二世帯住宅の間取りは完全分離型がおすすめ!新築の価格相場は?の画像01

二世帯住宅で完全分離型の間取りだと、お互いのプライベートを確保したまま同居できます。
その分、価格は高めになりますが、将来賃貸物件として貸し出すことも可能です。
反対に、家の設備を完全に共有している二世帯住宅は、建築費用をかなり抑えられます。

生活スタイルも価値観も異なる二世帯が、気持ちよく生活できる理想の間取りとは何なのか?
ぜひ一緒に考えていきましょう!



「二世帯住宅にしたいけど、どこから考えていいか分からない」なんて方に向けて、実際に二世帯住宅を建てた人の口コミを紹介するよ!
一番人気だった「完全分離型」のメリット・デメリットも合わせてチェックしてみてね♪

二世帯住宅とは?間取りは3種類~完全分離型(玄関別)がおすすめ~

二世帯住宅の間取りは完全分離型がおすすめ!新築の価格相場は?の画像02

二世帯住宅とは、二世帯住宅とは、親世帯と子世帯が同居する住宅のことです。親世帯の夫婦もしくは夫・妻のどちらかと、子世帯ファミリーの3世代で暮らすことも多くあります。
二世帯住宅の場合、間取りは3つのパターンに分けられます。

・完全分離型
・部分共用型
・完全同居型


各パターンの特徴を下記の表にまとめました。
実際に二世帯住宅に住んでいる方のコメントも載せているので、ご自身やご家族のライフスタイルに合った間取りはどれなのか、チェックしてみましょう!

■完全分離型 ・玄関が2つ
・キッチンやお風呂、トイレなど家の中の設備もすべて2つ
・1階と2階で世帯を分けるパターン(縦割り)と、壁で区切り左右で世帯を分けるパターン(横割り)がある

■部分共用型 ・玄関は1つ
・キッチンやトイレ、お風呂などの家の中の設備を一部共用
・どの設備を共有するか選べるため、自由度が高い

■完全同居型 ・玄関は1つ
・家の中の設備をすべて共有

【完全分離型】の二世帯住宅に住んでいる方の口コミ

▼データ ふうさん(群馬県・相手の両親と同居・子供1人)

<二世帯住宅に住んでみた感想>

どこかに夫婦で遊びに行くときは両親が子供の面倒を見ていてくれるので、とても助かっている。何かあったときにすぐに子供を預けられるのがとてもよいと思う。

<これから二世帯住宅を建てる方へのアドバイス>

・キッチンは別にした方がケンカにならない。
・お風呂とトイレも別にしといた方が便利でよい。
・玄関も別にした方が奥さんとかが喜ぶと思う。



▼データ みっきーさん(愛知県・自分の両親と同居・子供2人)

<二世帯住宅に住んでみた感想>

自分の親との同居なので、気楽だし揉めることはない。旦那は少し肩身がせまいかもしれないが、日中は仕事で出かけているし同居といっても干渉し合わないので、特に問題なく生活できている。
子供ができてからはさらに助かっていることの方が多い。もともと実家の土地に二世帯住宅を建てたので、経済的にも助かっている。

<これから二世帯住宅を建てる方へのアドバイス>

・玄関、キッチン、お風呂は別。
・間取りは、相手の間取りにも気をつけて考えるべき。
・光熱費などははじめにハッキリさせておく。

【部分共有型】の二世帯住宅に住んでいる方の口コミ

▼データ イルカさん(東京都・相手の両親と同居・子供2人/玄関共同)

<二世帯住宅に住んでみた感想>

両親ともめることがなく、仲良く暮らしている。
玄関は一つにしてあるので、お互いが今いるのか・留守なのか・何をしているのかなどがよくわかるようになっていて、安心して生活できる。

<これから二世帯住宅を建てる方へのアドバイス>

・足音をうるさくしないこと。
・あまり上にこもらないこと。
・買い物にみんなで行くこと。



▼データ 啓介さん(東京都・自分の両親と同居・子供2人/玄関共同)

<二世帯住宅に住んでみた感想>

賃貸マンションから親の建てた二世帯戸建住宅に移ったので、同居したことのメリットが多いため、上手くいっていると感じる。
とりわけ、まだ幼稚園に通っていない下の子供の世話を親がしてくれるので、家事やパート、さらには遊びに行く時間を捻出しやすくなったのは大きなメリット。
また、親はまだ健康に不安がないので、忙しい時は買出しやゴミ出しを代行してもらうこともできれば、一緒にこなすこともでき、以前よりいろいろと楽。

<これから二世帯住宅を建てる方へのアドバイス>

・玄関だけは共用にする。
・階段はどちらも自由に使えるようにする。
・フロアで世帯を分ける。

二世帯住宅を建てるなら完全分離型(玄関別)がおすすめ

二世帯住宅を建てるなら、玄関別の「完全分離型」がオススメです!
キッチンやトイレ・お風呂など、生活に必要な設備を共有にするとストレスを感じることも。
ニフティ不動産が「現在進行形で同居をしている人」を対象にアンケート調査をしたところ、「(同居が)うまくいっている」と答えた人のうち、70%以上が完全分離型の二世帯住宅に住んでいました。
また、部分共用型の二世帯住宅の場合も「玄関だけ共有」している方は、満足度が高いという結果が出ています。

将来のトラブルを避けるためにも、最低限キッチン・トイレ・お風呂を別にしておくことが大切なようです。
他にも二世帯同居のストレスを改善する工夫を下記の記事でご紹介していますよ♪
<関連記事>同居のストレスは間取りで解消できる~理想の二世帯物件を調査~

次からは、最も満足度が高かった「完全分離型」のメリットとデメリットについて解説していきます!

二世帯住宅の間取りを「完全分離型(玄関別)」にするメリット

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ニフティ不動産のアンケート結果で、最も満足度が高かった「完全分離型」の二世帯住宅
まずは、そのメリットをカンタンにご紹介します!

完全分離型はプライバシーが守られやすい

完全分離型の二世帯住宅は、玄関からトイレまで全ての設備が2つ以上用意され、分離されているのが特徴です。
そのため世帯ごとのプライバシーが守られやすく、ストレスなく日常生活を送れます。
特に、親世代と子世代の活動時間帯が大きく異なる場合、物音などでストレスを感じやすくなります。
各世帯のライフスタイルを尊重したい方にとっては、「完全分離型」は理想の間取りといえるでしょう。

税制面で優遇される(不動産取得税・固定資産税)

「完全分離型」に限らず、全ての二世帯住宅に適用される話ではありますが、実は家を建てるとき二世帯住宅にしておくと、税制面で優遇されるケースがあります。
特に「不動産取得税」と「固定資産税」の軽減は金額が大きいので、大きなメリットといえるでしょう。

■不動産取得税
50㎡以上の家屋(※1)を新築した場合、一世帯ごとに1,200万円(※2)控除されます。
二世帯住宅の場合は控除額が2,400万円になるため、さらにお得に!

■固定資産税
新築の建物の場合、3年度分(※3)は一世帯あたり120㎡まで固定資産税が2分の1に減額されます。
二世帯住宅の場合は240㎡まで適用されるため、かなりの額を減税できます。

(※1)上限は240㎡まで
(※2)長期優良住宅の場合は1,300万円
(※3)長期優良住宅の場合は5年度分

その他にも、相続税や住宅ローンでの減税措置など、税制面でのメリットがたくさんある二世帯住宅。
減税措置の具体的な内容は自治体によっても異なるため、事前に確認しておくことをオススメします。
また、二世帯住宅の定義自体も自治体によって異なるので注意しましょう!

将来的に賃貸として貸し出せる

二世帯住宅の間取りを完全分離型にしておくと、将来賃貸物件として貸し出すことも可能です。
部分共用型の間取りでもできないことはないですが、入居者を募るため別途リフォームが必要になってきます。
その点、最初から玄関や風呂・トイレといった基本的な設備を別にしている完全分離型二世帯住宅なら、スムーズに入居者の募集ができますね!

将来的に売却しやすい

完全分離型の二世帯住宅は、売却もしやすいと言われています。
実は二世帯住宅の需要は新築に偏っており、「中古で二世帯住宅を買いたい」というニーズは大きくありません。
そのため、先にお伝えしたように、自分が住みつつ賃貸にも出せる「完全分離型」の方が市場価値が高く、買い手がつきやすいという訳です。
少しでも売却の可能性があるなら、最も売りやすい「完全分離型」にしておくのがオススメです。

二世帯住宅の間取りを「完全分離型(玄関別)」にするデメリット

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二世帯住宅の間取りとして、最もオススメの「完全分離型」。
今までの説明だといいこと尽くめのように思えますが、デメリットが存在しないわけではありません。
ここでは主なデメリット4つをご紹介するので、欠点もきちんと把握しておきましょう!

完全分離型は建設費用が高い

完全分離型の二世帯住宅は、玄関・お風呂・トイレなど全ての設備を2つ以上設置することになります。
当然、その分費用は高くなってしまうため、二世帯住宅の間取りパターンの中でも最も高価な間取りと言えるでしょう。

対して、最も費用が掛からないのは「完全同居型」。それぞれの設備がひとつで済むので、比較的安価に建てることができます。
また、「部分共有型」の二世帯住宅は、どの設備を共有するかで価格が変わってきます。予算に合わせて自由に選べるのが「部分共有型」のメリットです。

補助金が出ない可能性がある

新築二世帯住宅向けの補助金として「地域型住宅グリーン化事業」という制度があります。
2015年からはじまったこの制度は、「中小工務店で作られた住宅」で「新築木造住宅」の場合、140万程度の補助金が助成されます。

通常の木造新築であれば、対象になりやすいこの制度。
二世帯住宅の場合も、条件に当てはまれば補助金を受けることができます。

ただ、その際に気を付けなければならない点がひとつあります。
この補助金には「子育てを家族で支援できる複数世帯が同居しやすい環境」という条件があり、「完全分離型」で生活空間が分けられた二世帯住宅だと、当てはまらない可能性が出てきます。
気になる方は事前にしっかり確認しておきましょう。

坪数が他の間取りよりも多めに必要

完全分離型の二世帯住宅の場合、生活スペースを2つ以上確保しなければなりません。
そのため、他の二世帯住宅よりも坪数が多めに必要です。
当然、土地代や建築費用が多めにかかってしまうため、コストに見合うリターンがあるか検討してみると良いでしょう。

ただの隣居になってしまう可能性がある

生活空間を分けることができ、プライベートを確保しやすい完全分離型。
一方で、二世帯住宅というよりも“ただ隣に住んでいるだけ"という状況になってしまう可能性があります。
そうならないためには、新居を建てる前にコミュニケーションのとり方などを相談しておくとよいかもしれませんね。

また、建物の設備自体は分けていても、庭など外の空間を共有することで“分離しすぎないよう"調整することも可能です。
ご自身やご家族のライフスタイルと合わせて、検討してみてください!

二世帯住宅(完全分離型)の新築価格の相場はいくら?

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完全分離型の二世帯住宅は、新築注文住宅として建てるケースが多いです。
価格は「土地購入の有無」「二世帯住宅を注文するハウスメーカーの種類」などによって変動します。
他にも、二階建ての二世帯住宅にするか、平屋の二世帯住宅にするか等でも変わってきますので、まずは一度理想の条件で見積もりをとると良いかもしれませんね。

今回は参考として、土地代を抜いた新築二世帯住宅の費用をご紹介します♪

■完全分離型(新築・土地代抜き)の価格相場
完全分離型の平均坪数:60~70坪
坪単価:約60万円

⇒平均坪数(60~70坪)× 坪単価(60万円)= 約3,600~4,200万円

坪単価は新築二世帯住宅の平均費用から算出しています。
条件によっては減額も可能ですので、具体的にシミュレーションをしてみるとよいでしょう。

「完全分離型にしたいけど、予算が厳しい……」
そんな場合は、住宅ローンとの組み合わせも考慮して検討するのがオススメです。
二世帯住宅の場合は二世帯でローンを組むため、様々なローンパターンが発生します。
費用感で悩んでいる場合は、ローンの組み方を見直してみてはいかがでしょうか?

完全分離型の価格を下げるには?

一般に、二世帯住宅は 完全同居型 < 部分共用型 < 完全分離型 の順で費用が高くなると言われています。
共有部分が増えるほど価格が下がりやすくなるということですね。

とはいえ、完全分離型でコストを抑えたいというケースも多いでしょう。
いくつか方法はありますが、全体的なコストダウンを図りたい場合は木造にするのがオススメ!
日本の気候に合った建築方法なので、コストを抑えたうえで暮らしやすい新居を建てることができますよ。

木造戸建てについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてくださいね。

<関連記事>木造住宅のメリット・デメリットを解説!木造一戸建ての耐震性・耐火性は?

二世帯住宅を建てるなら完全分離型がおすすめ

二世帯住宅の間取りは完全分離型がおすすめ!新築の価格相場は?の画像06

新居での生活を気持ちよくスタートさせる上で、間取りは重要なポイントです。
特にライフスタイルが異なる二世帯が暮らす二世帯住宅は、互いにストレスなく暮らせる間取りが何なのか、入念に検討しておくことをオススメします。

とはいえ、理想の間取りにこだわりすぎて価格がどんどん高くなってしまうのも困りものですよね。
こだわりのポイントは押さえつつも、コストもきっちり抑えておく。
新築で二世帯住宅を建てる場合は、理想と現実のバランスが大切です♪

間取りや建築費用についてもっと知りたい方は、下記の記事で詳しく解説しています。
この記事とあわせて、ぜひチェックしてみてくださいね!

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