【画像1】

注文住宅の購入は一生に一度、だから後悔しないように準備する

「家は3回建てないと満足できる家は建てられない」という言葉があるそうです。仕事などでもそうですが、後悔するようなミスや経験をして初めて「ここをこうしておけばよかったのか」という気づきを得ることがあります。

しかし、ほとんどの人にとって、マイホームの購入は一生に一度の大きな買い物だと思います。“合計3回”ではなく“最初の1回”で成功にもっていく必要があるのです。

“先輩方”の失敗事例集

ここからは、具体的に失敗事例をいくつかご紹介します。

建築の依頼先選びで失敗してしまった……

窓口の営業担当者がとても熱心だったので、この人ならとお願いすることに。

しかし、契約後にやりとりすることになった現場の施工担当者が経験や知識が豊富とはいえず、私たちの相談にも真剣に答えてくれなくて、打ち合わせでのコミュニケーションもうまくとれませんでした。結果、せっかくの家も不満の残るものになってしまいました。

→依頼先の選定にあたっては、会社や建築士のよさが大切ですが、同時に施工担当者との信頼関係は非常に重要です。信頼関係を築くことができないと伝えたいことが伝えられなくなってしまいます。場合によっては施工担当の変更をお願いするという選択肢も考えられます。

<そのほかの失敗事例>
知人の紹介を受けて依頼。知り合いの兼ね合いでいいたいことを飲み込むことがあった。
設計段階でこちらが相談しても積極的な提案などがなく、不安な思いをした。

間取り決めで失敗してしまった……

大きな吹き抜けに憧れがあり、念願のマイホームで実現しました。

いざ住んでみると暖房効率が悪くとても寒い思いをしました。音も響くし、私のライフスタイルとは合わなかったなと後悔しています。

→間取りを決めるときはご自身の生活を間取りの上に思い描き、生活動線に邪魔になるものがないか、エアコンの効果をきちんと感じられるか、音やにおいは影響しないか……といったように具体的にイメージしてみましょう。

<そのほかの失敗事例>
家具の配置を考えずに部屋を作ったら窓やコンセントと家具の配置がうまくとれず、使い勝手が悪くなってしまった。
トイレの窓のすぐ外が隣家だった。
キッチンの排気口と部屋が隣接しており、部屋の窓を開けるとキッチンのにおいが入るようになってしまった。

【画像2】

設備・建材選びで失敗してしまった……

家を建てたあと、エアコンを購入しようと家電量販店へ。

ほしいと思ったものはサイズが大きく、カーテンレールに干渉して取り付けられないといわれて、泣く泣く別のものを選びました。設計段階からきちんと相談しておけば選択肢は広がったかなと思います。

→設備や建材にこだわる反面、コンセントの配置や家電設置部のサイズ設定などはおまかせになりがちです。しかし、そうした使い勝手こそ生活の快適性に大きく影響してきます。細かいところまで気を配りましょう。

<そのほかの失敗事例>
本当は使いたい床材があったが、コストを考えて安いものにした。よく考えれば家の中を1つの床材で統一する必要はなかったので、一部でもその床材を使えばよかった。
洗面所の床をすべりにくい建材にしたのはいいものの、汚れが落ちづらかった。

このほか、予算、音の響き方、エアコンの効き具合、収納スペースなどなど、事例は枚挙にいとまがありません。

専門家からのアドバイス

注文住宅は関わる人の数や打ち合わせすべき項目が多く、希望する内容の家を建てようと考えるならば、専門的知識のある方と一緒に取り組まないとなかなかうまくはいかないでしょう。それがハウスメーカー・工務店の担当者になるのが一般的ですから、営業、設計、施工各担当者との相性や専門的知識の優劣はよく見てきめた方がいいでしょう。また、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などの設備は設計段階で決めておかないといけない場合もあります。
忙しくて後回しにすると大変なことがありますから、比較的時間の余裕があるときに注文住宅は取り組まれた方がいいでしょう。

おわりに

満足度の高い家にできるかどうかは、いかに具体的に生活をイメージできるかにかかっています。いろいろな夢が広がりますが、予算の観点も含め、実際の生活をスムーズに送れるかどうかを想像しましょう。


「@nifty不動産」では、日本の大手不動産サイトの物件情報を様々な条件で一括検索できます。そのほか、住まい探しに関するコラムなどの役立つ情報も掲載。スマートフォンのアプリからも、日本全国の購入物件を簡単に検索することができます。ぜひ役立てていただき、あなたにぴったりの物件を見つけてください。

アプリなら新着物件を見逃さない!ニフティ不動産アプリ

部屋を借りる!賃貸版はこちら

住宅を買う!購入版はこちら

監修:

畑中 学(はたなか おさむ)

Profile
不動産コンサルタント・武蔵野不動産相談室株式会社 代表 1974年東京都生まれ。設計事務所にて一戸建てや公団分譲地を手掛けた後、不動産会社へ移り最年少で店長になる等、7年間にわたり不動産の販売・企画・仲介を責任者として携わる。2008年に創業。家に関する相談を約800組受け、お金の面から多くの方に満足のいく家づくりと家の買い方をサポートしている。 「不動産の基本を学ぶ(かんき出版)」「不動産の落とし穴にハマるな(同)」「マンション・戸建 中古の選び方(日経ビジネス)」「お金持ち入門(実業之日本社 不動産編)」など著書は多数。