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外壁塗装は、タイミングを間違えると、費用が余分にかかったり、きちんとした効果を得られなかったりする可能性があります。

今回は「外壁塗装はまだするな」と言われる理由や、塗装をすべき判断基準を解説します。
塗装費用の相場も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

外壁塗装における業者の選び方も紹介します!
外壁塗装を検討している方は、要チェックですよ!



「外壁塗装はまだするな」と言われる理由

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「外壁塗装はまだするな」と言われる理由を、4つ紹介します。

・外壁塗装が必要なほど劣化が進んでいないから
・外壁塗装に適した季節ではないから
・数ヶ月待てば補助金・火災保険が使えるから
・悪質な塗装業者の可能性があるから

ひとつずつ解説していきます。

外壁塗装が必要なほど劣化が進んでいないから

外壁の劣化が進行していない場合、外壁塗装を急ぐ必要はありません

塗装のタイミングを誤ると、本来よりも短い期間で再塗装することになり、余分なコストや手間がかかる可能性があります。
劣化状態を自分で判断できないときは、外壁の専門家に評価してもらいましょう。

なお、外壁の劣化については「外壁塗装するかを判断する基準」で解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

外壁塗装に適した季節ではないから

外壁の塗り替えは年中可能ですが、人気の時期は「春(3〜5月)と秋(9〜11月)」です

雨が少なく塗料を乾かすのに適した気温のため、美しい仕上がりが見込めます。
一方で、梅雨や寒い時期に塗装を行うと塗料が流れたり、乾くまでに時間がかかったりするでしょう。

施工に最適な春や秋を待つほうがよい、という理由で「外壁塗装はまだするな」と言われるケースもありますね。

数ヶ月待てば補助金・火災保険が使えるから

多くの自治体では、外壁塗装に補助金を提供しています。
補助金をうまく活用すれば、外壁塗装にかかる費用を抑えられるでしょう。

しかし、予算には限りがあるため、ほとんどの補助金は先着順です。
すでに補助金の枠がうまっている場合、新しい補助金の募集を待つほうが、お得に外壁を塗装できるケースがありますよ

自然災害による劣化では、火災保険が使える可能性がありますが、火災保険の申請には一定の手続きや期間が必要です
「急いで工事を進めてしまい、火災保険が下りなかった」なんて事態にならないよう、焦らずに業者に相談しながら準備を整えましょう。

悪質な塗装業者の可能性があるから

「今すぐ外壁塗装しなければいけない」と強引に契約を急かす業者には注意してください
契約を急かすのは「冷静に契約内容を確認されたくない」または「他の業者と比較されたら困る」といった考えがあるからです。

悪質な業者に塗装を依頼すると、次のようなトラブルが起こり得ます。
・不必要な施工をすすめられる
・相場よりも高額な費用を請求される
・作業の質が悪く、仕上がりが美しくない

信頼できる業者の見極め方は「外壁塗装における業者の選び方」にて、詳しく説明します。

外壁塗装するかを判断する基準

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外壁を塗り替える頻度は「10年に一度がおおよその目安」と言われています
しかし、状況によって外壁塗装すべきタイミングはさまざまです。

ここからは、外壁塗装するかを判断する基準を紹介します。

・ひび割れなどの劣化症状がみられる
・塗料の耐用年数が過ぎている

それぞれ具体的に説明していきます。

ひび割れなどの劣化症状がみられる

外壁にひび割れや色あせなどの劣化症状がある場合、塗装が必要なサインです

具体的に、外壁を塗り替える目安となる劣化現象を、表にまとめました。

劣化現象 内容
チョーキング現象 外壁を触るとチョークのような白い粉が付着する。塗膜の表面が劣化している状態で、防水機能の低下により、雨漏りのリスクがある。
コーキングのひび割れ 劣化により硬くなったコーキングに振動が伝わり、ひびが入った状態。家の内部に雨水が浸入し、シロアリやカビの発生を引き起こす。
外壁のひび割れ 紫外線などの影響により乾燥状態が続き、外壁にひび割れが生じる状態。雨水が浸透しやすく、放置していると雨漏りの原因となる。
外壁の色あせ、塗膜のはがれ 色あせ…外壁の色が薄い、または白っぽくなる状態。
はがれ…前回塗装した箇所から、塗膜のはがれが見られる状態。
どちらも、塗料が本来の機能を果たせていない可能性がある。
カビやコケの発生 見た目が美しくないだけでなく、外壁材や塗膜を劣化させる。放置するとカビ・コケが増殖し、室内の人間がアレルギー症状を引き起こすことも。

これらの劣化状況を放置していると、雨漏りが発生してお家の寿命を縮める危険性があります。
大きなひび割れやチョーキング現象がみられたら、早めに専門家に点検を依頼し、適切な対策を講じることが重要です。

塗料の耐用年数が過ぎている

塗料の耐用年数を過ぎている場合、再塗装が求められます
参考として、塗料ごとの耐用年数や特徴について、以下にまとめました。

耐用年数 特徴
アクリル塗料 4〜7年 費用が安く、発色がよい。定期的に外壁を塗り替えてイメージチェンジしたい方におすすめ。
ウレタン塗料 8〜10年 密着力が高いので、雨どいや手すりの塗装に適している。
シリコン塗料 8〜15年 熱や紫外線に強く耐久性に優れ、コスパ重視の方に向いている。
フッ素塗料 15〜20年 光沢のある仕上がりが人気。耐候性・耐久性が高く、メンテナンスの手間がかかりにくい。
無機塗料 20年以上 価格が高い分、他の塗料よりも耐久性が高い。カビや藻の発生も防止できる。

耐用年数を超えた塗料は防水性が低下し、外壁の劣化を早める要因になってしまいますよ。

「そもそも塗料の選び方がわからない!」という方は、こちらの記事も要チェックです。
外壁塗装のおすすめ塗料6選!業者や色、塗料の選び方を解説

そもそも外壁塗装って必要なの?

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外壁塗装は、建物の見た目を美しく保つだけでなく、雨風や紫外線から外壁を保護する役割も果たします

建物の外壁は、太陽熱や湿気に常にさらされている状態です。
築年数が長くなるにつれてサビやシミ、カビ、コケなどの経年劣化が進みます。
雨漏りを放置した結果、白アリ被害に悩まされる……という事例も珍しくありません。

定期的な塗装はこれらの劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばします
「塗装なんて面倒」と思うかもしれませんが、建物の資産価値を維持するためには大切な作業です。

外壁塗装にかかる費用

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外壁塗装にかかる費用について、次のポイントを解説していきます。

・塗装費用が変動する要素
・外壁塗装の内訳
・外壁塗装の費用相場

外壁を塗り替えるか迷っている方の参考になれば幸いです。

塗装費用が変動する要素

塗装費用が変動する要素は、次のとおりです。

・築年数
・建物の階数
・塗装時期
・立地条件
・建物の形状
・足場の組み立て方
・依頼する塗装業者
・使用する塗料のグレードと色数

建物の面積が同じでも住宅の高さや形状、ベランダの有無などによって費用は前後しますよ。
そのため「〇坪なら塗装費用は×円」と言い切ることは難しいです。

適正価格で工事を進められるように、複数の業者に見積もりを依頼して、自分の家の塗装相場を調べましょう。

外壁塗装の内訳

外壁塗装の内訳を、以下の表にまとめました。

費用 割合
材料費 20%
人件費 30%
足場代 20%
諸経費・運営費 30%

外壁塗装の材料にかかる費用は「材料費」として扱われ、工事費の約20%を占めます
材料費には塗料のほかに、養生シートやコーキング材などが含まれています。

作業員の賃金は「人件費」として、足場代の設置費用は「足場代」として請求される点を理解しておきましょう

そのほか
・廃棄物処理料金
・交通費
・事務手数料
・現場管理費
といった費用は、諸経費・運営費として算出されます。

外壁塗装の費用相場

外壁塗装の費用相場を、塗装面積ごとに紹介します。

坪数 塗装面積 費用相場
20坪 79平方メートル 約40~90万円
30坪 119平方メートル 約60~100万円
40坪 158平方メートル 約80~130万円
50坪 198平方メートル 約100~160万円
60坪 238平方メートル 約120~200万円

依頼する業者や塗料のランク、建物の劣化状況によって価格は変わるため、上記はあくまで参考程度にしてください
なお、補助金や火災保険を活用すれば、相場よりもコストを抑えられる可能性があります。

30坪の外壁塗装相場を知りたい方には、こちらの記事もおすすめですよ。
外壁塗装相場30坪の費用はいくら?塗料別の金額や費用が変動する要素を解説

外壁塗装における業者の選び方

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外壁塗装における業者の選び方を、5つピックアップしました。

・施工実績が豊富にある
・見積もりの根拠がわかりやすい
・質問について丁寧に答えてくれる
・アフターフォローが充実している
・塗装にまつわる資格・許可証を所有している

各ポイントについて説明していきます。

施工実績が豊富にある

外壁塗装における施工実績の多さは、業者の技術力・信頼性を見極める際に参考になりますよ

経験豊富な業者は、幅広い建物や塗料に対応できるため、品質の高い仕上がりが期待できます。
施工実績の数はもちろん、口コミや施工内容もチェックしましょう。

見積もりの根拠がわかりやすい

明確でわかりやすい見積もりは、信頼できる業者の基本です
見積書のOK例・NG例を見比べてみましょう。

【見積書のNG例】

名称 数量 単価
外壁塗装 一式 800,000円
足場工事 一式 500,000円
その他 一式 100,000円


【見積書のOK例】

名称 数量 単価 補足
外壁工事(塗料A) 100平方メートル 150,000円 〇〇(塗料の詳細)
外壁工事(塗料B) 80平方メートル 100,000円 〇〇(塗料の詳細)
足場設置、解体 200平方メートル 200,000円
高圧洗浄 100平方メートル 10,000円 駐車場とカーポートを含む
養生費用 一式 10,000円


外壁塗装では、細かな費用を「一式」とまとめて表記する場合があります。
1項目ごとに記載する手間が省けるため、業者にとっては便利な表記です。
しかし、発注側としては何に・いくらかかるのかが不明で、費用の妥当性を判断できません。

工事費用の内訳や使う塗料の種類、施工工程について詳しく説明してくれる業者のほうが、安心して工事を任せられますね

質問について丁寧に答えてくれる

業者が質問に丁寧かつ具体的に答えるかどうかは、信頼性を見極める重要なポイント
曖昧な返答しか返ってこない場合は「顧客の話を理解していない」または「外壁塗装の知識が不足している」確率が高いです。

スキルの高い業者ならば、専門用語をわかりやすく説明し、顧客の視点に立った対応をしてくれるでしょう。

アフターフォローが充実している

外壁塗装におけるアフターフォローの一般的な内容としては、以下が挙げられます。

・工事後定期的に点検をおこなう
・もし不具合が生じた場合は、業者が無償で再塗装する

アフターフォローが充実した業者を選ぶことで、長期的な安心感を得られるでしょう
塗装後に不具合が発生した場合の「保証期間」や「対応内容」を確認した上で、工事契約を結ぶようにしてください。

塗装にまつわる資格・許可証を所有している

業者選びでは、塗装にまつわる資格や許可証を所有しているかを確認することも大切
次のような資格・許可証は、専門的な知識と技術を持つ証拠です。

・建設業許可
・塗装技能士
・外壁劣化診断士
・外壁塗装マイスター
・雨漏り診断士

請負契約にて500万円以上(公共工事の場合は100万円以上)の工事を行うために、業者が取得しなければならない許可を「建設業許可」といいます。

許可を受けるには
・一定の資産要件を満たすこと(資本金や自己資本など)
・専任技術者を設置すること(各業種に応じた資格保有者)
・経営体制の整備(経営管理責任者の配置など)
上記の条件を満たさなければいけません。
建設業許可を所有する業者は「経営体制」と「技術者の保有」を国から認められているため、質の高い工事が期待できます。

参考URL:建設業の許可とは

外壁塗装に関するQ&A

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外壁塗装に関するQ&Aを3つ紹介します。

・サイディングに外壁塗装は必要ないの?
・10年で外壁塗装するのは早い?
・外壁塗装が手遅れになった場合は?

ひとつずつ見ていきましょう。

サイディングに外壁塗装は必要ないの?

サイディングとは、建物を雨風や紫外線から守るために取り付ける保護材のこと。
防水性や耐久性が高く、建物の劣化を防げるため、近年では多くの住宅で使用されています。

「サイディングは半永久的、塗装不要」と説明する業者もいますが、サイディングにも外壁塗装は必要です

サイディングボードは塗膜で保護されており、塗装が劣化すると防水性が低下します。
劣化が進むと高額な修繕費用がかかる恐れがあるため、定期的にメンテナンスを行ってください。

10年で外壁塗装するのは早い?

10年で外壁塗装するのが早いかどうかは、建物の状況によって異なります
10年経たずに再塗装が必要になることもあれば、10年以上塗り替えが不要なことも。

一般的には、外壁は「10年に一度塗り替えるのが目安」といわれますね。
しかし、使用している塗料や環境条件で、外壁の傷みの程度は大きく左右されます。
たとえば、長時間直射日光が当たる場所のお家は、紫外線の影響で劣化が進みやすいですね。

外壁を塗り替えるか迷ったときは、専門の業者に調査してもらうと安心です。

外壁塗装を塗り替えるタイミングに関しては、以下の記事で解説しています。
外壁の塗り替え、何年目がベスト?外壁塗装の費用相場と失敗を防ぐポイント

外壁塗装が手遅れになった場合は?

外壁塗装が手遅れになった場合は、塗り替えではなく、外壁全体の張り替えで対応する可能性が高いです
張り替えは塗り替えよりも大規模なリフォームのため、費用が高い傾向にあります。

ひび割れや色あせが進行する前に、点検とメンテナンスを怠らないようにしましょう。

「外壁塗装はまだするな」と言われるのには理由がある!

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今回は「外壁塗装はまだするな」と言われる理由や、塗装をすべき判断基準を解説しました。

外壁塗装は、劣化状況や塗装の耐用年数などを踏まえて、適切なタイミングで行うことがポイントです。
工事する季節や補助金の関係から「まだするな」と言われるケースもあります。

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