
引っ越し経験者のシニア世代は油断しがち
一度でも引っ越しの経験があると、「だいたいの段取りは頭に入っている」と思い、油断してしまいがちなのがシニアの特徴です。しかし、とうぜん体力も気力も若い頃とはちがいますから、昔のようにはいきません。上手に子どもや孫に頼ることも大切です。
シニア世代が引っ越しするときに、よくある失敗6つ
思ったより荷物が多い
自分が考えているよりも、持ち物は多いと考えたほうがいいでしょう。若い頃と荷物の総量はそう変わらないと思っていませんか。何十年も暮らした証は、知らぬ間に積み重なっています。引っ越し経験者は、「荷物の量は、だいたいわかっている」と思い、チェックを怠ってしまいがちです。
引っ越し会社に依頼をする場合は、荷物の総量を事前に伝えなければなりません。荷物量に従って、用意する車の大きさや作業員の人数が決まり、見積もりに反映されるからです。必ず訪問見積もりに来てもらい、すべての荷物を洗い出しましょう。
不用品を捨てられない
新居が今の住居よりも狭い場合は、不用品を処分しなければなりません。しかし、シニアにとってはどれも長年使いこんだ愛着のあるものです。どうしても捨てる踏ん切りがつかず、悩んでいるうちに引っ越しの期日が来てしまうということはよくあります。
そんなときには、子世代を手伝いに呼びましょう。そして、ものにまつわる思い出について語りながら整理していきましょう。たったこれだけのことですが、処分する覚悟が固まるようになります。
荷造りするのに時間が足りない

「荷造りは、最後の1週間でおわらせる」と決めたとしましょう。それが引っ越しの経験則による感覚で決めたスケジュールなら、もう少し余裕を持ったほうがよいでしょう。若い頃とは体力も集中力もちがいます。引っ越し前日に徹夜などという事態になったら、次の日に体調を崩してしまいかねません。
手続きをする体力と気力がない
引っ越しにはさまざまな手続きが必要です。市役所への転出届に始まり、水道・ガス・電気などライフラインを停止し、また新居で開始させる手続きや、郵便局への住所変更届など、その数はかなりのものになります。
そして「そんなものは経験している!どんな手続きでもどんとこい!」と思っているシニアほど、手続きをあと回しにする傾向にあり、結果さまざまなことがギリギリになってしまいがちです。また加齢からくる物忘れも手伝って、「手続きをおえたと思ったら、できていなかった」ということもよくあります。チェックリストをつくり、転居先が決まったら少しずつでいいので手続きを始めましょう。
重い荷物を持てない
引っ越し当日、作業員と一緒にがんばろうと思ったものの、段ボールが持てなくなっていた!ということもよくあります。筋肉がいつの間にか衰えてしまっているシニアは、そのことに愕然とするかもしれません。一方で無理をすると、腰やひざを痛めるなどの事故につながってしまいます。
重い荷物の運び出しは必ず引っ越しの作業員に任せ、お世話になった部屋の掃除を徹底しましょう。
子どもに「手伝って」がいえない
以上のどれもこれもが、子世代に「手伝ってほしい」と申し出れば解決する問題です。とくにライフラインの手続きなどは電話ですむものばかりですから、一言甘えれば万事解決します。しかし、最近では「子どもに迷惑をかけたくない」というシニアが増えています。なかなか手伝いを頼めないという人も多いことでしょう。
しかし、引っ越しが段取りよく進まなかった、引っ越しによってケガをしたとなると、逆に子世代に迷惑を掛けてしまうことになりかねません。それをきちんと理解して、頼めるものは頼んでしまいましょう。
おわりに
若い頃より気力も体力もなく、忘れっぽくなりがちなシニアは、「大丈夫」といいながらも引っ越し作業が遅れてしまいがちです。子世代と上手に交流してスムーズにことが進むよう、心がけましょう。
また最近では、シニアの引っ越しにオトクな「シニアプラン」を掲げる引っ越し会社が増えてきました。荷造りや荷解き、荷物の処分に関する相談を受けつけてくれたり、専属のコンシェルジュが対応してくれたりと、引っ越し会社によってプラン内容はさまざまなサービスが用意されています。
もしもシニアプランを検討しているなら、引っ越し会社の一括見積サイトで探すのがおすすめです。条件を入力すれば、たくさんの会社から引っ越しの見積もりが届きます。シニアプランのある会社を見つけられるばかりか、底値や相場までわかって便利ですよ。