生け垣とは?おすすめの種類・手入れのポイントを解説【インスタ実例】の画像01

防風・防音・防火効果があるだけでなく、生け垣を通じて季節を楽しむことも可能です。
さらに生け垣は景観を向上させるため、生け垣設置費用の補助制度を設けている自治体もありますよ。

今回は生け垣についてメリット・デメリットからコストまで詳しく解説します。
生け垣に向いている植物の特徴や手入れのポイント、おすすめの植物の種類もご紹介するので、ぜひご覧ください。

生け垣のおしゃれな実例についてもまとめているので、生け垣を作ろうか迷っている方は必見の記事ですよ!



生け垣とは?垣根との違いって?

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生け垣とは、生きた植物で作った垣根のこと。
敷地の境界線を明確にし、外部からの侵入を防ぐ目的で作られます。

垣根はブロック塀やフェンス、生け垣など、境界線となるすべてのものを指しています。
つまり生け垣は、垣根の種類のひとつといえるでしょう。

生け垣の高さは1〜2メートルが平均的です。
ただし使用する植物や用途によって高さが異なるので、1メートル以下の低い生け垣や3メートルを超える高い生け垣もあります。

緑の葉をきっちりと刈り込むイメージから「生け垣=和風・日本家屋」と考えている方もいるかもしれません。
ですが植物の種類によっては、洋風の家にマッチした生け垣を作ることもできますよ。

生け垣のメリット

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ここからは生け垣のメリットについて解説していきましょう。

・目隠し効果がある
・防風・防音・防火の効果がある
・季節が感じられ、景観が向上する

ブロック塀やフェンスでも目隠し効果がありますが、無機質で冷たい印象になってしまいがち。
生け垣ならば、景観を損なわずに目隠し効果が期待できます。

また生け垣があることで強風から家を守り、外部からの騒音を軽減できるでしょう。
家の中の音を漏れにくくする効果もありますよ。

水分を多く含むツバキやサザンカなどの植物を使えば、建物の延焼を防げます。
阪神・淡路大震災後の調査によって、防災における生け垣の有用性が実証されました

さらに季節によって少しずつ表情を変えるのも生け垣の魅力です。
「もう少しで花が咲きそう」や「だんだん葉が色づいてきた」というように、日々の生活に彩りを添えてくれるでしょう。
人工的な垣根よりも季節の変化を楽しめて、地域の景観向上にも貢献できますね。

生け垣のデメリット

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メリットだけでなく、生け垣のデメリットも押さえておきましょう。

・手入れが大変
・害虫が発生することも

生け垣は定期的な手入れが必要です。
水やりや枝の切り落とし、枯れ葉の掃除を行う手間が発生します。

手入れを怠っていると枝が伸びたり枯れ葉が落ちたりして、ご近所に迷惑をかけるかもしれません。
解決策としては、成長スピードが遅い植物を選べば、手入れの回数を減らせますよ。

消毒を行わないと害虫が発生する可能性も。
虫が植物を病気にして、同じ土壌の植物すべてが枯れてしまうこともあります。

ツバキやサザンカに付きやすい「チャドクガ」という虫は卵・幼虫・抜け殻・成虫まで、すべてが人間に悪影響を与えるので注意が必要です。
植物の種類によって害虫の発生しやすさは異なるため、害虫が発生しにくい種類を選びましょう。

生け垣に向いている植物の特徴

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生け垣に向いている植物の特徴を4つピックアップします。

①枝葉が密集していても育つ
②枝葉の密度が高い
③萌芽力が高く、刈り込みに耐えられる
④病気・害虫の被害を受けにくい

以下で「なぜ生け垣に向いているのか」を詳しく解説するので、ぜひチェックしてみてください。

①枝葉が密集していても育つ

生け垣は目隠しとして作られるため、植物同士の間隔が狭くなりがちです。

そのため枝葉が密集していても育つ植物を選びましょう。
日陰や湿気に弱い植物を使うと、枯れてしまう可能性があります。

2種類以上の植物を組み合わせる「混ぜ垣」もおすすめ。
背の高い植物と背の低い植物を組み合わせてゆとりを作れば、枝が伸びるスペースを確保できますね。

②枝葉の密度が高い

目隠し目的で生け垣を作る場合は、枝葉の密度が高いことも重要です。
葉が小さく密に生え、枝が細かく分岐する植物を選ぶとよいでしょう。

枝が込み合っている部分を透かして空間を作る「透かし剪定」という方法もあります。
枝が密集しているよりもバランスがよく見えるので、目隠しよりも景観を重視したい方は「透かし剪定」を取り入れてみてください。

③萌芽力が強く、刈り込みに耐えられる

萌芽とは草木が芽を出すことを指します。
生け垣は定期的に刈り込みを行うので、枝葉を切っても傷まずに新芽をたくさん出してくれる植物が向いているでしょう。

なお「萌芽力の強さ=成長スピードのはやさ」ではありません。
萌芽力が強くても、成長スピードが遅い植物もあります。

たとえばヒイラギの成長スピードは比較的ゆっくりですが萌芽力があるので、刈り込む回数が少なくても形がくずれにくいです。

④病気・害虫の被害を受けにくい

デメリットでも挙げたように、植物の種類によって病気・害虫の被害を受けやすさは異なります。
よって、できるだけ病気・害虫に強い植物を選んでください。

感染力の強い病気の場合は、同じ土壌の植物がすべて枯れてしまうかもしれません。
チャドクガや毛虫などの害虫によって、アレルギー・皮膚炎になることも。

植物によってかかりやすい病気や付きやすい害虫は異なります。
複数の種類を使用すれば、生け垣全体がダメになってしまうようなリスクを防ぎやすいですよ。

生け垣にかかる費用

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生け垣の作成費用の相場は、施工費や苗木代などを合わせて1平方メートルあたり約7,000〜10,000円です。
ただし樹木の種類・本数によって料金が異なるので、施工開始前に依頼する業者に見積もってもらいましょう。

他にも、剪定を業者に依頼する場合は定期的に剪定費用が必要。
料金パターンは職人1人あたりの料金を支払う「日当制」と、生け垣の高さ・幅に応じて料金が変動する「単価制」の2種類があります。

剪定費用相場
・日当制・・・約15,000~30,000円(1人あたり)
・単価制・・・約2,000~4,000円(高さ2メートル未満、幅1メートルあたり)

自治体によっては生け垣設置に関して補助金・助成金を交付しています。
条件を受け取るための条件や助成金額は自治体によってさまざま。

たとえば東京都渋谷区には「生垣等助成制度」が過去にありました。内容は以下の通りです。

生垣等助成制度 内容
生け垣設置助成金額 1平方メートルあたり25,000円
生け垣設置助成金額上限 500,000円
既存塀撤去金額 1平方メートルあたり15,000円
既存塀撤去金額上限 300,000円
要件 道路および隣地との境界線に面していること

助成金制度を活用するには生け垣の設置前に申請する必要があることが多いので、工事をはじめる前にお住まいの自治体に制度の有無・内容を確認してください。

剪定って必要?生け垣の手入れに関するポイント

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生け垣の手入れに関するポイントを3つご紹介しましょう。

・定期的に刈り込み・剪定を行う
・病気や害虫の予防・駆除
・敷地の境界ギリギリに作らない

刈り込みとは、外側から生け垣の見た目を整えていく作業のことです。
対して剪定は不要な枝を切り落とし、植物の成長をコントロールする目的で行います。

刈り込みと剪定はどちらも木の手入れを指していますが、行う目的が異なることを覚えておきましょう。

生け垣に使用する植物にもよりますが、年に1〜3度ほど刈り込み・剪定が必要
使用する道具として以下が挙げられます。

使用する道具
・バリカン(剪定ばさみ・刈り込みばさみ)
・のこぎり
・手袋
・脚立

もし自分で刈り込み・剪定を行うのであれば、生け垣は低めに設計しておきましょう。
高い場所で作業するのは大変なうえ、落下の危険性もあります。

そして病気・害虫が発生する前に薬剤を散布して予防することも大切ですよ。
また剪定・刈り込みによって、病気の原因となるカビの発生をある程度抑えられます。

生け垣を敷地の境界ギリギリに作らないように注意してください。
「隣家側に枝が伸びているが、他人の敷地なので刈り込み・剪定ができない」といった事態になりかねません。

生け垣におすすめの植物の種類

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それでは具体的に、生け垣におすすめの植物の種類をピックアップします。

①レッドロビン|赤い葉がかわいらしい
②トキワマンサク|鮮やかな花が咲く
③コニファー|洋風生け垣にぴったりな針葉樹

おすすめのポイントを以下で説明していきましょう。

①レッドロビン|赤い葉がかわいらしい

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赤い葉がかわいらしいレッドロビンは、おしゃれな生け垣を作りたい方におすすめ
レッドロビンはカナメモチとオオカナメモチの交配種で、セイヨウベニカナメモチと呼ばれることもあります。

病気に強く成長がはやいのが特徴ですよ。
成長がはやい分、こまめに刈り込みが必要となる点には注意しましょう。

レッドロビンは春に花が咲き、秋には実を付けます。
しかし定期的に刈り込むので花や実を見ることは少なく、赤い新芽を楽しむのが一般的です。

②トキワマンサク|鮮やかな花が咲く

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トキワマンサクは鮮やかな花が咲くので、花を楽しみたい方向け
白い花を咲かせるトキワマンサクと、紅い花を咲かせるベニバナトキワマンサクがあります。

トキワマンサクは上品で和風・洋風に関わらず、どのような家にもマッチするでしょう。
ベニバナトキワマンサクは華やかで、ぱっと目を引く美しさがありますよ。

日陰や病気・害虫に強いのですが、成長スピードが比較的はやいので定期的に刈り込む必要があります。
またトキワマンサクは寒さに弱いため、寒冷地で育てるのは難しいでしょう。

③コニファー|洋風生け垣にぴったりな針葉樹

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コニファーは洋風の生け垣にぴったりな針葉樹です。
なおコニファーは針葉樹の総称で、500種以上の種類があります。

コニファーの中でも、生け垣におすすめな品種は以下の通り。

・ゴールドライダー
・エメラルド
・グリーンコーン
・ブルーアイス

寒さ・日陰に強く落葉も少ないので育てやすいでしょう。
葉が密集して生えていることから、目隠しの役割を十分に果たしてくれます。

生け垣のおしゃれな実例を紹介【Instagramより】

最後に生け垣のおしゃれな実例を2つピックアップしましょう。

・実例①新緑が美しい生け垣
・実例②アクセントの効いた生け垣

実例①新緑が美しい生け垣

レッドロビンを使用した生け垣の実例です。
新緑が美しく家の周りがさわやかに彩られていますね。

5月頃の写真なので、まだ葉は赤く染まっていません。
これから葉が赤く色づいてくると、また違った味わいをもたらしてくれるでしょう。

ご自身で生け垣を剪定されたそうですが、きれいに背丈がそろっています。

実例②アクセントの効いた生け垣

こちらはドウダンツツジとオタフクナンテンの赤が、生け垣にほどよくアクセントを加えている実例。
赤だけでなく緑も取り入れることで、生け垣全体のバランスがよくなっています。

背の高さが異なる植物を組み合わせているのもポイントです。
色合い・雰囲気が洋風の建物とマッチしていて、生け垣の前を通りがかった方もついつい目を奪われてしまうでしょう。

生け垣があればお庭の雰囲気がグッとよくなる

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今回は生け垣の概要やメリット・デメリット、向いている植物の特徴について解説しました。
病気や害虫の被害を受けにくく、萌芽力の強い植物を選ぶのがポイントです。

生け垣を作れば家の周りが一気におしゃれになり、防風・防音・防火効果も期待できます。
助成金制度を活用すれば生け垣作成にかかるコストを抑えられるので、お住まいの自治体に確認してみてください。

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