【画像1】

災害はいつ起こるかわからない

「備えあればうれいなし」という有名なことわざがあります。万が一の事態に備えて日ごろから準備しておけば、もし何か起こっても心配することはないという意味です。これは防災対策においても同様で、何かあってからでは遅いため、いつ起こるか予測できない災害に対して、ふだんの何もないときにこそ備えを万全にしましょう。

防災対策はどんな人でもおこなう必要がありますが、家族構成によって必要な備えは異なります。とくに女性や子ども、高齢者の場合は、体のつくりや力の観点から、いくら備えても備えすぎるということはありません。

では、具体的にどのようなものを備えておけばよいのでしょうか。実際に起こり得る事態を想定しながら、必要な備蓄やしておくべき対策を考えてみましょう。

災害時に役立つ防災対策<備蓄編>

災害が発生した場合、電気・水道・ガスなどのライフラインの供給が一時的に止まってしまうことが大半です。商業施設も休業を余儀なくされ、食べ物などを買うこともままなりません。交通網も使用できないことがあるため、食事の配給が始まるまで時間がかかることもあるでしょう。

まずは、そうした状況が起こっても数日から1週間程度生活できるように必要なものを備えることが、防災対策の基本です。災害発生後、どのようなものが必要になるかを挙げていきましょう。

水の備蓄

人が生きていくためには、1日に3リットルの水が必要とされています。2リットルのペットボトル6本を備えておけば、約4日分の飲料水を備蓄できることになります。

1人暮らしの部屋では、ものを置いておくスペースに余裕がない場合も多いですが、引っ越しのタイミングを利用して、玄関先にペットボトル6本入りケースを置いておけるスペースだけでも確保しましょう。

また、飲料水だけではなく、トイレなどに使用する生活用水も必要です。空のペットボトルに水道水を入れてトイレに何本か置いておき、ふだんからお風呂に水を張っておくようにすると、いざというときも安心です。

ただし、トイレに備蓄する生活用水だからといって、何ヶ月単位、何年単位で放置するのはやめましょう。たしかに、水質にそれほど気をつかう必要はありませんが、1ヶ月に1回程度は水を交換することを心がけてください。

食料の備蓄

電気やガスを使わなくても食べられるような非常食を、3~4日分は用意しておきましょう。缶詰めや乾パン、水を入れるだけで炊くことができるアルファ米(アルファ化米)、ビスケット、板チョコなどがおすすめです。また、板チョコやようかんなどの甘いものは、エネルギーの補給ということ以外にも、心がほっとする効果があるので重宝します。

食料の備蓄は、保存環境や賞味期限・消費期限に注意して、定期的に入れ替えましょう。従来は数年単位で保存できる非常食を備蓄しておく考え方が主流でしたが、近年では非常食用の備蓄をふだんの食事に取り入れて、食べたらまた買い足すことで常に新鮮な非常食を備蓄する「ローリングストック法」という方法が注目を集めています。

災害用ラジオの準備

災害時に最も必要なものは情報です。どこへ避難すれば安全なのか、どこへ行けば救援物質を受け取ることができるのかを正確に知ることができれば、安心感がまったく違います。電池式か手回し式のラジオは必ず準備しておきましょう。手回し発電機付きのラジオであれば、携帯電話の充電もできて便利です。

非常持ち出し袋の確保

市販の非常持ち出し袋には、照明器具や呼子笛、防火・防寒のためのアルミシートなど、防災のプロが必要と判断したものがたくさん含まれています。これを基本のセットとして常備しつつ、ほかに必要なものを買い足していくようにすると、いざというとき役に立ちます。

災害時に役立つ防災対策<対策編>

災害が発生すれば、家の中といえども、安心することはできません。例えば、窓ガラスなどが割れて飛散することもありますし、転倒した家具の下敷きになってしまう可能性もあります。食事時であれば調理中のキッチンから火災が起こることもありますし、停電が起これば夜間の移動は困難になるでしょう。

このように、挙げればキリがないほど、さまざまな状況が考えられます。あらゆる状況で焦らなくてすむように、個別に想定して対策をしておきましょう。

避難場所の確認

【画像2】

引っ越し直後は住居周辺の地理や知らない情報が多いため、不安がつきまといます。転入届を提出したり手続きをするために自治体の施設に行ったら、まず防災マップを入手しましょう。

各自治体のWebサイトに掲載されているところも増えていますが、手元に持っておけるマップがあるとパソコンやスマートフォンが使えない環境でも使用できるので非常に便利です。避難ルートと避難場所を確認し、休日にマップを見ながら散歩がてら実際に歩いてみるといいでしょう。

ものを上に置かないレイアウト

地震の際、落下物でけがをすることのないように、目線よりも高いところにはものを置かない生活を心がけたいものです。新居のレイアウトを考えるときに意識してみましょう。

家財の転倒防止対策

賃貸住宅の場合、壁などを自由に傷つけたり利用することができないため、持ち家に比べて家財の転倒防止対策に一定の制限が出てきます。とはいえ、何もしないのは得策とはいえません。タンスや本棚などの背の高い家具はつっぱり棒で固定するなど、最低限のことはしておきましょう。

家具や収納棚の扉の開閉対策

収納棚自体はつっぱり棒で固定できるとしても、地震の揺れでものが飛び出してしまうことがあります。扉付きの収納スペースでも扉が開いてしまえば同じことです。

とくに食器棚は危険が多く、スプーンはまだしも、ナイフやフォークが飛び出ると、それだけでけがにつながる恐れがあります。また、割れた食器などはいわずもがな、非常に危ないものです。食器の下に滑り止めシートを敷いてから収納したり、開き戸防止用のストッパーを取り付けるなど、工夫しましょう。

窓ガラス飛散防止フィルムを貼る

窓ガラスは、地震で割れて破片が飛び散る危険があります。引っ越して窓ガラスがきれいなうちに飛散防止フィルムを貼りましょう。賃貸物件の場合は念のため、貼ってもよいかどうか不動産会社へ確認しておくと安心です。

保険なども検討しよう

賃貸物件の場合、契約時に火災保険への加入を求められることが多いでしょう。より安心を求めるなら、プラスして別の保険にも入っておくと効果的です。家財保険や地震保険の資料を取り寄せ、検討してみましょう。契約の際に不動産会社に相談すると、スムーズに情報を得ることができます。

まとめ

引っ越しはレイアウトを変えるチャンスです。地震が起きても安心できる配置にするにはどうしたらいいかなど、引っ越し会社に相談してみるのもいいかもしれません。

納得の引っ越し会社を選ぶには、多くの引っ越し会社から見積もりをもらって話を聞くのがおすすめです。インターネットの一括見積もりサイトを活用して、効率よくベストな引っ越し会社を見つけましょう。