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暑い夏を健やかに乗り切るために生み出された「暑気払い」という風習。
本記事では、暑気払いの意味や正しい時期について詳しく解説します。
暑気払いにおすすめの食べ物や過ごし方、飲み会での挨拶の例文も紹介するので、ぜひ最後まで目を通してみてください。



暑気払いとは?

まずは、暑気払いの読み方や意味を解説します。

暑気払いの読み方と英語での表現

暑気払いは、「しょきばらい」と読みます。
英語での表現はいくつかあり、どの表現を用いるかは場面や相手次第です。代表的な表現を3つ紹介します。

暑気払いを英語で言うと、下記のようになります。

・Beat the heat (暑さを打ちのめす)
・Cool down(クールダウンする)
・Cooling off in the summer heat(夏の暑さを涼しく)
・to forget the summer heat (夏の暑さを忘れる)

直接「暑気払い」にあたるような英語があるわけではないので、気になる方はご自身でぴったり来る表現を選んで使ってみるとよいでしょう。

暑気払いの意味

「暑気払い」とは、夏の暑さを体から取り除くための行動のことです。
連日の暑さで体が疲れてしまうと、何事に対してもやる気が起きなくなりますよね。そんな時に、体に溜まった熱を追い出し、元気を取り戻すことを目的に行うのが「暑気払い」です。
たとえば冷たい飲み物・食べ物を楽しんだり、海やプールに出かけたりするのが一般的です。夏の風物詩である風鈴や打ち水も、暑気払いにあたります。
最近では、同僚や友人たちと飲み会を開く方も多いでしょう。
「暑気払い=飲み会」と勘違いしている方も多いですが、飲み会に限ったことではありません。暑さをうち払う行動全般を「暑気払い」と呼ぶので、いろんなシーンで使ってみるのもよいでしょう。

暑気払いを行う時期はいつが正しいの?

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暑気払いを行う時期は、具体的に「いつからいつまで」と決まっているわけではありません。暑さを感じる間であれば、いつ行っても構わないということです。
ただ、暦の上で目安となる日付はあるので、参考にしてください。

・夏至(6月21日頃):1年で最も日照時間が長い日
・処暑(8月23日頃):厳しい暑さの峠を越す日

暑気払いを行うなら、6月末~8月末頃が一般的だと考えておきましょう。

暑気払いと納涼会の違いは?

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暑気払いと納涼会は似ていますが、実は少し意味が違います。
暑気払いは、「暑さをうち払って元気になる」ことを目的に行いますが、納涼会は「暑い夏に涼しさを楽しむ」ことを目的に行われます。
暑さを取り除くことに重点を置くのか、涼しさを味わうことに重点を置くのかの違いですね。
納涼会のイベントとして親しまれているのが、花火大会や縁日、屋形船での遊覧などです。
また、納涼会を行う時期も、暑気払いと同様に、「いつからいつまで」などと具体的には決められていません。一般的には、7月〜8月に行う人が多いといえるでしょう。

暑気払いにおすすめの過ごし方4選

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暑気払いにおすすめの過ごし方を4つ紹介します。

1.冷たい食べ物・飲み物を摂取する
2.飲み会を開く
3.海水浴やプールに行く
4.温浴や足湯をする

「暑気払いって、具体的には何をすれば良いの?」と疑問に思っている方は、ぜひ参考にしてください。

1.冷たい食べ物・飲み物を摂取する

冷たい食べ物や飲み物を摂取して、体の中にこもった熱を逃がしましょう。
単に冷たいだけではなく、夏バテ対策ができるものや、健康維持に効果的な食材を取り入れるのもおすすめです。
食べ物や飲み物でしっかりと栄養を補給して、暑い夏を乗り切りましょう。

2.飲み会を開く

暑気払いの定番といえば、飲み会ですよね。社内行事の定番になっている会社も多いのではないでしょうか。
「美味しい料理とお酒で英気を養って、明日からの仕事も頑張りましょう」という意味合いで開かれます。
会社関係の飲み会だけではなく、友人同士で暑気払いの食事会を開くのもおすすめです。冷たいお酒と夏を感じる料理を楽しんで、猛暑を吹き飛ばしましょう。

3.海水浴やプールに行く

暑気払いの過ごし方として昔から親しまれているのが、海水浴やプールです。家の近くに浅瀬の川があれば、川遊びをするのもよいでしょう。
暑気払いをしながら夏の思い出作りもできるので、特にお子さんがいる家庭におすすめです。
冷たい水を浴びて、体にこもった熱を逃がしましょう。

4.温浴や足湯をする

「暑い夏にわざわざ体を温めるの?」と思う方もいるかもしれませんが、温浴や足湯もおすすめです。
暑気払いの目的はあくまで「元気を出す」ことなので、冷やすばかりが正解ではありません。
体や足を温めると血のめぐりがよくなり、全身に酸素や栄養素がいきわたります。
また、体に溜まった老廃物や疲労物質の排出も促されるので、活力が湧いてくるように感じるでしょう。
暑い夏こそ体を温めて、英気を養ってください。

暑気払いにおすすめの食べ物・飲み物

暑気払いにおすすめの食べ物・飲み物を紹介します。
気軽に購入できるものばかりなので、今年の夏は、ぜひ実践してみてください。

暑気払いにぴったりの食べ物8つ

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まずは、暑気払いにおすすめの食べ物を8つ紹介します。

1.夏野菜
2.そうめん
3.冷麺
4.うなぎ
5.焼肉
6.カレー
7.スイカ
8.かき氷

連日の暑さで体の疲れを感じたら、毎日の食事に取り入れてみてください。それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.夏野菜

ゴーヤやキュウリ、トマトなど、夏野菜を使った料理を楽しみましょう。
夏野菜は栄養価が高いものが多いので、スタミナをつけたいときにぴったりです。
特に、ゴーヤやキュウリには、カリウムが豊富に含まれています。体の温度を下げるだけではなく、老廃物の排出を促してくれますよ。
夏野菜を摂取して、体に溜まった疲れを追い出しましょう。

2.そうめん

涼しさを感じる食べ物を代表するのが、そうめんです。夏になると食べたくなりますよね。
そうめんはもともと、七夕の日の食べ物で、奈良時代から日本人に親しまれてきました。
茹でたそうめんを冷水でキュッと引き締めたあとに、キンキンに冷えたつけつゆに浸して食べると、夏の暑さも吹き飛ぶでしょう。

3.冷麺

冷麺も、夏に食べたい麺類の一つです。夏野菜をトッピングすれば、暑気払い効果も2倍になります。
アレンジレシピが豊富なのが冷麺の魅力。ピリ辛にしたり、バジル風味にしたり、好みや気分によって変化をつけてみましょう。

4.うなぎ

夏バテに効果的な食べ物といえば、うなぎです。「土用の丑の日」に食べる方も多いのではないでしょうか。
うなぎには、不足しがちなビタミン類やDHA・EPAが豊富に含まれています。
疲労回復や皮膚の健康維持、高血圧の予防など、さまざまな効果が期待できる食材です。
暑さによる疲れを感じたら、うなぎを食べてスタミナをつけましょう。

5.焼肉

暑気払いの飲み会を開くなら、皆で焼肉を食べるのもおすすめ。アウトドアでバーベキューを楽しむのも良いですね。
牛肉にはビタミンB6が豊富に含まれているので、疲労回復効果が期待できます。
また、ヒレやモモなどの赤身肉から摂取できるアミノ酸も、夏バテ予防につながる栄養素です。
家族や友人と焼肉を楽しみながら、暑気払いをしましょう。

6.カレー

1年中食べられるカレーですが、実は暑気払いにもおすすめです。カレーに含まれている香辛料が味覚や嗅覚を刺激して、食欲を増進させてくれます。
ナスやピーマンなどの夏野菜をたっぷり使って「夏野菜カレー」を作れば、暑気払い効果も倍増するでしょう。

7.スイカ

夏の風物詩として親しまれているスイカ。キンキンに冷やしてから食べれば、体から熱を追い出してくれるでしょう。
スイカには、ビタミン類や鉄分、カリウムが豊富に含まれています。
血流改善や疲労回復に加えて、美肌効果も期待できるので、女性の暑気払いにおすすめです。

8.かき氷

体をすぐに冷やしたいなら、かき氷やアイスクリームを食べましょう。
最近では、かき氷専門店も増えてきています。
昔は夏祭りなどでしか食べられなかったかき氷ですが、より私たちに身近な食べ物となりました。
かき氷で暑気払いをして、夏らしさを楽しみましょう。

暑気払いにぴったりの飲み物4つ

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次に、暑気払いにおすすめの飲み物を4つ紹介します。

1.ビール
2.冷やし飴
3.梅ジュース
4.甘酒

飲み会や、ほっと一息つきたいときにもおすすめです。それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.ビール

1年中楽しめるビールですが、暑い夏に飲むビールの味は格別です。
特に暑気払いの飲み会を開くとなれば、ビールは欠かせませんよね。
ビールには利尿作用があるので、体に溜まった熱気をうち払いたいときにはぴったりです。

2.冷やし飴

暑気払いに効果的な飲み物として昔から親しまれているのが、冷やし飴です。
冷やし飴とは、麦芽の水飴をお湯で溶かし、生姜の搾り汁を加えてから冷やした飲み物のこと。
水飴はビタミン・ミネラルが豊富で、胃腸の調子を整える役割も果たしてくれます。
「冷やし飴を飲んだことがない」という方も、暑気払いをきっかけに挑戦してみてはいかがでしょうか。

3.梅ジュース

梅の収穫時期は6月頃です。収穫後に梅をシロップ漬けにしておけば、ちょうど暑気払いの時期に飲みごろになります。
冷たい炭酸水や水で割れば、新鮮な梅ジュースのできあがりです。
梅には、血流を改善したり、免疫力を強化したり、疲労回復を促したりする効果があります。暑い夏には積極的に摂取しておきたい食材です。

4.甘酒

お正月のイメージが強い甘酒ですが、実は俳句では夏の季語。
ビタミンBや葉酸、アミノ酸が豊富で、疲労回復・整腸作用・便秘改善などが期待できます。江戸時代には「夏の栄養ドリンク」として親しまれていました。
最近では、料理で砂糖の代わりに甘酒を使う「甘酒ダイエット」も流行っていますよね。
暑い夏には、意識して甘酒を摂取してみてください。

暑気払いの飲み会での挨拶の仕方

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「暑気払いの飲み会での挨拶を任されたけど、何を言えば良いのか分からない」と悩んでいる方はいませんか?
特に、お世話になっている上司や先輩がいる飲み会だと、言葉選びに迷ってしまいますよね。
ここでは、飲み会での挨拶の仕方を開会・中締め・閉会にわけて解説するので、ぜひ参考にしてください。

開会の挨拶

開会の挨拶のポイントは、「短く、テンポよく」です。目の前にお酒や料理がある状態で長話をすると、「早く飲みたいのに…」と思われてしまうので注意しましょう。

・集まってくれた方、企画してくれた方への感謝
・「暑さを乗り切る」という飲み会の目的

以上の2点は、必ず伝えるようにしましょう。

【開会の挨拶の例文】
皆様、本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。また、本会を企画してくださった〇〇様、ありがとうございました。
これより、令和〇年度、〇〇株式会社の暑気払いを開始いたします。
美味しい料理と楽しい会話で、夏の暑さを吹き飛ばしましょう!
本日司会進行を務めます、〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします。

中締めの挨拶

ラストオーダー、もしくは料理が出揃ったタイミングで行うのが、中締めの挨拶です。途中で退席する参加者がいるときは、早めに行うこともあります。
騒がしい場合は掛け声をかけて、まずは場の雰囲気を落ち着かせましょう。
挨拶は、参加者の中で上から2番目の立場の人に任せるのが一般的です。
自分が挨拶をする場合は、以下の2点を盛り込みましょう。

・飲み会の振り返り
・今後の意気込み

中締めの際に手締めを行う場合もあります。

【中締めの挨拶の例文】
皆様、本日は存分に楽しまれましたでしょうか。
まだまだ暑い日が続きますが、夏季は我が社の売上が伸びる時期でもあります。社員一丸となって、前年度越えを目指していきましょう!
残り時間があと30分ほどになります。最後までごゆっくりお楽しみください。

閉会の挨拶

終了の時間が近づいてきたら、場を落ち着かせて、閉会の挨拶をします。
閉会の挨拶には、以下の2点を盛り込むようにしましょう。

・参加者への感謝
・参加者の体を気遣う言葉

「お足元に気をつけてお帰りください」など、その日の天候や状況に合わせた一言があるとより丁寧です。
中締めの挨拶で手締めを行っていない場合は、閉会の挨拶で手締めをしましょう。

【閉会の挨拶の例文】
皆様、お開きの時間が近づいて参りましたので、閉会の挨拶とさせていただきます。
本日はお忙しい中、暑気払いにお集まりいただき、誠にありがとうございました。
まだまだ暑い日が続きますので、どうかお体にお気をつけてお過ごしください。
それでは、皆様のご健康とご活躍をお祈りしまして、1丁締めで締めたいと思います。
皆様、お手を拝借。よーお!(手拍子)

暑気払いをして厳しい暑さを乗り越えよう!

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暑気払いの意味や時期について解説し、おすすめの過ごし方や食べもの、飲み会での挨拶についても取り上げました。
疲れや熱気が体に溜まったままだと、仕事や家事も捗らず、気分が落ち込んでしまいがちです。
そんな時は気分転換に、暑気払いを実践してみましょう。
1人で飲食や温泉を楽しむのも良いですし、友人や同僚を誘って飲み会を企画するのもおすすめです。
今年も暑気払いをして、厳しい夏の暑さを乗り切りましょう!

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