
ここでは、
・ガルバリウム鋼板屋根のメリット・デメリット
・ガルバリウム鋼板屋根の価格・耐用年数・メンテナンス
・ガルバリウム鋼板屋根の後悔・失敗実例
・ガルバリウム鋼板屋根の種類とメーカー
・ガルバリウム鋼板屋根の勾配と葺き方
・ガルバリウム鋼板屋根へのリフォーム費用(葺き替え・カバー工法)
・ガルバリウム鋼板屋根の助成金
など、ガルバリウム鋼板屋根に関する項目を解説します。
ガルバリウム鋼板の屋根は、適切にメンテナンスをすれば、25~30年は良好な状態を保てるよ。
ここでガルバリウム鋼板の特徴をしっかり学ぼう!
- ガルバリウム鋼板とは
- ガルバリウム鋼板屋根のメリット
- ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
- ガルバリウム鋼板屋根の価格と耐用年数
- ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス
- ガルバリウム鋼板の屋根は後悔する?失敗事例を学ぶ
- ガルバリウム鋼板屋根の種類・メーカー
- ガルバリウム鋼板屋根の勾配と葺き方
- ガルバリウム鋼板屋根の葺き替え・カバー工法の費用
- ガルバリウム鋼板屋根の工事費用を抑えるには?助成金はある?
- ガルバリウム鋼板屋根にリフォームしよう!
ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキした金属材のことを指します。「金属名」のように思われやすいですが、実は「商品名」です。
1970年代にアメリカで開発され、日本でも2000年代から次第に採用されるようになりました。
以前は安価で施工期間が短いトタン板が主流でしたが、錆びにくく、耐久性・耐熱性に優れたガルバリウム鋼板が登場して以来、広く普及しています。
住宅金融支援機構の「【フラット35】住宅仕様実態調査報告(令和5年度)」によると、「ガルバリウム鋼板またはジンカリウム鋼板(※)」が37.8%と、屋根材のトップシェアを占めています。
※ジンカリウム鋼板は主に海外で使用されるガルバリウム鋼板の名称。ガルバリウム鋼板と同じ組成で、石粒を付着させていることから石粒付き鋼板と呼ばれることも。
ガルバリウム鋼板屋根のメリット

ガルバリウム鋼板のメリットは以下の4点があげられます。
・耐久性が高い
・軽量で耐震性に優れている
・費用対効果が高い
・加工しやすい
耐久性が高い
屋根は風雨にさらされることから、高い耐久性が求められます。
ガルバリウム鋼板は、従来のトタン屋根に比べて3~6倍の耐久性を持つ素材。積雪や酸性雨、海沿いの環境でも優れた性能を発揮します。ただし、金属材なので錆びには注意が必要です。定期的なメンテナンスを行いましょう。
軽量で耐震性に優れている
建物の耐震性には、屋根の重さが影響します。屋根が軽ければ重心が下がり、耐震性が高まります。
ガルバリウム鋼板の屋根は、厚さが1~3mm程度と非常に薄く、重さも瓦の約10分の1程度と非常に軽量です。
屋根材が軽ければ軽いほど建物の構造への負担を軽減でき、家全体の安定感が増します。このため、ガルバリウム鋼板は屋根の重ね葺きやカバー工法(重ね葺き)などのリフォームにも適しています。
費用対効果が高い
屋根材にはガルバリウム鋼板などの金属屋根の他に、瓦やスレートなどがあります。
瓦は耐久性は高いですが単価も比較的高く、重量の軽い「軽量瓦」などを使うとさらにコストがかかります。
また、スレートは単価は安いものの、防水性を維持するために定期的なメンテナンスが欠かせません。
ガルバリウム鋼板はスレートよりも割高ですが、耐久性・耐震性などのメリットが多く、総じて費用対効果の高い屋根材と言えます。
加工しやすい
ガルバリウム鋼板は柔らかく、複雑な折り曲げが可能です。これにより、さまざまな形状の屋根に対応できます。また、カラーバリエーションやデザインも豊富です。
最近では、ポリエステル樹脂やフッ素樹脂を表面に加工した、紫外線に強い製品なども開発されています。
ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
ガルバリウム鋼板のデメリットは以下の4点があげられます。
・断熱性が低い
・木材や枯れ葉に弱い
・勾配がない屋根には不向き
・強風で吹き飛ばされやすい
断熱性が低い
瓦やスレートは素材そのものに断熱性能を備えています。しかし、ガルバリウム鋼板は金属でできているため、断熱性は高くありません。
そのため、遮熱材入りのガルバリウム鋼板を選んだり、屋根材の下や屋根裏に断熱材を設置したりする必要があり、その分の費用が発生します。
木材や枯れ葉に弱い
ガルバリウム鋼板は耐久性に優れていますが、木材や枯れ葉などに含まれる「木酢液」には、ガルバリウム鋼板を変色・劣化させる危険があります。屋根の周辺に高い木がある場合は、定期的に手入れを行う必要があるでしょう。
勾配がない屋根には不向き
ガルバリウム鋼板の上に雨などの水溜まりができると、腐食が進んで赤錆が発生するおそれがあります。そのため、陸屋根(ろくやね)など、勾配のない屋根にはガルバリウム鋼板は向いていません。
ガルバリウム鋼板にするなら、勾配のある形状の屋根がおすすめです。
強風で吹き飛ばされやすい
ガルバリウム鋼板は屋根の葺き方によっては長尺ものを使用するため、他の屋根材よりも1枚当たりの面積が大きくなります。
雨水浸入や結露などで野地板が経年劣化すると、ガルバリウム鋼板を留めている釘やビスの保持力が低下して、強風でガルバリウム鋼板が飛散する危険性があります。屋根全体がめくれて吹き飛ばされるので、周辺への被害に注意が必要です。
ガルバリウム鋼板屋根の価格と耐用年数
屋根材 | 価格(単価) | 耐用年数 |
---|---|---|
ガルバリウム鋼板 | 6,000〜9,000円/㎡ | 25~35年 |
スレート | 4,500〜8,000円/㎡ | 20~25年 |
瓦 | 8,000〜12,000円/㎡ | 50年以上 |
ステンレス | 10,000~14,000円/㎡ | 30~50年 |
ガルバリウム鋼板の価格は1㎡あたり6,000〜9,000円程度で、耐用年数は約25~35年です。
スレートはセメントを原料としていて安価です。ただし、防水性を維持するために、定期的な塗装メンテナンスが必要で、耐用年数もやや短めです。
瓦はデザイン性が高く、断熱性や防音性に優れていて、耐用年数も50年以上ともっとも長いです。一方で、他の屋根材よりも重いため耐震性が低くなり、価格も高いです。
ステンレスは鉄を主成分にクロムやニッケルが含まれた合金で、錆びにくいのが特徴です。メンテナンスの手間やコストがかかりにくい屋根材ですが、費用はガルバリウム鋼板の1.5~2倍ほどと高価です。
ガルバリウム鋼板は、スレート屋根と比べると価格は高いですが、耐用年数に優れています。また、瓦やステンレスは耐用年数は長いですが、どちらも価格が高いのがネックです。
総合的に考えて、ガルバリウム鋼板はコストパフォーマンスに優れた屋根材と言えるでしょう。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス

ガルバリウム鋼板は、比較的メンテナンスの手間がかからない屋根材ではありますが、まったくしなくていいというわけではありません。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス
・雨が当たりにくい箇所の洗浄
・部分補修
・塗装
・葺き替え・カバー工法
耐用年数や屋根の状態確認を行い、症状に合わせた対策を行いましょう。
雨が当たりにくい箇所の洗浄
ガルバリウム鋼板は耐久性の高い屋根材ですが、雨が当たらないと空気中の塩分やホコリ、チリが付着して、白錆が発生する原因になります。そのため、雨が当たりにくい箇所は定期的に水で洗い流すことが重要です。
ちょっとした汚れなら、業者に高圧洗浄を依頼しなくてOK!
3~6ヶ月を目途に、自分で水をかけるだけでも十分な効果が期待できるよ。
部分補修
ガルバリウム鋼板の部分補修では、シーリングの補修や釘の打ち直し、屋根材の交換が行われます。
シーリングは屋根材の隙間を埋める素材です。ガルバリウム鋼板よりも傷みやすいため、屋根材自体に問題がなくても、早いタイミングでの補修が必要になります。
釘の浮きは雨漏りや屋根材の飛散の原因になるので、釘の打ち直しを行います。
錆や穴あき、苔などの要因で部分的に傷んでしまった屋根材は、その部分を交換します。
塗装
ガルバリウム鋼板の表面は耐候性を向上させるために塗装されています。この塗装が劣化すると、色褪せや錆が発生する原因になります。
塗られている塗料の耐久性を考慮して、以下の頻度で再塗装するとよいでしょう。
・ウレタン系塗料・・・7~10年に1度
・シリコン系塗料・・・10~13年に1度
・フッ素系塗料・・・15~20年に1度
葺き替え・カバー工法
施工から30年程度を過ぎると、塗装では対応しきれない雨漏りなどの劣化症状が出てくることも。その場合、屋根の葺き替えやカバー工法(屋根材の上に新たな屋根を重ねる工事)が必要になります。
ガルバリウム鋼板は他の屋根材に比べて軽量で、耐震性への影響ができにくいことから、屋根の葺き替えやカバー工法に適しています。
ガルバリウム鋼板屋根の葺き替え・カバー工法の費用を知りたい人はこちらをクリックしてね!
ガルバリウム鋼板の屋根は後悔する?失敗事例を学ぶ

ガルバリウム鋼板は優れた屋根材です。しかし、ガルバリウム屋根を選んだ人の中には、十分な情報収集をせずに後悔したケースも見受けられます。よくある失敗事例としては、以下の4つが挙げられます。
①雨音が響いて生活の質が低下した
②施工不良で雨漏りが起こった
③メンテナンスが不十分で錆が発生した
④屋根と外観が合わなくなった
ガルバリウム屋根の後悔・失敗例①雨音が響いて生活の質が低下した
ガルバリウム屋根には金属素材特有の音の伝わりやすさがあり、「雨音が響きやすい」という意見があります。
雨音を抑えるには、
・屋根の角度や構造を設計時に考慮する
・防音材を適切に施工する
・雨樋や排水設備を調整する
などのポイントがあります。こうした工夫をすれば、雨の日も快適な生活環境を維持できる可能性が高いです。
ガルバリウム屋根の後悔・失敗例②施工不良で雨漏りが起こった
ガルバリウム鋼板の屋根は、施工不良で雨漏りや寿命の短縮といった問題が起こることがあるます。
施工業者の選定は、ガルバリウム屋根の満足度を大きく左右する大切なポイントです。
・ガルバリウム屋根の施工実績が豊富
・適切な保証期間が設定されている
・メーカーの規定を守って工事している
これらの条件を満たす優良な業者に施工依頼することで、雨漏りなどのリスクを回避できます。特に、雨漏りは接合部分や釘の処理が不十分で起こりやすいので注意しましょう。
ガルバリウム屋根の後悔・失敗例③メンテナンスが不十分で錆が発生した
ガルバリウム屋根を長く維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、表面の汚れや塗装の劣化を放置すると、錆が発生しやすくなります。
メンテナンスが不十分だと屋根の劣化が進み、本来の耐用年数を迎えられないことも。定期的な点検と適切なケアを心掛けましょう。
ガルバリウム屋根の後悔・失敗例④屋根と外観が合わなくなった
ガルバリウム鋼板は現代的でスタイリッシュな雰囲気ですが、瓦屋根などに比べると重厚感が劣るため、好みが分かれます。伝統的な瓦屋根から葺き替え工事を行う場合などは、家のイメージが大きく変わってしまい、「屋根と外観がマッチしていない」と感じることも。
ガルバリウム鋼板の屋根はデザインと色調選びが重要です。家全体の雰囲気との調和を考慮しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根の種類・メーカー

ガルバリウム鋼板屋根には、成型済みのガルバリウム鋼板を施工する方法と、ガルバリウム鋼板そのものを成形・加工して施工する方法があります。
ここでは、ガルバリウム鋼板屋根の代表的なメーカーと商品、色のおすすめについて紹介します。
成型済みのガルバリウム鋼板屋根
●アイジー工業「スーパーガルテクト」
素材:エスジーエル
保証年数:塗膜15年保証、赤さび20年保証、穴あき25年保証
アイジー工業は金属屋根・サイディングのトップメーカーです。従来型のガルバリウム鋼板「ガルテクト」から、2016年にエスジーエル鋼板(※)の「スーパーガルテクト」が開発されました。
※エスジーエル鋼板:ガルバリウム鋼板をベースにマグネシウムの防錆効果を加えた、次世代ガルバリウム鋼板
「スーパーガルテクト」は、シェイドブラック・シェイドブルー・シェイドブラウン・シェイドモスグリーン・シェイドチャコール・シェイドワインレッドの6色から選べます。
●ニチハ株式会社「横暖ルーフα S」
素材:エスジーエル
保証年数:塗膜保証15年、赤さび保証20年、穴あき保証25年
ニチハ株式会社の「横暖ルーフαS」は、販売開始から20年以上を経た、断熱材一体型の金属屋根として最も実績のある屋根材です。断熱材の最大厚は17mmと業界最厚で、遮熱鋼板が採用されています。
「横暖ルーフαS」は、ブラック・ブラウン・グリーン・ギングロの4色から選べます。
●ディートレーディング「エコグラーニ」
素材:ジンカリウム鋼板
保証年数:褪色、変質、赤錆、穴あきなど30年保証
ディートレーディングの「エコグラーニ」はジンカリウム鋼板製で、表面をセラミックコーティングされた石粒で覆う8層構造の基材で、意匠性と高耐久性を追求しています。「エコグラーニ」を含むディーズルーフィングには、30年のメーカー保証がついています。
「エコグラーニ」は、ツィードグレー・カフェ・グリーン・オニキスの4色から選べます。
成形・加工して施工するガルバリウム鋼板屋根
ガルバリウム鋼板を成形・加工する場合は、色や質感の選択肢が広がります。成型済みの製品と違い、ホワイトやシルバー、青、緑などの淡い色味を含んだカラーバリエーションが豊富です。
●JFE鋼板株式会社「極みーMAX®」
素材:ガルバリウム鋼板
保証年数:塗膜(塗膜のふくれ・われ・はがれ)15年保証、塗膜変褪色15年保証、穴あき25年保証
「極みーMAX®」はマットホワイト・ライトキャメル・グレーシルバー・バンブーグリーン・マリンブルーなど全17色から選べます。
●日鉄鋼板株式会社「セリオスプライム」
素材:エスジーエル
保証年数:塗膜変退色最長15年保証
「セリオスプライム」には、つや消しタイプとエナメルタイプの2種類があります。コットンホワイト・グレーホワイト・エランヴェール・マットシルバー・ウグイス・ストロークリーム・メタリックシャンパンなど全25色から選べます。
ガルバリウム鋼板屋根の色でおすすめは?
ガルバリウム鋼板の屋根で、人気のある定番カラーは次の3系統です。
・ブラック・ダークグレー系:高級感があり落ち着いた印象
・ブルー・ネイビー系:爽やかで清潔感のある印象
・オレンジ・ブラウン系:おしゃれで柔らかい印象
屋根は外壁や玄関ドア、サッシなどの色合いをもとに、家のイメージに合わせて選ぶ人が多いです。ただ、迷ってどうしても色を決められないときは、機能面から屋根の色を選ぶ方法もあります。
・光の反射率が高い白やシルバー、グレーは、ブラックに比べて遮熱効果が高い
・鮮やかな色ほど色褪せが目立ちやすく、中間色や暗い色は色褪せが目立ちにくいため、劣化が気にならない
・ダークグレーやブラウン系の屋根は退色が遅く、経年劣化で汚れがついても同化して目立ちにくい
屋根の色によって家の印象はガラリと変わります。これらの機能や特徴を参考に、ご自宅に合うガルバリウム屋根の色を検討してみてくださいね。
ガルバリウム鋼板屋根の勾配と葺き方

ガルバリウム鋼板屋根の葺き方(乗せ方)は、大きく分けて「横葺き」と「縦葺き」があります。横葺きと縦葺きでは対応できる屋根の勾配が異なりますので注意しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根の横葺き
ガルバリウム鋼板屋根の横葺きでは、横長の鋼板を軒先から上に重ねていく工法です。横葺きには、平葺き(屋根面の段差が少なく、フラットな仕上がりの工法)と段葺き(屋根材に段差をつけて立体感を出す工法)などがあります。
【横葺きのメリット】
横葺きのメリットは、デザインや色が豊富なことです。複雑な形状の屋根でも施工でき、一見金属屋根には見えないようなスタイリッシュなデザインもあります。
デザインや色を自由に選びたい、スタイリッシュな印象に仕上げたいという人には横葺きがおすすめです。
【横葺きのデメリット】
横葺きのデメリットは、屋根材を平行に重ねていくため、縦葺きよりも雨水が流れにくくなることです。横葺きでは雨水をスムーズに流すために2.5~3寸以上の屋根勾配が必要で、勾配が緩いと雨漏りのリスクがあります。
ガルバリウム鋼板屋根の縦葺き
ガルバリウム鋼板屋根の縦葺きは、鋼板を棟(屋根の一番高いところ)から軒先まで縦方向に一枚で施工する工法です。
縦葺きには、瓦棒葺き(屋根材同士の接合部分に心木を使う工法)と立平葺き(金属を折り曲げて屋根材を接合する工法)などがあります。立平葺きはさらに縦ハゼ葺きとかん合式の2つに分かれます。
立平葺きは心木から腐食する心配がないことから、現在はこの方法が主流になりつつあります。
【縦葺きのメリット】
縦葺きのメリットは、雨漏りのリスクを抑えられることです。雨水の流れを遮らないため、勾配の緩やかな屋根(0.5寸以上)でも施工できます。施工の手間がかからず施工日数も短いため、コストを抑えながらスピーディーにリフォームできるのも魅力の一つです。
【縦葺きのデメリット】
縦葺きのデメリットは、デザインや色の選択肢が少なく、複雑な形状の屋根には不向きなことです。おしゃれな屋根にしたいという人には物足りないかもしれません。
縦葺きから横葺きにリフォームする場合は要注意
今まで縦葺きだった屋根を横葺きに変更するケースでは、屋根勾配が緩いと雨水が流れにくくなる可能性が高いです。
横葺きでも雨漏りなどの問題がおきない勾配か、事前にしっかり確認しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根の葺き替え・カバー工法の費用

ガルバリウム鋼板に屋根をリフォームする場合、葺き替えとカバー工法(重ね葺き)の2つの方法があります。
葺き替え
古い屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材を取り付ける工事
カバー工法
古い屋根材の上から新しい屋根をかぶせる工事
ガルバリウム鋼板は軽量なため、葺き替えにもカバー工法にも向いている屋根材です。
2つの工法の違いとしては、カバー工法は葺き替えと比べて、古い屋根材の撤去費用がかからない分コストは安いですが、下地が傷んでいる屋根では行えません。また、内部の老朽化があっても、以後は屋根の下地補修ができなくなります。
ガルバリウム鋼板で屋根の葺き替えをする費用目安
瓦からガルバリウム鋼板に葺き替えする費用目安は、160~240万円です。
スレート(※)からガルバリウム鋼板に葺き替えをする場合の費用は、140~220万円が目安となります。
トタン屋根からガルバリウム鋼板への葺き替えは、トタンの処分費用が安く抑えられることから120~190万円が目安となります。
※2004年より前のスレートには、アスベスト(石綿)が含まれている可能性があります。その場合は、別途10~30万円の撤去費用が発生します。
この金額には、足場設置費用や既存屋根の解体撤去費用、諸経費などが含まれます。
ガルバリウム鋼板で屋根のカバー工法をする費用目安
スレート屋根などの上にガルバリウム鋼板でカバー工法をする場合の費用目安は、80~110万円です。
この金額には、足場設置費用や諸経費などが含まれます。
ガルバリウム鋼板屋根の工事費用を抑えるには?助成金はある?

ガルバリウム鋼板屋根のリフォーム費用を抑えるためには、相見積もりをとることと、助成金があるか調べることが重要です。どちらも少し手間がかかりますが、ぜひ検討してみましょう。
相見積もりをとる
工事費用はもちろん、施工の方法(内容)も業者によって異なります。1社だけでは価格や施工方法が適正か判断するのは難しいでしょう。だからといって、あまり多く見積もりを取り過ぎると、かえって混乱してしまうことも。相見積もりは3社くらいからとり、対応や内容をチェックするのがおすすめです。
助成金の有無を調べる
ガルバリウム鋼板屋根のリフォーム工事では、国や自治体が行っている助成金制度を利用できる可能性があります。
国が行っている長期優良化リフォーム推進事業では、屋根の葺き替えに助成金が支給されるケースがあります。
また、自治体で耐震リフォーム工事やアスベスト除去などの助成金制度があるので、あわせて確認しておきましょう。
ここでは参考として、令和6年度(2024年度)の助成金について紹介します。
屋根のリフォーム工事で利用できる可能性のある助成金
軽量な屋根材への葺き替え→耐震リフォームに関する補助金
アスベストを含む屋根の葺き替え→アスベスト除去除関する補助金
自治体 | 事業名 | 最大助成金額 |
---|---|---|
府中市 | 木造住宅耐震診断・耐震改修等助成事業 | 110万円 |
大阪市 | 民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度 | 100万円 |
小田原市 | 木造住宅耐震診断費補助金 | 85万円 |
大田区 | 住宅リフォーム助成事業 | 20万円 |
令和7年度以降の補助金については、4月以降に各自治体のホームページや窓口等でご確認ください。
また、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会の地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイトでは、地方公共団体が実施している住宅リフォーム支援制度を検索できます。
こちらは、例年7月頃に新年度の情報に更新されています。
ガルバリウム鋼板屋根にリフォームしよう!

ここでは、ガルバリウム鋼板の屋根について解説してきました。
ガルバリウム鋼板などの金属屋根は軽いため、建物への負担を抑えた屋根リフォームができます。
「重い瓦屋根から軽いガルバリウム鋼板に葺き替えたい」「スレート屋根をガルバリウム鋼板で重ね葺きしたい」「ガルバリウム鋼板の屋根材でよいものを選びたい」という人は、まずは金属屋根リフォームにくわしい業者に問い合わせてみましょう。
ガルバリウム鋼板で屋根リフォームを行えば、耐震性や耐久性を高められるので、長く安心して住める快適な住まいを実現できます。
ニフティ不動産では、住まい探しコラムで「リフォーム」に関する記事を随時配信しています。リフォームを検討中の方はぜひ覗いてみてくださいね。
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