使用される場合が多く、年月が経てば経つほど味わい深くなります。
銅板のメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・耐用年数が長い ・メンテナンスがほぼ必要ない ・軽量で耐震性が高い |
・価格が高い ・施工できる業者が少ない |
銅板の耐用年数は、なんと60年以上。錆びても悪影響が出ないので、メンテナンスもほぼ必要ありません。
ただ、施工価格は1㎡あたり25,000円〜と高額です。対応できる業者も非常に少ないので、導入したい場合はまずは業者探しから始めましょう。
屋根材に迷ったらおすすめのメーカー・商品8選!

屋根材選びに迷ったらおすすめのメーカー・商品を、8つ紹介します。
1.ケイミュー株式会社
2.アイジー工業株式会社
3.ニチハ株式会社
4.大和スレート株式会社
5.丸鹿セラミックス株式会社
6.三州瓦
7.淡路いぶし瓦
8.山内金属株式会社
同じ種類の屋根材でも、メーカーによって特徴は少しずつ異なります。
これから屋根材を決めようと思っている方は、目を通しておきましょう。
1.ケイミュー株式会社
「ケイミュー株式会社」は、「クボタ」と「松下電工(現パナソニック)」が統合して誕生した屋根材・外壁材のメーカーです。
スレート屋根の人気商品である「コロニアル」を開発・販売しています。
コロニアルは、軽量で耐震性が高いスレート屋根材です。ほとんどの業者が取り扱っているので、工事も依頼しやすいでしょう。
ベーシックなものの他に、高耐久・高寿命なコロニアルも販売されているので、気になる方はチェックしてみてください。
2.アイジー工業株式会社
「アイジー工業株式会社」は、主に金属屋根材や断熱外壁材を開発・販売しているメーカーです。
人気商品は、アイジールーフの「スーパーガルテクト」。優れた断熱性・遮熱性を備えており、軽量で耐震性も高いです。
また「穴あき保証25年」がついているので、金属屋根が初めての方でも安心して導入できるでしょう。
公式サイトでは施工事例を確認できるので、ぜひチェックしてみてください。
3.ニチハ株式会社
「ニチハ株式会社」は、さまざまな建材を扱うメーカーです。屋根材部門では、金属屋根材とアスファルトシングルを扱っています。
アスファルトシングルの「アルマ」は、デザイン性が高くて人気を集めている商品です。やわらかい素材感と天然石のグラデーションが特徴で、どんなスタイルの住宅にも合わせられます。
アスファルトシングルで心配な「屋根材の剝れ」も、10年間保証が付いているので安心です。
ただ、積雪が多い地域の住宅には施工できないので注意してください。
4.大和スレート株式会社
「大和スレート株式会社」は、屋根材の専門メーカーです。開発と販売だけではなく、施工まで自社で行っています。
人気商品である「バンビーノ・テゴラ」は、高級感がある屋根に仕上がるセメント瓦です。6種類のカラーが用意されているので、どんな住宅の屋根にも合わせやすいでしょう。
瓦と屋根下地の間で空気が循環するように作られているので、夏は涼しく、冬は温かく過ごせるのも魅力的です。
5.丸鹿セラミックス株式会社
「丸鹿セラミックス株式会社」は、瓦屋根や輸入建材を扱っているメーカーです。
取扱業者が少ない天然スレートを販売しています。
「天然スレートPart2」は、天然スレートに平板瓦の施工性をプラスした商品。大幅なコストダウンと工期の短縮を実現しています。
耐候性や防水性が高いので、地域を選ばず住宅に導入できますよ。
「天然スレートをマイホームに取り入れてみたい」と考えている方は、ぜひ検討してみてください。
6.三州瓦
「三州瓦」は、愛知県西三河地方で生産されている陶器瓦です。日本三大瓦の一つで、江戸時代から生産されています。
良質な粘土から作られており、雨風や冬の寒さに強いのが特徴。さまざまなデザインがあるので、和風はもちろん、洋風の住宅にも導入できますよ。
一つひとつ丁寧に製造されているので、1度導入すればメンテナンスが必要ないのも魅力的です。
7.淡路いぶし瓦
「淡路いぶし瓦」は、淡路島の粘土を使用して作られた陶器瓦です。日本三大瓦の一つで、いぶし瓦の生産量日本一を誇っています。
発色の良さと色持ちの長さが淡路いぶし瓦の魅力。深い光沢が高級感をプラスしてくれるので、住宅が美しい外観に仕上がります。
また、断熱性・遮音性に優れており、地震や火災に強いところもメリットです。
8.山内金属株式会社
「山内金属株式会社」は、主に金属屋根材を開発・販売しているメーカーです。
人気商品は、銅板の「一文字はやぶき」。豊富なカラーバリエーションと施工のしやすさで注目を集めています。
住宅に導入する方は少ないですが、病院や工場、お寺など、さまざまな建物に使用されていますよ。
おすすめの屋根材と一緒に把握しておこう!屋根の形状と勾配

マイホームを建てるなら、屋根材の種類だけではなく「屋根の形状」や「屋根の勾配」も決めなければなりません。
「屋根の形状」や「屋根の勾配」は、一度住宅を建ててしまうと、変更するのが難しくなります。
リフォームができないわけではありませんが、高額な費用がかかるのであまりおすすめできません。
後悔のないように、「屋根の形状」や「屋根の勾配」もしっかりと検討するようにしましょう。
以下で詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
屋根の形状
屋根材と同様に、マイホームの印象を大きく左右するのが「屋根の形状」です。
代表的な屋根の形状を以下にまとめました。
・切妻屋根…1番上の棟から2方向に傾斜している一般的な屋根
・寄棟屋根…1番上の棟から4方向に傾斜している
・片流れ屋根…1番上の棟から1方向に傾斜している
・招き屋根…2面の屋根が段違いに設置されている
・陸屋根…屋根が水平で屋上がある
「寄棟屋根」のように傾斜面が多い方が、雨水が分散して流れるので、雨漏りのリスクが低いです。
また、紫外線や雨風の影響も分散されるので、屋根の劣化も抑えられます。
逆に「片流れ屋根」のように傾斜面が少ないと、雨漏りや劣化のリスクが高くなりますよ。
ただ「片流れ屋根」には、デザイン性の高さや施工費用の安さなどのメリットもあります。
自分が何を優先したいのかによって、選ぶべき屋根の形状も変わってくるといえるでしょう。
屋根の勾配
「屋根の勾配」の種類は、大きく分けると3つあります。
・急勾配屋根…勾配が6寸以上
・並勾配屋根…勾配が3寸~5寸
・緩勾配屋根…勾配が3寸未満
急勾配屋根の方が水はけが良くなるので、雨漏りのリスクを減らせます。
ただ、強風の影響を受けやすくなるのが難点です。
一方で緩勾配屋根だと、雨漏りのリスクは高くなりますが、強風の影響は受けにくいです。
いずれにもメリット・デメリットがあるので、慎重に判断していきましょう。
屋根材リフォームで業者を選ぶときのポイント4つ

屋根材リフォームで業者を選ぶときのポイントを、4つ紹介します。
1.複数の業者に見積りを依頼する
2.保証やアフターフォローが充実している業者を選ぶ
3.口コミ・評判を確認する
4.施工事例をチェックする
同じ屋根材でも、依頼する業者によって仕上がりや価格は大きく変動します。
選び方のポイントをしっかりと把握して、信頼できる業者の工事を依頼しましょう。
以下で詳しく解説していきます。
1.複数の業者に見積りを依頼する
初めから1つの業者に絞るのではなく、3社〜4社に見積りを依頼するようにしましょう。
複数の業者から見積りを出してもらえば、料金の相場がわかります。
大幅に金額が高い業者に依頼してしまったり、安い料金で手抜き工事をされてしまったり、というようなリスクを減らせますよ。
いずれの業者も同じような値段の見積り内容であれば、しっかりと比較して、お得に施工してもらえる業者を選びましょう。
2.保証やアフターフォローが充実している業者を選ぶ
保証やアフターフォローの内容も確認しておきましょう。
屋根の施工は、決して安い工事ではありません。高い料金を払ったのにすぐに不具合が起きてしまったら、お金を無駄にしてしまったような気持ちになりますよね。
業者が提供している保証内容はもちろんですが、屋根材自体に付いている保証内容も確認しておきましょう。
「穴あき25年保証」などが付いている屋根材であれば、安心して利用できます。
万が一の事態も考えて、保証やアフターフォローの内容もしっかりとチェックしておくのがおすすめです。
3.口コミ・評判を確認する
業者の口コミ・評判を参考にするのもおすすめです。
実際に利用した人のリアルな意見は、どんな情報よりも参考になります。利用者の満足度が高ければ高いほど、信頼できる業者だということです。
また口コミには、施工技術はもちろんですが、業者の対応の仕方についても記載されている場合が多くあります。
工事をお願いするなら、丁寧に対応してくれる業者を選びたいですよね。
依頼してから後悔しないためにも、利用者の口コミ・評判を確認しておくようにしましょう。
4.施工事例をチェックする
施工事例があれば、前もって確認しておくようにしましょう。
屋根工事の実績が豊富な業者なら、公式サイトやSNSなどで施工事例を紹介している場合が多いです。
実際に写真を見れば、業者の能力の高さもある程度判断できるはず。完成のイメージも湧きやすくなりますよね。
想像していた仕上がりと違ったら、屋根材を変更することもできるでしょう。
もし公式サイトやSNSなどに施工事例がなければ、業者に直接問い合わせてみてください。
モダンな雰囲気の瓦屋根の施工事例を紹介!
「瓦屋根といえば和風の住宅」というイメージを抱いている方は多いでしょう。
しかし、瓦屋根はモダンな雰囲気の住宅にもマッチする屋根材です。
以下の施工事例を見てみましょう。
こちらは、やまぜんホームズ様の伊勢明和展示場の物件です。
明るいブラウンの瓦屋根のおかげで、住宅に可愛らしい印象がプラスされています。
郊外に佇むおしゃれな喫茶店のようにも見えますよね。
ブラウンは太陽の光を反射する色なので、夏場の室温上昇を抑えられるというメリットもあります。
洋風の住宅に瓦屋根を取り入れたい場合は、上の施工事例のような、フラットタイプの陶器瓦を検討するのもおすすめですよ。
カーポートの屋根はホームセンターで買った道具でDIYできる?

「カーポートの屋根が傷んできたな」と感じたら、DIYでも交換が可能です。
カーポートのDIYには、以下のような屋根材を使用します。
・ポリカーボネート板…耐久性が高く、軽量で安い
・スチール折板…値段は高いが、丈夫なカーポートにできる
・塩化ビニル樹脂…一昔前までは主流だったが、耐久性に劣る
いずれもホームセンターで購入できるので、予算や耐久性を考えて最適な屋根材を選びましょう。
大まかな施工の手順は以下の通りです。
1.古い屋根を取り外す
2.下地の溝を掃除する
3.新しい屋根材を最適な大きさにカットする
4.新しい屋根材を取りつける
5.留め具で固定する
施工内容は比較的簡単ですが、高所での作業になります。怪我や事故には細心の注意を祓って行いましょう。
屋根材に関するよくある質問

最後に、屋根材に関するよくある質問3つに回答します。
マイホームの屋根材には軽量なものを選んだ方が良い?
軽量な屋根材の方が建物にかかる負担がすくなくなるので、耐震性が高くなります。
したがって、地震への備えを最優先にしたい方は、軽量な屋根材を選ぶと良いでしょう。
しかし、陶器瓦のような重量がある屋根材にも、メリットは沢山あります。
メリット・デメリットを把握したうえで、総合的に判断して屋根材を選ぶのがおすすめです。
本記事ではそれぞれの屋根材のメリット・デメリットを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
倉庫におすすめの屋根材は?
倉庫の屋根には、「波形スレート」や「折板屋根」がおすすめです。
「波形スレート」とは、化粧スレートと同じ素材を波のような形にした屋根材のこと。
「折板屋根」は、金属板をジグザグ状に折り曲げた屋根材のことです。
断熱性・遮音性・耐火性などに優れているので、音が響くのを防いだり、火災から守ってくれたりといったメリットがあります。
カバー工法を行うならどんな屋根材がおすすめ?
カバー工法には、軽量な屋根材がおすすめです。
既存の屋根の上に新しい屋根材を被せることになるので、重い屋根材を施工してしまうと、屋根材全体の重量がかなり大きくなります。
建物に負担がかかり、地震の影響を受けやすくなってしまいますよ。
したがって、以下のような軽量な屋根材を選ぶようにしましょう。
・ガルバリウム鋼板
・ジンカリウム鋼板
・アスファルトシングル
屋根材にもこだわって理想のマイホームに仕上げよう!

マイホームの「住みやすさ」に大きく影響を与えるのが屋根材です。
価格や耐用年数はもちろんですが、断熱性や防音性、耐候性なども含めて、総合的に判断しなければなりません。
本記事で紹介した屋根材はいずれもおすすめできるものばかりですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
よく比較・検討したうえで、マイホームに最適な屋根材を選んでくださいね。
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